●11月13日、第1回目の調査
調査は2回にわたって行いましたが、これは2013年11月13日の第1回目の調査です。上の画面は、水上のカメラから撮ったトーラス室の内部です。こちら側が原子炉側、こちら側がサプレッションチェンバです。これは真下を見ている水中画像、横を向いている水中画像です。ここは原子炉の格納容器の外側になっています。これは東京電力のホームページにありますから、いくらでもダウンロードできます。
●水はどこから、いかにして漏れていたか
ここのところから、小便小僧のおしっこのように水が出ています。オペレーターがズームをして、ここで水が漏れていると分かり、この水は一体どこから来ているのか、と調べていきます。
ここにどれだけの放射能レベルがあるかというと、1シーベルト毎時ぐらいです。水中映像は何となくゆらゆらしていますが、それはトーラス室の内側が温かくなっているからです。おそらく、そこで熱せられた水が動いているのではないか、と考えられます。原子炉側の画像を見ると、かなり透明です。4メートルぐらいの高さにわたって水がたまっているのですが、底の方まで見えることが分かりました。サプレッションチェンバの表面は、いろいろなもので覆われています。これが一体何なのかはよく分からないのですが、このようにして状況が徐々に分かってきました。
これはこれで、大変成功だったと思います。翌日も調べてみると、別の所から水が漏れていると分かりました。これは1回目の調査ですが、サンドクッションドレンパイプというものがあり、そこから先程のように、おしっこのように水が出ていたのです。そうすると、ここにサンドクッションがあり、この上のところから漏れていることは確実です。さらに、その次の調査の時には、どこかこの辺からまた別の漏れがある、ということも発見されました。
このように順番にひとつひとつ水面をカバーしていくことができました。私としては仕事をしたと思いました。
●アドバイスの責任
東電のホームページには、調査結果が一応すぐに発表されました。水中遊泳ロボットWGにて支援し、浦環がこのワーキングの主査として開発した結果、うまくいったということが書かれています。NHKなど多くの放送でも、このことが取り上げられました。最初の危険地帯である、原子炉建屋の中に行ったロボットです。十分慎重に準...