テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
教養としての「西洋哲学」
“西洋哲学の伝統はプラトンの哲学の注釈に過ぎない”―20世紀に活躍した哲学者ホワイトヘッドがこう評していると、東京大学大学院人文社会系研究科教授の納富信留氏は言う。まさに「世界の教養」の基礎を築いたともいえるプラトンだが、彼の哲学をはじめ西洋哲学とはどのようなものなのか。そこから修得できる教養とは。オピニオン講師陣が独自解説でお送りする渾身の特集、配信開始。
更新日:2018/10/1

ヨーロッパ哲学の伝統はプラトン哲学の脚注だ

プラトンの哲学を読む(1)対話篇という形式の哲学

古代ギリシャのアテナイに生まれたプラトン。彼の哲学が分からなければ、現代の西洋、東洋、さらには日本の哲学や自然科学は根本的には理解できない。そういえるほど、プラトンは重要な哲学者である。そのプラトンの哲学につい...
収録日:2018/07/11
追加日:2018/10/01
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

キェルケゴールの思想…野生の鴨の教えが実存主義を生んだ

野鴨の哲学~安楽から離れ自分自身を生きる(1)自らの主体で生き抜いたキェルケゴール

雪のコペンハーゲンで、42歳という若さで野垂れ死んだ実存哲学の創始者・キェルケゴール。その哲学の根底には、彼が少年時代に実際に体験した自然からの教えが宿っていた。感性論哲学で各界著名人に多大なる影響力をもつ行徳...
収録日:2014/02/26
追加日:2015/01/06
行徳哲男
日本BE研究所 所長

ニーチェ:超人、ニヒリズム…善悪は弱者の嫉妬心にすぎない

西洋哲学史の10人~哲学入門(10)ニーチェ 超人

ニーチェは牧師の家庭に生まれつつ、キリスト教の価値を全否定した。そこから見いだされた「強いニヒリズム」は、何が「善い」のかを価値付けするのが困難な中で、いかに現実と向き合うかを教えてくれる。こうした「超人」の思...
収録日:2018/02/09
追加日:2018/06/29
貫成人
専修大学文学部教授

個人に重点を置くモデルはデカルト以前と以後に分けられる

道徳と多様性~道徳のメカニズム(2)過去の道徳思想はどうなっている?

東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻教授・鄭雄一氏が「道徳と多様性」について論じる連続講義。今回は、過去の道徳モデルを一気通貫、分析する。見えてきたのは、代表的な思想は2つのモデルに分類できるとい...
収録日:2016/10/07
追加日:2017/01/12
鄭雄一
東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻教授

ヒュームの思想では「因果関係は思い込み」と考える

原因と結果の迷宮~因果関係と哲学(3)因果関係は私たちの癖である

東京大学大学院人文社会系研究科教授・一ノ瀬正樹氏は、「究極の原因は決定され得ない」ことの根底にあるのは、因果関係そのものを人間が観察できないことだと言う。私たちは、「机をたたいた」ことと「音がした」ことしか知覚...
収録日:2016/12/15
追加日:2017/02/25
一ノ瀬正樹
東京大学名誉教授

なぜiPhoneが必要? ヘーゲルの論じた資本主義の欲望

グローバル化時代の資本主義の精神(1)資本主義の機制

マックス・ウェーバーは、1905年に出版された著書の中で「プロテスタンティズムの倫理が、かえって資本主義の無際限の欲望を解放した」と述べた。今日、資本主義はどうなっているのか。第一次世界大戦100周年の今年、改めてウェ...
収録日:2014/11/07
追加日:2015/05/14
中島隆博
東京大学東洋文化研究所長・教授

人権はなぜ普遍化したかーフランソワ・ジュリアンの視点

東洋の普遍、西洋の普遍~中国の思想的課題(6)普遍化とはトランスの経験だ

東京大学東洋文化研究所の中島隆博教授は、現在「普遍」を問うとは「普遍化」への努力を意味すると言う。かつての「人権」がそうだったように、最初から普遍的だった価値などない。「中国発の普遍」が問われる中、日本はこの「...
収録日:2016/04/21
追加日:2016/08/24
中島隆博
東京大学東洋文化研究所長・教授

アラン「悲観は気分に属するが、楽観は意志である」

全寮制国際高校ISAKの挑戦(5)楽観は意志である

インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK)代表理事・小林りん氏が、学生たちからの質問に答える。大学生になってからでもできることはあるか。満遍なく勉強することは必要なのか。チームをまとめるためにはどう...
収録日:2015/08/28
追加日:2015/12/10
小林りん
ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン 代表理事

関連特集

上質な教養としての「読書」

書物は親友にもなれば、悪友にもなります。では、「永遠の友」になるような本はどのようなものでしょうか。そして、そんなかけがえのない…

更新日:2024/10/18

秋に人間力を実らせる(令和6年版)

「実りの秋」とよくいわれます。ぜひ自分自身の「人間力」にも「実り多き」ときとしたいもの。大好評の「人間力」シリーズの最新令和6年セ…

更新日:2024/10/4

AIの時代に何が起きるのか

この1年を振り返ってしみじみ実感するのは、AI時代が一気に到来したということ。もはやAIが実装される社会への扉は完全に開かれつつあると…

更新日:2024/9/20

今こそ熟考すべき第二次世界大戦の教訓

いまは「戦前」である。そのような声も聞こえてきます。たしかに世界は大きく揺れており、いくつもの危機が現実のものとなっています。こ…

更新日:2024/8/9

令和6年上半期 人気ランキングBest10

令和6年(2024年)がスタートして、早くも半年が経過しました。さて、この半年の人気ランキングは? ぜひうっかり見逃していた「人気講義…

更新日:2024/7/5

心の「憂さ」を晴らす話

梅雨の季節は、心もどうしても「どんより」しがちです。そんな「心の憂さ」をカラッと晴らしてくれるような興味深い講義を集めてみました…

更新日:2024/6/28

その他の特集

更新

『源氏物語』を味わい尽くす

日本人として知っておきたい『源氏物語』。いつかは読んでみたいと思いながら実現していない方も多いのでは?『源氏物語』を味わうために…

更新日:2024/11/15

日本人が知らないアメリカの真実

いったいアメリカはどこへ向かうのか? そもそも、アメリカとはどのような国なのか? ニュースを見ているだけでは、アメリカの核心はわ…

更新日:2024/11/1

中東争乱の背景を深く知る

凄惨なテロ攻撃、そして報復に次ぐ報復。この憎悪と争乱の悲劇的な連鎖は、なぜ、いかに起きているのでしょうか。それを知るためには、歴…

更新日:2024/10/4