生成AI・大規模言語モデルのしくみ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
正解がタダ!?大規模言語モデルの「自己教師あり学習」とは
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(3)言語モデルと「自己教師あり学習」
岡野原大輔(株式会社Preferred Networks 共同創業者、代表取締役 最高研究責任者)
生成AIによる出力の精度を飛躍的に向上させた大規模言語モデル。はたしてこれまでの言語モデルとはどのような違いがあるのか。1940年代に出た言語モデルの原型を手始めにその仕組みを解説しながら、大規模言語モデルの画期性を解き明かす。キーワードは「自己教師あり学習」だ。(全6話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:10分14秒
収録日:2024年4月16日
追加日:2024年7月23日
≪全文≫

●単語の出現確率から文章を生成した初期の言語モデル


―― そういう話になってくると、ますます、どうやってそういう能力をいわゆるAIが身につけていくのかというところを、まず知った上でないと判断が難しいと思うのですが、早速その話に入っていきたいと思います。

 まず挙げていただいた言語モデルというところですね。これはどういうことになりますでしょうか。

岡野原 大規模言語モデルの「言語モデル」という部分に関して、まず説明させていただきます。

 言語モデル(ランゲージモデル)というのは、今の大規模言語モデルがこれだけブームになるよりずっと前からある分野です。それこそ、情報理論を発明して、今のコンピュータの礎をつくったシャノンという有名な研究者が1940年代に出したいちばん最初の情報理論の論文にも、その言語モデルの原型が出ています。

 この言語モデルでは、今のような文章を丸ごと生成するのは難しいので、1単語ずつ順番に生成していきます。まず最初に、いろいろあり得る単語の候補の中で「私」というのが出る確率を出すようなモデルを用意します。

 例えば、「私」というのはありとあらゆる単語の中で0.005の確率で出現する(とする)。いちばん出やすいのは、例えば「東京」とか、もっと別の単語かもしれないですけれど、たまたまサイコロを振ったら「私」が出る確率が0.005と設定します。次に、「私」の次に何の単語が出やすいかという確率を用意します。例えば「は」が0.02(の確率で)出る(とする)。

 こういうふうに、何か文字列を生成しよう、確率を与えようという場合に、まず1単語目がどういう確率で出るか。次に、1単語目に決めたものの次の2単語目に何が出やすいかということで決める。3単語目は、1単語目と2単語目の次に何が出やすいのかということを決める。こういう形で、単語列というものに対して、これがサイコロを振ったらどれくらいの確率で出るのかということを出せるようなモデルが、言語モデルになっています。

―― そうすると、その先ほどから意味の部分の話をしていますけれど、(むしろ)意味というよりは、確率でどれが確からしいかというところで並べ替えていくということですね。

岡野原 そうです。まさに今、非常に重要なところを話してもらいました。人間ですとどうしても、こういう...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
水から考える「持続可能」な未来(1)気候変動の現在地
最悪10メートル以上海面上昇…将来に禍根残す温暖化の影響
沖大幹
レアメタルの光と影(1)イントロ
イノベーションがレアメタルをコモンメタルにする
岡部徹
ブラックホールとは何か(1)私たちが住む銀河系
太陽系は銀河系の中で塵のように小さな存在でしかない
岡朋治
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
巨大地震予知の現在地と私たちにできること(1)地震予知研究と前兆すべり
地震予知に挑む!確かな前兆現象を捉える画期的手法とは
梅野健
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通

人気の講義ランキングTOP10
核DNAからさぐる日本のルーツ(1)人類の起源と広がり
核DNAデータで日本人のルーツを探る…アフリカから日本まで来た行程と時期は?
斎藤成也
「満洲」から考える日本とアジア(6)21カ条の要求と第一次世界大戦
日本が中国に出した「21カ条の要求」の罠と必然…不安定な満洲利権を手にした日本が直面した難題とは?
宮脇淳子
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(5)恐るべき台湾への「浸透」
浸透工作…台湾でスパイ裁判が約70件、それも氷山の一角
垂秀夫
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
アメリカの理念と本質(1)西洋文明の行き着いた先と三つの建国
アメリカの理念と本質とは?…まず「三つの建国」から原点に迫る
中西輝政
資産運用の思考法…経済や市場の動きをどう読むか
市場予測のポイント…短期・中期・長期の視点と歴史的洞察
養田功一郎
死と宗教~教養としての「死の講義」(6)日本人の「死」と法然
南無阿弥陀仏と唱えて極楽浄土へ…法然の革命の意味とは
橋爪大三郎
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博