日本のエネルギー政策大転換は可能か?
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
原発建設には10年以上も…小型モジュール炉の可能性と課題
日本のエネルギー政策大転換は可能か?(2)世界のエネルギーと日本の原発事情
鈴木達治郎(長崎大学客員教授/NPO法人「ピースデポ」代表)
再生可能エネルギーのシェアが世界的に圧倒的な伸びを見せる中、第7次エネルギー基本計画において原子力発電を最大限活用する方針を示した日本政府だが、それはどこまで現実的なのか。国際エネルギー機関が発表した今後のエネルギーの見通しや温室効果ガス削減という観点から、日本の原発復活路線の実際を考える。(全3話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:9分23秒
収録日:2025年4月4日
追加日:2025年8月17日
≪全文≫

●大幅な伸びが予測される再生可能エネルギーのシェア


鈴木 もう1つ、国際エネルギー機関が発表したエネルギーの見通しもあるのですけれど、将来の温暖化ガス削減のためにどういうものが必要かということをいっているのです。(スライドの)左側(の図)を見ていただきますと、再生可能エネルギー(Renewables)と書いてあります。これは予測ですから、2030年までに3倍になるだろうといっています。それで2050年までには、なんとさらにその3倍ですから、ほぼ10倍になるのです。

 一方でこちら(スライドの右側)は原子力(Nuclear)なのですけれど、原子力も伸びる、伸びるといわれてはいるのですが、実は2050年までには3倍、2030年までには2倍もいかないのです。

 この再生可能エネルギーと原子力(発電)の伸びを考えれば、圧倒的に再生可能エネルギーのほうが伸びが速いのです。

 これが(スライドの)右手のほうにあるのがそれを絵にしたもの(図)なのですけれど、この茶色い部分です。これが太陽エネルギー(Solar PV)です。原子力は見えないのです。この原子力(Nuclear)は下を這いつくばっているこの黄色です。これが原子力です。

 伸びるといっても、明らかに風力と太陽エネルギーがもう世界ではメインなのです。

 国際原子力機関(IAEA)の予測を見ても、伸びる、伸びるといっているのですが、(Nuclearの)発電量は最大で約2倍半ぐらいです。シェアが最大で14パーセントで、下手すると減ってしまって8パーセントです。発電容量でいえば370から890ですから、2倍ちょっとで3倍にいかないです。

 これは国際原子力機関の予測ですが、何がいいたいかというと、温暖化ガス(の削減)に貢献することは間違いないのですけれど、もちろん火力発電をリプレースすればいいけれど主役ではないというのが世界的にも日本でも明らかになるということです。だから、今後何に投資したらいいかというと、主役でないものに投資するのはもったいないと思いますので、そこを考えていただきたいのです。

 それと、実は温暖化が進みますと海温が上がります。世界のいくつかの原子力発電所で、海洋の温度が上がりすぎて原発を止めなければいけなくなっていくということも起きています。したがって、原発に依存する温暖化...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(1)生成AIとは何か
10年で劇的な進歩を遂げた生成AIと日本の開発事情
岡野原大輔
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子
もっと知りたいイヌのこと(1)イヌの歴史を振り返る
オオカミはいつイヌになったか…犬の起源と家畜化の歴史
長谷川眞理子
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
進化的人間考~ヒトの性質と異様な現代社会(1)進化のスパンと現在の人間生活
ヒトの進化史を文明の発展の時間軸から考える
長谷川眞理子
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(9)「トランプ大統領」の視点・論点
【テンミニッツで考える】「トランプ大統領」をどう見るか?
テンミニッツ・アカデミー編集部
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(7)若者の引きこもりと日本の教育問題
日本の引きこもりの深い根源…「核家族」構造の問題とは?
與那覇潤
「同盟の真髄」と日米関係の行方(7)トランプ氏の評価とその実像
こりごり?アイ・ラブ・トランプ?…トランプ陣営の実状は
杉山晋輔
『貞観政要』を読む(2)著作に登場する人物たち
房玄齢・杜如晦・魏徴・王珪―太宗の四人の優れた側近
田口佳史
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(7)日本の倫理こそ未来の理想
他人の幸福実現に喜びを見出す日本の道徳こそ未来の理想だ
賴住光子
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(14)ポリスと魂の堕落過程〈下〉僭主の末路
僭主制は欲望の奴隷…過度の自由が過度の隷属に転換する
納富信留
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
トランプ政権と「一寸先は闇」の国際秩序(2)米中対立の現在地
全ては経済?…米中対立の現状とリスクが高まる台湾危機
佐橋亮