私の東京オリンピック体験“誇りと感動”
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伝えたい、共有したいオリンピックの感動
私の東京オリンピック体験“誇りと感動”(2)
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
2020年東京オリンピックの開催が決まったが、島田晴雄氏は遡ること50年前、学生でありながらトップ通訳として東京オリンピックを支えた体験を持つ。新たな感動の祭典への期待をこめつつ、当時の貴重な体験と豊富なエピソードを語る。(後編)
時間:14分08秒
収録日:2013年10月10日
追加日:2014年3月6日
≪全文≫

●特別に選ばれた通訳としてプレスセンターへ

オリンピックは10月10日が開会式でしたが、なんと8月の後半から足かけ1ヶ月弱、3週間ぐらいずっと、代々木のプレスセンターに行きました。代々木の大きな建物の中に、世界から何百人、何千人という報道関係者が集まって、いろいろと準備をしている。そこでさまざまなお手伝いをしたのです。それから、今度は各国選手団が9月の中頃からどんどん着き出すわけです。そうすると、それを迎えるために羽田に行くということになりました。団長付き通訳ですから、学生なのに車と運転手が付いていて、その車には五輪の旗がたなびいていて、かっこいいのです。団長付きは特権がありますので、税関のところもフリーパスで滑走路まで出られます。そして、選手団が来ると、滑走路までお迎えに行くわけです。そういうことを、各国に付いてやりました。いろいろな国の選手団が着いて、有名な選手が降りてくるのを実際に目の当たりにして、本当に天にも昇るような気持ちでした。

●インドネシア選手団との出会いと別れ

そのときのことで、インドネシア選手団が非常に気の毒な状況になったことを覚えています。インドネシア選手団は、ガルーダ航空という航空会社の飛行機をチャーターして、朝から羽田に着いたのです。ところが、選手団が降りてはいけないということになってしまいました。インドネシア選手団の団長はたしかインドネシア陸軍の大佐だったと思いますけれど、その方が滑走路を経て、空港ビルに入って記者会見をするのです。いろいろな記者から質問が出るのに対応しておられました。その団長をタラップまで迎えに行って、レッドカーペットが敷いてあるところをお通しして、空港ビルへご案内する、そして、また送り返すという仕事を私がやったのです。1日に3回か4回やりました。そして、とうとう夕方になってしまった。
シンガポールはその後マレーシアから切断されて、決死の独立をせざるを得ない状況に追い込まれるのですが、当時、マレー半島は相当混乱していたのです。その時期に、共産圏に非常に親近感を持っているスカルノ大統領がどうもマレーに出兵をするというような圧力をかけたようなのです。そのことをアメリカが重く見て、共産主義に近いスカルノ大統領が率いるインドネシアを、オリンピックに参加させるなという圧力をかけたのだと思います。これは、あとになって分か...

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