遠隔操縦機~原子炉ロボット
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原発事故の海水汚染調査に用いた全自動の無人船ロボット
遠隔操縦機~原子炉ロボット(1)海水の放射能汚染
浦環(東京大学名誉教授/株式会社ディープ・リッジ・テク代表取締役)
九州工業大学社会ロボット具現化センター長・浦環氏が、福島第一原発事故の海水汚染調査に用いた、全自動の無人船ロボットについて解説する。30キロ圏内が立入禁止になったため、全自動の無人船ロボットを用いて、海水の放射能汚染を調査する必要があった。しかし当時、国は海の重要性を理解しようとはしなかった。(全3話中第1話)
時間:17分26秒
収録日:2017年1月27日
追加日:2017年6月18日
≪全文≫

●他に代え難い原子炉ロボット


 今回は、遠隔操縦ロボットの一つである、原子炉ロボットについてお話しします。海中ロボットを研究している私が、どうして原子炉ロボットに関係するのかは、おいおいお分かりになるかと思います。

 前から申し上げているように、ロボットを語るときには、ロボットの働く環境やロボットが成し遂げるべき作業、そしてロボットが他のものに代え難いかどうか、ということを語らなければいけません。最後の「他に代え難い」という点が、原子炉に関係します。


●福島第一原発の事故


 ご存知のように、津波によって福島第一原発には多くの問題が生じました。原子炉格納容器およびサプレッションチェンバーは、水に浸かってしまいました。水に浸かった内部は、どうなっているのか。これを調べるには、水中ロボットや水に関係したロボットが必要です。そのために遠隔操縦用ロボットがつくられているのですが、私は遠隔操縦用の水上ロボットで漏水調査をしました。これは海底を調査するROVに似たところがあります。

 これは沖合から見たところの福島第一原発です。2年ほど前に撮った写真ですが、ここで一体どういうことが起こっているのか、海では何がどういう状況になっているか、ということを調べる必要があります。


●高校生の時に六甲山に誓ったこと


 今日はこのロボットの話をするのですが、その前に話しておかなければいけないことがあります。私の主義主張に関することです。この写真は六甲山系です。震災が20年くらい前に起きました。私の実家は六甲山のふもとにある夙川で、灘中学・高校を卒業しました。その私、浦環は高校生の時に、六甲山に誓ったことが2つあります。多感な高校生だったのです。何を六甲山に誓ったか。ゴルフをしないこと、原子力と環境には手を出さないこと、これです。神様に誓うのではなくて、六甲山に誓うということが重要です。私はいつも六甲山を見ていたのですから。

 なぜゴルフをしないか。六甲山頂上を目指して、住吉川をさかのぼって歩いていくと、日本で最古のゴルフ場にばったりと行き当たります。せっかく六甲山の雑木林を一生懸命登ってきたのに、ばったりゴルフ場のフェンスに出会うわけです。フェンスを越えて向こうには行けませんから、フェンスに沿って迂回してまた頂上に向かう。「なんやこれは、なんでこんな所に勝手にゴルフ場を造...

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