新しいリーダーシップと問題意識と発信力
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
新しいことを成し遂げるには使命感や原体験が重要
新しいリーダーシップと問題意識と発信力
経営ビジネス
小林りん(ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン 代表理事 )
世界中で活躍する人材が集まるイェール大学のワールドフェロープログラムに参加したユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン代表理事の小林りん氏。そこで得られた3つの気付きをもとに、新しいリーダーシップの形とそこで感じた問題意識、発信の在り方について語る。
時間:6分45秒
収録日:2018年4月11日
追加日:2018年5月6日
カテゴリー:
≪全文≫

●新しいことを成し遂げるためには腹の底からの使命感や原体験が重要


 今回、イェール大学のフェローたちと話をして感じたことがいくつかあります。

 1つ目は、頭で考えるのではなく腹の底からの使命感や問題意識を持つことが非常に大事で、そのため原体験が持つ力はとても大きいということです。2つ目は、自分だけでは何もできないということを痛感する、本当の意味での謙虚さと、だからこそ皆を巻き込み一緒に行っていこうとすることの大事さです。3つ目は発信力です。この3つをすごく痛感しました。

 1つ目からお話します。やはり頭で「これが大事だ」、「あれがしてみたい」と考えることはたくさんあります。しかし、新しいものを成し遂げていくときや大きな山を動かしていくときには、たくさんの人たちを巻き込んでいく必要があると思います。しかしそのときには、自分自身を突き動かすものがなければ、他の人の気持ちを突き動かすことはできません。よって、はじめから「他の人を動かそう」「他の人を巻き込もう」と思うのではなく、まず自分自身が何に情熱を持っているのか、自分は何に突き動かされているのか、また生きるために何をせずにはいられないのかということを問い掛けることがすごく大事です。そのことを追求していく中で、たまたまそれに周りの人たちが突き動かされていけば、自然と巻き込まれて一緒にやっていくことになるのかなと思います。


●「フォロワーシップ型リーダーシップ」が大事になってきた時代


 2つ目ですが、一人ではできないという謙虚さ、そして他の人を巻き込んだり他の人をサポートしていく、半ばフォロワーシップにも似たリーダーシップというものが大事なのではないかと思っています。

 20世紀型といっては語弊があるかもしれませんが、今は、大きな組織を「自分が率いていくんだ」というような形のリーダーシップから徐々に、人から押し上げられたり、人を押し上げてそれに自分も一緒に乗っかっていくような、新しい形のリーダーシップを大事にする時代になってきたのかなと感じます。それを「フォロワーシップ型リーダーシップ」、あるいは「調整型リーダーシップ」などさまざまな呼び方をしています。

 特に今の若い世代の方々は、納得しないと動かず、納得すると爆発的に動くという特質を持っているように思います。そのため、「(俺が)やるからついてこい」とい...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
新しい学び直しの方法と可能性
技術革新で「学び直し」は廉価に国境を越える
小林りん
重職心得箇条~管理職は何をなすべきか(1)時代に請われ、時代に応えた佐藤一斎
リーダーの心得…幕末の偉人たちを育てた佐藤一斎に学べ!
田口佳史
ウォーレン・バフェットの成功哲学(1)「世界一の投資家」の実像
世界一の投資家ウォーレン・バフェット…賢人と呼ばれる理由
桑原晃弥
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
日本企業の弱点と人材不足の克服へ(1)膠着する日本経済の深層
日本経済の行き詰まりをもたらした2つの大きな理由とは
西山圭太

人気の講義ランキングTOP10
ショパンの音楽とポーランド(1)ショパンの生涯
ショパン…ピアノのことを知り尽くした作曲家の波乱の人生
江崎昌子
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(6)習近平のレガシー
国力がピークアウトする中国…習近平のレガシーとは?
垂秀夫
クーデターの条件~台湾を事例に考える(5)世直しクーデターとその成功条件
歴史のif…2.26事件はなぜ成功しなかったのか
上杉勇司
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
今井むつみ
編集部ラジオ2025(24)「理解する」とはどういうこと?
学力喪失と「人間の理解」の謎…今井むつみ先生に聞く
テンミニッツ・アカデミー編集部
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳
いま夏目漱石の前期三部作を読む(1)夏目漱石を読み直す意味
メンタルが苦しくなったら?…今、夏目漱石を読み直す意味
與那覇潤
大谷翔平の育て方・育ち方(1)花巻東高校までの歩み
大谷翔平の育ち方…「自分を高めてゆく考え方」の秘密とは
桑原晃弥
プラトン『ソクラテスの弁明』を読む(1)真実の創作
プラトンの『ソクラテスの弁明』は謎多き作品
納富信留
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(1)史上最大の問題作
全米TOP10大学の必読書1位が『ポリテイア(国家)』
納富信留