●裏金問題の本質は「マネー・ロンダリング」の逆?
今日は政治と金、裏の意味ということで、政治資金不記載問題をお話しいたします。政治的な話題になっていて、皆さんは興味があると思いますが、疑問点も山ほどあります。
例えば、なぜ裏金にしたのか、そのお金はいったい何に使ったのか、政治資金における政党と派閥というのはどういう違いがあるのか、あるいは自民党の政治改革大綱の話は、いろんな政治家が最近しています。いったい、何をしてきて、何ができなかったのか。
現状では全体像が十分に解明されていませんが、「いったいどうなっているのか」「これからどうしたらいいのか」「将来構想、将来の絵は描けるのか」というお話をしたいと思います。
何が問題かと言いますと、派閥がパーティーを開いたとき、各議員が集めたお金を派閥に届けるわけですが、それが還流しているケースがある。あるいは不記載です。つまり派閥のほうにも記載がない、所属議員のほうにも記載がないわけです。そうすると、そのお金がすべて裏金になっているというケース。あるいは所属議員がお金を集めたけれども、それを自分のところでプールして中抜きをしているというようなケースです。
あるいは参議院選挙で、安倍派の中から出てきた話ですが、参議院議員で次の選挙に出る人たちが、それをパーティー費用としてではなく、自分の選挙費用に使ってしまうことです。つまり、一、二の三で、裏金化してしまった。
このような具体例が出てきて、これはいったいどのくらい数があるのか、どのくらいの広がりがあるのか、まだわからないところがあります。
この裏金問題ということをお話しするときに、通常、我々は「マネー・ロンダリング」ということを言います。マネー・ロンダリングというのは、裏金を表金にして堂々とお金を使えるようにすることです。
ところが、今回はその逆です。表の金を不記載にすることによって裏金化し、つまり表面から消してしまったのです。
では、なぜ裏金にしたのか。つまり、記載できない支出があるのか、あるいは不都合な点がたくさんあるのか、非常に不明部分が多いわけです。
現金にすることによって便利になるのでしょ...