ディープラーニング産業論
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
"眼を持った機械"で考えるプラットフォーム戦略
ディープラーニング産業論
松尾豊(東京大学大学院工学系研究科 人工物工学研究センター/技術経営戦略学専攻長 教授)
「農業も建設も食品加工も、究極的には全工程が自動化される」と東京大学大学院特任准教授・松尾豊氏は言う。それはなぜか。どのように起こるのか。松尾氏が「眼を持った機械・ロボット」の未来を語る。
時間:18分53秒
収録日:2017年1月11日
追加日:2017年5月14日
≪全文≫

●ディープラーニングで0.1秒後が予測できるようになった


 松尾です。ディープラーニングの産業論についてお話ししたいと思います。

 すでに何度もお話ししているのですが、ディープラーニング技術によって、画像認識の性能が急速に伸びています。2015年には人間の精度を超えるところまで来ています。それに伴って、学習がどんどん深くなっており、最近では100層を超えるネットワークがつくられるようになってきました。

 単に画像認識の精度が上がるだけでなく、面白いことも次々にできるようになっています。例えば、われわれは車に乗っているとき、次にどうなるかを予測しながら外を見ています。ですから、予測と違うことが起こるとビックリするわけです。人間や生物にとって、このように次の瞬間を予測する能力は非常に重要なもので、いわば私たちは予測しながら生きているのです。実は最近、ディープラーニングによって0.1秒後にどういったものが見えるかが予測できるようになりました。上が実際の画像で、下が予測した画像です。お分かりの通り上下がほとんど同じ画像になっていて、車が左に動いていくこともその通りに予測できています。

 それから、人間は画像を1枚見ると、次に何が起こりそうかを予測することができます。例えば、ビーチの写真を見ると、波はザバーンと来ることが分かります。なぜなら、ビーチの映像を何度も見たことがあるからです。それと同じように、静止画を与えると、次の1秒間の動画を生成する技術がつくられました。ビーチなら波が寄せてきますし、ゴルフ場なら人が前に向かって歩いたり、ボールを打ったりする動画が自動的につくられるのです。

 さらに、人間の場合、じっと見て予測しているだけでなく、自分が何かをしたときに起こることも予測しています。それと同じように、ロボットが手を動かすと、それに伴って「こうやってものが動く」ということも予測できるようになっています。

【参考動画1】


The latest news from Research at Google: Large-scale data collection with an array of robots
https://youtu.be/iaF43Ze1oeI

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
レアメタルの光と影(1)イントロ
イノベーションがレアメタルをコモンメタルにする
岡部徹
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
社会はAIでいかに読み解けるのか(1)経済学理論の役割
AIやディープラーニングによって社会分析の方法が変わる
柳川範之
火山の仕組みを知る(1)火山の世界的分布と噴火の仕組み
火山噴火が起こるメカニズムと日本の火山の特徴
藤井敏嗣
発酵はマジックだ!
色を消し、脂を溶かし、水を分解―スゴすぎる発酵の力!
小泉武夫
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通

人気の講義ランキングTOP10
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(4)注目されるタスクベース・アプローチ
AIは「まあまあの技術」?…タスクベース・アプローチでわかること
宮本弘曉
百人一首の和歌(1)謎の多い『百人一首』
『百人一首』の歌が選ばれた理由とは?今も残る3つの謎
渡部泰明
ウェルビーイングを高めるDE&I(4)人的資本経営の核となるDE&I:後編
日本は不寛容な国か?完璧主義の弊害とDE&Iを進める必要性
青島未佳
石原慎太郎と三島由紀夫と近衛文麿(1)政治家・石原慎太郎の源流と核の問題
石原慎太郎と三島由紀夫と近衛文麿…対比で見えてくる現代的課題
片山杜秀
イラン戦争と終末論(1)イラン戦争の戦略的背景と米国の政策
なぜイラン戦争がこのタイミングなのか?戦略的背景に迫る
東秀敏
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(2)厳格な一神教と選民思想
一神教とは、選民思想の真相とは…ユダヤ教の「最終目的」を考える
鶴見太郎
昭和の名将・樋口季一郎…キスカ・占守島編(1)キスカ島撤退作戦
5200人の将兵を救え…米軍も称賛した「キスカ島撤退作戦」の奇跡
門田隆将
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(1)「生成AI」の画期性
「生成AI」実装の衝撃…人工知能の歴史と特長
渡辺宣彦
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(2)ハーンの日本宗教観の特徴
日本や古代ギリシャは宗教的に未開ではなく、むしろ理想形態
賴住光子