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DATE/ 2025.09.19

朝起きても疲れが取れてないワケ

 最近疲れがとれないな、と感じている人は多いのではないでしょうか。特に40歳を過ぎるとそれまでとは違う疲れや身体の不調を感じる人が増えるようです。眠ったはずなのに朝起きても疲れがとれていないという人、「年齢のせい」とあきらめるのはまだ早いです。原因と対策を考えてみましょう。以下、特に40代以降の人の場合に疲れがとれない原因と考えられるポイントを見てみます。

原因1:責任の重さなどによる自律神経の乱れ

 働き盛りの40代は職場での責任が大きくなる年代です。中堅社員となり、仕事上のプレッシャーやさまざまな人間関係がストレスになることも多いでしょう。また育児や子育て、介護などさまざまな家庭内のものごとでプレッシャーを感じる機会も増えると思われます。これらがストレスとなってのしかかるかもしれません。

 ストレスは身体を興奮状態にする交感神経の活動を高めます。こうしてなかなか寝付けなくなったり、深く眠れなくなったりします。睡眠不足が続くと休息時に身体をリラックスさせる副交感神経が作用しにくくなり、睡眠の質が下がって疲れがとれにくくなってしまいます。こうして自律神経が乱れてしまうことがあります。また忙しい40代はなかなかリフレッシュする時間がとれないことで、問題が大きくなります。

原因2:更年期・ホルモンバランスの影響

 女性は40代から50代の閉経前後の10年間で、ホルモンバランスが乱れてさまざまな身体やメンタルの不調を引き起こします。特に女性は閉経に向かって、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が不安定になり、閉経後は大幅に減少します。この更年期には「血管運動神経症状(「のぼせ」「ほてり」「発汗」「冷え」)」が起こりますが、これが夜間に起こると睡眠が妨げられます。

 男性の場合は、40代前後で「更年期」となり、男性ホルモンであるテストステロンが減少していきます。これにより心身の不調が起きますが、男性の場合、加齢とともに少しずつ減少していくので、女性よりも症状に気づきにくいようです。

原因3:筋肉の衰え

 人間の筋肉量は20代をピークとして減少していきます。特にお尻や太ももなどの下半身の筋肉は衰えやすいとのこと。筋肉が減少すると免疫力が低下したり、血行が悪くなってしまったりします。さらに筋肉量が減少すると血糖値が上昇しやすくなりますが、血糖値の急激な変化は眠気や怠さの原因となります。

 また、特に女性はもともと筋肉量が男性よりも少ないので、より問題が大きくなるようです。こうなると身体が疲れやすくなってしまい、睡眠をとったとしてもなかなか身体が回復しないといった状態になります。

 ではどういう対処が有効なのでしょうか。ここ以降は対策を見てみましょう。大きく「身体を動かす」「血行をよくする」「漢方薬を取り入れる」「起きる時間を一定にする」という4つのポイントで整理してみました。

対策1:身体を動かす

 まずは身体を適度に動かすこと。これにより筋肉量が増え、血流がよくなります。ただし激しい運動である必要はありません。ストレッチ、ヨガ、ウォーキングといった運動が効果的です。またNHKの番組調査によると、1分以上の速歩を、週に60分以上行うことで、加齢で衰えやすい足の筋肉を鍛えることができるそうです。

対策2:血行をよくする

 運動することでも血行がよくなりますが、入浴も血行をよくするために大切です。夜に入浴する場合、睡眠に入る1時間半前にじんわりと汗をかくくらいのお湯に浸かってしっかり身体を温めます。身体は体温が冷えていくことで眠くなるので、寝付きがよくなります。また睡眠の質をよくするには、寝る前にスマホやPCを使わないことも大事です。

対策3:漢方薬を取り入れる

 また更年期障害には漢方薬も効果があるようです。大正製薬によると更年期症状に用いられるのはその体質により以下の3つがあります。冷えやすく体力がない人には「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」、体力がありのぼせがある人には「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」、肩こりや精神不安などがある人には「加味逍遙散(かみしょうようさん)」が適しています。

 加えて、抑うつ症状の緩和・改善には、「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」が有効とのことです。ただし更年期障害でつらい症状の場合は、ためらわず女性外来などで治療を受けるようにしてください。

対策4:起きる時間を一定にする

 睡眠時間がうまく取れないと疲れが蓄積してしまいます。自律神経を整えて、自然に眠くなる身体にしましょう。自律神経を整えるには夜22時から0時に寝て、朝5時から6時に起床するのが理想です。とはいえ、自律神経が乱れているとスムーズに眠れないかもしれません。

 夜なかなか眠れなくても、まずは起床時間を一定にすることを意識するといいようです。起きたらまずはカーテンを開け、太陽の光を浴びましょう。こうすると体内時計がリセットされ、睡眠リズムが整います。またストレッチも有効です。腕を十字に交差させて肩をストレッチや片手で頭を引き寄せるようにして行う首のストレッチなどはすぐにできます。ぜひ毎朝のルーティーンに取り入れましょう。

<参考サイト>
寝ても疲れが取れない!40代の疲れを解消する方法とは|くまのみ整骨院・整体院グループ
https://kumanomi-seikotu.com/blog/2062/
体がだるい・疲れやすい原因は、 もしかして「更年期疲労」?|大正製薬製品情報サイト
https://www.taisho-kenko.com/column/12/
男性更年期障害(加齢性腺機能低下症、LOH症候群)|一般社団法人日本内分泌学会
https://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=71
自律神経を整えるには。セルフケアを始めよう|大正製薬製品情報サイト
https://www.taisho-kenko.com/column/113/
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