遠隔操縦機~原子炉ロボット
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
原発事故の海水汚染調査に用いた全自動の無人船ロボット
遠隔操縦機~原子炉ロボット(1)海水の放射能汚染
浦環(東京大学名誉教授/株式会社ディープ・リッジ・テク代表取締役)
九州工業大学社会ロボット具現化センター長・浦環氏が、福島第一原発事故の海水汚染調査に用いた、全自動の無人船ロボットについて解説する。30キロ圏内が立入禁止になったため、全自動の無人船ロボットを用いて、海水の放射能汚染を調査する必要があった。しかし当時、国は海の重要性を理解しようとはしなかった。(全3話中第1話)
時間:17分26秒
収録日:2017年1月27日
追加日:2017年6月18日
≪全文≫

●他に代え難い原子炉ロボット


 今回は、遠隔操縦ロボットの一つである、原子炉ロボットについてお話しします。海中ロボットを研究している私が、どうして原子炉ロボットに関係するのかは、おいおいお分かりになるかと思います。

 前から申し上げているように、ロボットを語るときには、ロボットの働く環境やロボットが成し遂げるべき作業、そしてロボットが他のものに代え難いかどうか、ということを語らなければいけません。最後の「他に代え難い」という点が、原子炉に関係します。


●福島第一原発の事故


 ご存知のように、津波によって福島第一原発には多くの問題が生じました。原子炉格納容器およびサプレッションチェンバーは、水に浸かってしまいました。水に浸かった内部は、どうなっているのか。これを調べるには、水中ロボットや水に関係したロボットが必要です。そのために遠隔操縦用ロボットがつくられているのですが、私は遠隔操縦用の水上ロボットで漏水調査をしました。これは海底を調査するROVに似たところがあります。

 これは沖合から見たところの福島第一原発です。2年ほど前に撮った写真ですが、ここで一体どういうことが起こっているのか、海では何がどういう状況になっているか、ということを調べる必要があります。


●高校生の時に六甲山に誓ったこと


 今日はこのロボットの話をするのですが、その前に話しておかなければいけないことがあります。私の主義主張に関することです。この写真は六甲山系です。震災が20年くらい前に起きました。私の実家は六甲山のふもとにある夙川で、灘中学・高校を卒業しました。その私、浦環は高校生の時に、六甲山に誓ったことが2つあります。多感な高校生だったのです。何を六甲山に誓ったか。ゴルフをしないこと、原子力と環境には手を出さないこと、これです。神様に誓うのではなくて、六甲山に誓うということが重要です。私はいつも六甲山を見ていたのですから。

 なぜゴルフをしないか。六甲山頂上を目指して、住吉川をさかのぼって歩いていくと、日本で最古のゴルフ場にばったりと行き当たります。せっかく六甲山の雑木林を一生懸命登ってきたのに、ばったりゴルフ場のフェンスに出会うわけです。フェンスを越えて向こうには行けませんから、フェンスに沿って迂回してまた頂上に向かう。「なんやこれは、なんでこんな所に勝手にゴルフ場を造...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
ブラックホールとは何か(1)私たちが住む銀河系
太陽系は銀河系の中で塵のように小さな存在でしかない
岡朋治
知能と進化(1)知性と身体性
AI、ディープラーニングとは…知能と身体性は不可分か?
長谷川眞理子
社会はAIでいかに読み解けるのか(1)経済学理論の役割
AIやディープラーニングによって社会分析の方法が変わる
柳川範之
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(1)量子コンピュータとは何か
「量子コンピュータ」はどういうもので、何に使えるのか
武田俊太郎
水から考える「持続可能」な未来(1)気候変動の現在地
最悪10メートル以上海面上昇…将来に禍根残す温暖化の影響
沖大幹
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(31)鶴見太郎先生の「公開収録」のご案内
【公開収録のご案内】鶴見太郎先生:ユダヤ人と世界史…その歴史の教訓とは
テンミニッツ・アカデミー編集部
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(5)「3つ」で組まれた構造分析
驚くほど似ているギリシアの『オデュッセイア』とインドの『マハーバーラタ』…その謎に迫る
松村一男
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
ギリシア神話の基本を知る(1)「ゼウス以前」の神々の戦い
ギリシア神話…ゼウスの「父親殺し」とオリュンポス十二神
鎌田東二
「ホメロス叙事詩」を読むために(1)ホメロスを読む
2700年前のホメロスの叙事詩が感動を与え続ける理由
納富信留
人生100年時代の「ライフシフト概論」(1)人生100年時代のインパクト
80歳まで現役でいるために大切なこと…人生100年時代の発想法
徳岡晃一郎
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(1)ポピュリズムの台頭と社会の分断化
デモクラシーは大丈夫か…ポピュリズムの「反多元性」問題
齋藤純一
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
日本の財政の真実を検証する(3)金利上昇の深刻な影響
金利が上昇した未来を10年スパンで見てみると…何が起きるか?
宮本弘曉