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DATE/ 2020.09.11

もはや通用しない「昭和の常識」とは?

 かつて、失われてゆく明治の文化に思いを馳せ「降る雪や 明治は遠くなりにけり」と詠んだのは中村草田男ですが、令和の世において、「昭和は遠くなりにけり」を実感する中高年の方々は少なくないのでは。今回は、令和の世の中を動かす平成生まれのみなさまに通じない昭和の常識、価値観を調べてみました。

最後の昭和生まれも今や30歳以上

 令和2年において、昭和64年(平成元年)/1989年生まれはだいたい31歳になります。昭和の常識を体感している年代は、ものごころがついていそうな、5歳前後を想定すると、昭和60年/1985年生まれ、現在35歳以上になりそうです。コミュニケーションにおけるジェネレーション・ギャップがある年代とも考えられそうですね。

昭和の常識、価値観

 昭和の常識、価値観にはどんなものがあるのでしょうか?「今では信じられない!昭和の常識ランキング」として、平成から令和に移り変わるころに発表されたgooランキングが参考になります。
 昭和も60年以上も続いたので、同じ昭和生まれでも実感できない項目もちらほら。

 例えば、

2位 1ドルは360円
3位 電車のトイレは線路上に垂れ流し
24位 給料が手渡し
33位 テレビが映らない時は叩くと直る

タバコに体罰、驚くほど寛容!?

 昭和の常識、価値観で繰り返しでてくるのが、タバコに関する項目です。

1位 電車内でタバコが吸えた
4位 飛行機でタバコが吸えた
5位 病院の待合室でタバコを吸っている人がいた
7位 映画館でタバコが吸えた
12位 子供でもお酒やタバコが買えた
13位 職員室で先生がタバコを吸っていた
15位 会社の中でタバコを吸いながら仕事をしていた

 禁煙がフツーとなった令和の時代においては、おどろくほど喫煙に寛容であったことがよくわかります。

 また、スクールライフでの項目にも注目。

8位 部活中などに水を飲んではいけない
19位 学校で先生にゲンコツやビンタされても問題にならなかった

 運動部の常識として「水を飲んではいけない」というルール。熱中症のリスクはなかったのでしょうか。いまでは、積極的に水分を取るように指導されています。また、教師の体罰はほとんど問題にならなかったという驚愕の事実。ハラスメントという言葉もなく、モンスターペアレンツもまだそれほど多くなかったということでしょうか。

 カラダだけでなくココロの健康まで、痛ましい事件や明らかになったリスクから、常識は大きく刷新されたといってよいでしょう。

携帯電話やスマホのない時代

 昭和と平成以降の大きな違いは携帯電話やスマホの存在です。コミュニケーション環境を大きく変革しました。

18位 待ち合わせに失敗したら駅の伝言板にメッセージを残す
28位 公衆電話がそこらじゅうにあった
35位 たくさんの電話番号を記憶したり、アドレス帳に手書きでメモしなければならなかった

 携帯を忘れても、誰かに借りることもできるので、公衆電話を探すことも少なくなりました。また、駅の伝言板にそんな活用法があることなど、SNSが一般的になった時代においては、その存在すら知らない人も多いのでは。家に固定電話も消えつつあり、コミュニケーションの常識は大きく変化しました。

ノーヘルにシートベルト

 交通戦争という言葉を生んだ昭和時代を象徴する項目も上位にランクインしています。

11位 バイクはヘルメットナシでもOKだった
17位 車の運転はシートベルトなしでもOKだった

 交通戦争とは、昭和30年代以降、交通事故死者数が日清戦争の戦死者数を上回るほどに増加したことから、この状況を「戦争状態」になぞらえました。交通事故死者数は昭和45年をピークに減少するもの、昭和55年より再び増加に転じ、1988年(昭和63年)には1万人を超え、第二次交通戦争とも呼ばれ、数多の事故の反省から法制が整えられ、バイクのヘルメット着用やシートベルト着用が常識になっていった経緯があります。

モラルも変化

 ゴールデンタイムのテレビ番組で女性の裸が放送されていたり、一般人にドッキリを仕掛ける番組があったりとモラルも大きく変化しました。「もどりたい、もどれない」と歌ったのは昭和を象徴する歌姫・中森明菜ですが、「気持ちウラハラ」に戻らない方がよい常識がほとんどといってよいでしょう。

<参考サイト>
・gooランキング:今では信じられない!昭和の常識ランキング
https://ranking.goo.ne.jp/column/4638/ranking/50631/

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