社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
在宅勤務なのに出社?テレワークの「限界」
近年耳にすることが増えた「テレワーク」。時間や場所の制約を受けない働き方は大きく注目され、東京オリンピックでの通勤時の混雑緩和に向けてや新型肺炎の流行によって、テレワークを導入する企業も増えています。
しかし、アドビシステムが2020年3月に実施した調査によると、テレワークで働いているときにやむなく出社した経験がある人が64%にのぼっていることが分かりました。さらに、そもそもテレワークを実現できないという仕事もあり、テレワークの限界が浮き彫りになりつつあります。今回は筆者の周りの人にアンケートをとり、どのような課題が浮き彫りになったのかを調べてみました。
「デスクトップPCを使っているので、会社にこないと仕事ができない」
テレワークを実施する上で大きな問題になるのがハード面です。これまでは社外で作業することが想定されていなかったため、さまざまな設備が社内でしか使えない環境にあることは珍しくありません。それらを社外でも使えるようにするには会社をあげての対応が必要となります。
さらに「やりとりする書類に捺印が必要なので出社する必要がある」という声も。テレワークに欠かせないのがペーパーレス化ですが、契約書などの書類では未だに捺印が欠かせないこともあります。最近では書類のデータ化が進みデータのみでやりとりが完結することもできるようになりましたが、社内や社外での段取りを整える必要があるので、今すぐの対応は難しいのが現状といえるでしょう。
「印刷物のプリントができないのが困る」
会社だけでなく、作業環境もテレワークに向けた壁になっています。自宅やカフェなどの作業場所と会社では環境が、当然ですが同じではありません。ネットはつながるけど社内ネットワーク環境ではないのでメールや社内ツールにはつながらない、資料の印刷ができないなどの問題や、データ量の多い作業はできないなど、さまざまな問題が立ちはだかります。また、パソコン画面から情報漏洩しないようにセキュリティの対策を考える必要もあります。
また、複数人がチームとなって進めている案件の場合、テレワークになることでコミュニケーションが不足しないように気を付けなければなりません。口頭でいえば数秒で済むものを文字にして伝えるのは、それだけでもタイムロスになってしまいます。作業効率が下がってしまうリスクもあるので、回避する方法を考える必要もあります。
今後テレワークはさらに拡大していく上で、解決するべき課題はまだまだ山積みといえます。今後、どのように課題を解決していくのかを考える必要があるといえるでしょう。
しかし、アドビシステムが2020年3月に実施した調査によると、テレワークで働いているときにやむなく出社した経験がある人が64%にのぼっていることが分かりました。さらに、そもそもテレワークを実現できないという仕事もあり、テレワークの限界が浮き彫りになりつつあります。今回は筆者の周りの人にアンケートをとり、どのような課題が浮き彫りになったのかを調べてみました。
出社しないと業務ができない
「仕事で使っている専用システムが社内じゃないと使えない」「デスクトップPCを使っているので、会社にこないと仕事ができない」
テレワークを実施する上で大きな問題になるのがハード面です。これまでは社外で作業することが想定されていなかったため、さまざまな設備が社内でしか使えない環境にあることは珍しくありません。それらを社外でも使えるようにするには会社をあげての対応が必要となります。
さらに「やりとりする書類に捺印が必要なので出社する必要がある」という声も。テレワークに欠かせないのがペーパーレス化ですが、契約書などの書類では未だに捺印が欠かせないこともあります。最近では書類のデータ化が進みデータのみでやりとりが完結することもできるようになりましたが、社内や社外での段取りを整える必要があるので、今すぐの対応は難しいのが現状といえるでしょう。
作業環境が会社と同等の環境ではない
「普段扱うデータの容量が大きく、ポケットWiFiだけでの作業は難しい」「印刷物のプリントができないのが困る」
会社だけでなく、作業環境もテレワークに向けた壁になっています。自宅やカフェなどの作業場所と会社では環境が、当然ですが同じではありません。ネットはつながるけど社内ネットワーク環境ではないのでメールや社内ツールにはつながらない、資料の印刷ができないなどの問題や、データ量の多い作業はできないなど、さまざまな問題が立ちはだかります。また、パソコン画面から情報漏洩しないようにセキュリティの対策を考える必要もあります。
また、複数人がチームとなって進めている案件の場合、テレワークになることでコミュニケーションが不足しないように気を付けなければなりません。口頭でいえば数秒で済むものを文字にして伝えるのは、それだけでもタイムロスになってしまいます。作業効率が下がってしまうリスクもあるので、回避する方法を考える必要もあります。
テレワークには仕事内容によって向き不向きがある
上記のように社内環境に縛られてしまったり、チームでの仕事が多い人はテレワークには向いていないのかもしれません。一方で、単独で仕事をする人や営業職の人であればテレワークに移行しやすいという傾向も見えてきました。今後テレワークはさらに拡大していく上で、解決するべき課題はまだまだ山積みといえます。今後、どのように課題を解決していくのかを考える必要があるといえるでしょう。
<参考サイト>
・アドビ「テレワーク勤務のメリットや課題に関する調査結果」を発表
https://www.adobe.com/jp/news-room/news/202003/20200304_adobe-telework-survey.html
・アドビ「テレワーク勤務のメリットや課題に関する調査結果」を発表
https://www.adobe.com/jp/news-room/news/202003/20200304_adobe-telework-survey.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
“社会人学習”できていますか? 『テンミニッツTV』 なら手軽に始められます。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,300本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
国家は助けてくれない…「三田会」誕生への大きな経験
独立と在野を支える中間団体(6)慶應義塾大学「三田会」の起源
中間集団として象徴的な存在である慶應義塾大学「三田会」について考える今回。三田会は単に同窓会組織として存在しているわけではなく、「公」に頼れない場合に重要な役割を果たすものだった。その三田会の起源について解説す...
収録日:2024/06/08
追加日:2024/11/22
日本の根源はダイナミックでエネルギッシュな縄文文化
日本文化を学び直す(1)忘れてはいけない縄文文化
大転換期の真っ只中にいるわれわれにとって、日本の特性を強みとして生かしていくために忘れてはいけないことが二つある。一つは日本が森林山岳海洋島国国家であるというその地理的特性。もう一つは、日本文化の根源としての縄...
収録日:2020/02/05
追加日:2020/09/16
謎多き紫式部の半生…教養深い「女房」の役割とその実像
日本語と英語で味わう『源氏物語』(1)紫式部の人物像と女房文学
日本を代表する古典文学『源氏物語』と、その著者である紫式部は、NHKの大河ドラマ『光る君へ』の放映をきっかけに注目が集まっている。紫式部の名前は誰もが知っているが、実はその半生や人となりには謎が多い。いったいどのよ...
収録日:2024/02/18
追加日:2024/10/14
対談 | 林望/ロバート キャンベル
次の時代は絶対にアメリカだ…私費で渡米した原敬の真骨頂
今求められるリーダー像とは(3)原敬と松下幸之助…成功の要点
猛獣型リーダーの典型として、ジェネラリスト原敬を忘れてはならない。ジャーナリスト、官僚、実業家、政治家として、いずれも目覚ましい実績を上げた彼の人生は「賊軍」出身というレッテルから始まった。世界を見る目を養い、...
収録日:2024/09/26
追加日:2024/11/20
国の借金は誰が払う?人口減少による社会保障負担増の問題
教養としての「人口減少問題と社会保障」(4)増え続ける社会保障負担
人口減少が社会にどのような影響を与えるのか。それは政府支出、特に社会保障給付費の増加という形で現れる。ではどれくらい増えているのか。日本の一般会計の収支の推移、社会保障費の推移、一生のうちに人間一人がどれほど行...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/11/19