これからの社会・経済の構造変化
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これからの社会・経済の構造変化(4)日本企業の課題と組織改革の壁
柳川範之(東京大学大学院経済学研究科・経済学部 教授)
ファミリー企業やかつての日本企業的風土の価値が見直されつつある今、課題としてつねに挙げられるのが事業継承の問題だが、どのように考えていけばいいのか。また、叫ばれ続ける組織におけるシステム改革がなかなか進まない原因はどこにあるのか。聴講者からの質問を通じて考える。(全4話中第4話)
時間:6分37秒
収録日:2025年12月9日
追加日:2026年2月5日
≪全文≫

●ファミリー企業の事業継承の問題


【質問】
実はハーバード・ビジネススクールでは、アントレプレナーシップとファミリービジネスが、特にMBAでない人たち、ヨーロッパの人も日本人も多いのですが、大変人気です。ファミリー企業で非上場で300年、400年やってきた企業で、アートやコレクションのマネジメントなどをやっていると、結局継承の問題が出てくる。つまり長期的なところで、社長になった途端に半分は次、誰にするかということに30年かけるのです。マクロ経済の中のファミリー企業のバリューは、目に見えないものを含めてという分析ですが、おそらくハーバード・ビジネススクールで見たことがありません。その研究を先生がこれからおやりになろうとされていることであれば、ファミリー企業VS上場企業という図式がいいかどうかは別としても、マクロ経済の中の資本市場におけるご研究の今と将来についてお聞きできればと思ったのです。

柳川 ありがとうございます。おっしゃる通りで、経済は私の研究としてはかなり大きなウエイトになっていまして、1つは、そもそもの問題意識は、おっしゃったようにマクロ経済的にここは非常に重要だということです。

 上場の非ファミリー企業が目立つインパクトはありますけれど、日本経済全体でいくと、「非上場で、ファミリーで」というところがかなり大きな部分を占めています。先ほど申し上げた、インタンジブルアセット(無形資産)の部分をどのぐらい評価するか分からないのですけれど、ここが日本の、マクロ的にも日本経済の大きな価値の源泉だということがある。これをどううまく成長させていくかというのが私の問題意識でしたので、そこはしっかりやっていかなければいけないと思っていて、研究をしています。

 それで、今ここのところ何年か(研究として)やっている話は、1つは先ほどのファミリーガバナンスの話であり、もう1つがまさに事業承継の話なのです。このサクセッションのところがうまくいかなくて、結局、そのインタンジブルアセットが霧散してしまったりとか、変な形で売られてしまったりということもずいぶんあるので、いかにちゃんと継いでいくかということです。

 それからもう1つ(挙げると)、そこが相続税対策とか、こういうものに大部分の労力が割かれてしまっている課題です。あるいは、親子でうまくサクセッションができないために仲違いして...

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