遠隔操縦機~カメラロボ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
ロボット学者の威信をかけて南三陸町海底の再調査へ
遠隔操縦機~カメラロボ(4)ロボット学者の威信
浦環(東京大学名誉教授/株式会社ディープ・リッジ・テク代表取締役)
九州工業大学社会ロボット具現化センター長・浦環氏が、3.11の震災後、大槌・南三陸の海底を調査することとなった経緯を解説する。南三陸町では別グループが先に調査を行っていたが、ロジの不用意のために成果を上げることができなかった。ロボット、そしてロボット学者の威信をかけて、浦氏は南三陸町の再調査を決意する。(全5話中第4話)
時間:12分05秒
収録日:2017年1月27日
追加日:2017年5月21日
≪全文≫

●被災地の海底へ調査に向かった理由


 次に、われわれがどうして志津川あるいは大槌に行ったのか、あるいはロボットたちがどのような成果を上げ、それに基づいて何をしようと考えたか、ということをお話しします。

 震災があり津波が起こったときに、海に関するさまざまなことが起き、すべきことが山のようにあると思いました。遠隔操縦機による海底の調査もその一つです。当時私は、東京大学の海洋アライアンスという機構をつくり、横型組織の中で、東京大学として、また海に携わる人間として一体何ができるのかを考え、調査団を派遣したりもしました。もちろん、ロボットに何ができるかということも考えていましたが、先に申しましたようにロジなどのいろいろな状況を考えて、すぐに出て行く状況にはないと思っていたのです。

 しかし、大槌には東京大学の施設があります。その周りの海中あるいは海底に関して、できる限りの努力をすることが務めであろう思い、4月の中旬に大槌に行くことを決めました。


●NHKの記者が大鎚での調査に協力してくれた


 実はその前にも一度、東京大学海洋アライアンスの調査団として、石巻や気仙沼、大船渡に小型のロボットを持っていき、どういう状況になってるいるのかを調べてきました。問題点をある程度は理解していたのです。ロジは苦しいということは分かっていましたが、そこにはすでに東京大学のグループが入っていたので、彼らとやればきちんとした海上活動ができると考えていました。

 そこで、これから大槌へ行って海中活動の調査をするということをTwitterで流したところ、NHKの大庭さんという人から急にファクスが来ました。われわれの調査を取材させてくれないかと言ってきたのです。取材はもちろん結構ですよと言ったら、彼は現場にもうすでに入っており、いろいろと調べてくれました。船は佐々木さんという方が持っていて、それが使える。佐々木さんに協力の約束を取り付けてくれました。また漁業関係では、黒澤さんという方がいろいろと面倒を見てくれる。このように、彼が走り回ってくれました。

 この時にNHKさんの能力というか、足の速さをつくづく感じました。NHKの協力を得たのですが、とはいえ分からないことが山のようにあり、テント生活を覚悟で大槌に向かったのです。


●大鎚の人々が寝所や船の面倒を見てくれた


 4月末の大槌はこのような具...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
巨大地震予知の現在地と私たちにできること(1)地震予知研究と前兆すべり
地震予知に挑む!確かな前兆現象を捉える画期的手法とは
梅野健
心と感情の進化(1)そもそも「心と感情」とは何なのか
「心と感情」とは何か、行動生態学から考える大事な問題
長谷川眞理子
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(1)量子コンピュータとは何か
「量子コンピュータ」はどういうもので、何に使えるのか
武田俊太郎
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子
知能と進化(1)知性と身体性
AI、ディープラーニングとは…知能と身体性は不可分か?
長谷川眞理子
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
核DNAからさぐる日本のルーツ(1)人類の起源と広がり
核DNAデータで日本人のルーツを探る…アフリカから日本まで来た行程と時期は?
斎藤成也
「満洲」から考える日本とアジア(6)21カ条の要求と第一次世界大戦
日本が中国に出した「21カ条の要求」の罠と必然…不安定な満洲利権を手にした日本が直面した難題とは?
宮脇淳子
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(5)恐るべき台湾への「浸透」
浸透工作…台湾でスパイ裁判が約70件、それも氷山の一角
垂秀夫
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
アメリカの理念と本質(1)西洋文明の行き着いた先と三つの建国
アメリカの理念と本質とは?…まず「三つの建国」から原点に迫る
中西輝政
資産運用の思考法…経済や市場の動きをどう読むか
市場予測のポイント…短期・中期・長期の視点と歴史的洞察
養田功一郎
死と宗教~教養としての「死の講義」(6)日本人の「死」と法然
南無阿弥陀仏と唱えて極楽浄土へ…法然の革命の意味とは
橋爪大三郎
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博