米中対立の今後を読む~覇権国家の条件とは何か~
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
2020年にトランプ大統領が再選したら「習近平」は終焉する
米中対立の今後を読む~覇権国家の条件とは何か~
日高義樹 (ハドソン研究所首席研究員)
『2020年「習近平」の終焉』の著書である日高義樹氏は、習近平率いる中国が世界の覇権国家となる可能性は極めて低いと見ている。その要因として、中国経済の縮小、人口の減少、技術に欠ける軍事力の弱さを挙げている。一方、アメリカは、クリントン政権からオバマ政権までの時期に、覇権国家としての意志を失っていた。しかし、2020年にトランプ大統領が再選されたら、アメリカは中国により強い圧力をかける。それはつまり、習近平時代の終焉を意味するという。
※インタビュアー:川上達史(10MTVオピニオン編集長)
時間:17分42秒
収録日:2019年4月26日
追加日:2019年6月28日
カテゴリー:
≪全文≫

●日本人が信じている習近平の宣伝


―― 皆さん、こんにちは。本日は、このたび『2020年「習近平」の終焉』(悟空出版)という本をお書きになりました日高義樹先生に、米中対立をどう読むかというテーマでお話を伺いたいと思います。この本の中で日高先生は、「もう米中対立時代は終わった話なのだ」とお書きになっています。特にそれを軍事的な面で、中国の軍事はアメリカに到底対抗できないレベルになってしまった、と論じておられます。まず、その点をお聞きしていきたいと思います。

 日本では、まさに今、米中対立の真っ最中であるとか、今は確かに弱いかもしれないけれども5年、10年のスパンで見れば、中国はだんだんアメリカを圧倒していくのではないか、というような見方をまだされている方も多いと思います。先生はアメリカの状況をご覧になって、もうそんな話ではない、とっくにアメリカが中国を圧倒してしまっているのだということですが、具体的に、一番象徴的な話というと、どういう部分になるでしょうか。

日高 その点についていえば、日本の人が考えていること、アメリカの学者が考えていることは、習近平の宣伝通りにしゃべっているのだろうと、私は思います。

―― 宣伝通り、ですか。

日高 習近平が言っている話というのは、こうです。悠久の歴史5000年の中国というものが世界の中心であって、これまでも世界の文明を動かしてきたけれども、われわれはこれを再現しなければならない。こういう宣伝をして中国人のナショナリズムをあおり立てて、「次の世界は中国だ」と言っているのです。そのために彼はお金も使っています。アメリカの大学にもお金を使っています。そして日本にも使っていると私は思うのですが、その通りのことを言う学者、ジャーナリストが多すぎるのです。


●「中国の時代」は終わってしまった


日高 実際に何が起きているか。まず第一に、中国はもうすでに経済が小さくなっています。GDPが大きくなっていると言っているけれど、これは政府の貸出、銀行の貸出といった貸出業務で拡大した数字をGDPのプラスに入れて中心にしている、というのがまず第一です。したがって、中国の経済は習近平が何と言おうとも、すでに縮小している。

 二番目は、中国の人口は2011年がピークで今は減っているということです。したがって、若い有能な労働者は減っているし、経済力も少なくなって...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(1)「戦争の世紀」から再び戦争の時代へ
再び戦争の時代へ――私たちは何を考え、どう動くべきか
小原雅博
日本の財政の真実を検証する(1)膨らむ借金の知られざる実態
日本の財政の「真実」をデータで徹底検証…国際機関の分析は?
宮本弘曉
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄
地政学入門 ヨーロッパ編(1)地図で読むヨーロッパ
ヨーロッパとは?地図で読み解く地政学と国際政治の関係
小原雅博
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(36)宮脇淳子先生「満洲史」講義の要点
【10min解説】「満洲史」はタブー?…そこから見えてくる教訓とは?
テンミニッツ・アカデミー編集部
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(1)国守・大伴家持と地方社会の日常
『万葉集』でわかる奈良時代の貴族と地方豪族の関係と日常…歌人・大伴家持の歌に秘められた国守時代の苦労話
上野誠
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
現代人に必要な「教養」とは?(1)そもそも教養とは何か
教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気
小宮山宏
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(6)認知症予防と健康寿命の延伸に向けて
フレイル・サイクルは回り出したら抜けられない!?負のスパイラルへの対処法
小川純人
ゼロからわかるメタバース(7)アバター対談〈下〉
アフォーダンス理論によるメタバース実体験のススメ
廣瀬通孝
文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元
なぜ「てふてふ」が蝶々?日本語の変遷を追う…まずは万葉仮名から
釘貫亨
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
営業の勝敗、キリンの教訓(1)やる気のない社員になる理由
なぜ「やる気のある社員」が日本では6%しかいないのか?
田村潤
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男