社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
マイナンバーカードはなぜ普及しないのか
2016年に始まったマイナンバー制度。同年1月からマイナンバーカードの交付が始まっています。あなたは、マイナンバーカードを持っていますか? マイナポイントがつくキャンペーンをやっていたタイミングで作った人もいれば、まだ作っていない人もいるでしょう。実際のところ、2022年8月末時点で交付した人は全体の47.4%と約半数の人がまだマイナンバーカードを持っていないのが現状です。いまだに普及が進まないのは、一体なぜなのでしょうか。
そのため、社会保障・税金関連の申請時に必要な提出書類が減って面倒な手続きが簡単になる(国民の利便性の向上)、各機関・各自治体間での情報連携が簡単になるので情報の取り違えなどのミスが減る(行政の効率化)、そして税金の支払いや助成金の受給などの不正を防止することができるようになる(公平・公正な社会の実現)といったメリットがあるのです。
また、マイナンバーカードの交付促進のためのキャンペーンが実施されているときであればマイナポイントをもらうことができるのも大きなメリットです。2022年6月からはじまったマイナポイント第2弾では最大で2万円分のポイントをもらうことができ、キャッシュレス決済サービスのチャージ残高として使うことができます。マイナンバーを作ろうと思っている人はこのタイミングを逃さないようにするのが良いでしょう。
前述の通り、マイナンバーカードにはあらゆる個人情報が紐づいているため、紛失したときの情報漏洩の危険性は計り知れません。マイナンバーカードを作成したときの4桁の暗証番号も漏洩してしまえば、その人の税金や所得額さえも閲覧されてしまったり、公的な書類を勝手に発行されてしまう危険性があるのです。
また、銀行口座や証券口座との紐付けも進んでいることから資産状況が国や自治体に筒抜けになることを危惧する人もいます。政府はそうした使い方は否定しているものの、実際に紐づけてしまえば情報を見ることはできるため、疑念を拭えない人も多いのが現実です。また、情報が漏洩した場合には口座情報までもが筒抜けになる危険性さえもあり、そのリスクを負いたくないという気持ちを持つ人は少なくないのです。
積極的にマイナンバーに反対する人もいますが、本人確認書類は運転免許証で間に合っている、各種書類の発行もこれまでと同じやり方で困っていないなど、マイナンバーカードを作る必要性を感じていないという人も少なくはありません。こうした点も普及にブレーキをかけているといえるでしょう。
現時点では交付は任意となっていますが、今後はマイナンバーカードでないとできない手続きも出てくる可能性もゼロではありません。マイナンバーを作るかどうかは今後の動向を見ながら、それぞれできちんと判断していく必要がありそうです。
そもそもマイナンバー制度とは
マイナンバーとは国民ひとりひとりに付与された12桁の番号のことです。これまで国民ひとりひとりの情報は各機関・各自治体が個別で管理していました。マイナンバーを導入することで、それぞれの機関が持つ個人情報が同じ人物のものであると確認することができるようになり、効率的に情報を管理できるようになるのです。そのため、社会保障・税金関連の申請時に必要な提出書類が減って面倒な手続きが簡単になる(国民の利便性の向上)、各機関・各自治体間での情報連携が簡単になるので情報の取り違えなどのミスが減る(行政の効率化)、そして税金の支払いや助成金の受給などの不正を防止することができるようになる(公平・公正な社会の実現)といったメリットがあるのです。
マイナンバーカードを持つことのメリット
国民の利便性の向上というメリットがあると上述しましたが、具体的には「本人確認書類になる」「健康保険証として使える(別途申請が必要)」「各種証明書がコンビニのマルチコピー機で発行できるようになる」「確定申告などの行政手続きがオンライン上で完結できる」といったポイントが挙げられます。また、マイナンバーカードの交付促進のためのキャンペーンが実施されているときであればマイナポイントをもらうことができるのも大きなメリットです。2022年6月からはじまったマイナポイント第2弾では最大で2万円分のポイントをもらうことができ、キャッシュレス決済サービスのチャージ残高として使うことができます。マイナンバーを作ろうと思っている人はこのタイミングを逃さないようにするのが良いでしょう。
なかなか普及しない理由とは
こうした利便性があってキャンペーンも実施されているにもかかわらず普及率が上がらない背景には、マイナンバー制度にリスクを感じている人が少なからずいる現実をうかがうことができます。前述の通り、マイナンバーカードにはあらゆる個人情報が紐づいているため、紛失したときの情報漏洩の危険性は計り知れません。マイナンバーカードを作成したときの4桁の暗証番号も漏洩してしまえば、その人の税金や所得額さえも閲覧されてしまったり、公的な書類を勝手に発行されてしまう危険性があるのです。
また、銀行口座や証券口座との紐付けも進んでいることから資産状況が国や自治体に筒抜けになることを危惧する人もいます。政府はそうした使い方は否定しているものの、実際に紐づけてしまえば情報を見ることはできるため、疑念を拭えない人も多いのが現実です。また、情報が漏洩した場合には口座情報までもが筒抜けになる危険性さえもあり、そのリスクを負いたくないという気持ちを持つ人は少なくないのです。
積極的にマイナンバーに反対する人もいますが、本人確認書類は運転免許証で間に合っている、各種書類の発行もこれまでと同じやり方で困っていないなど、マイナンバーカードを作る必要性を感じていないという人も少なくはありません。こうした点も普及にブレーキをかけているといえるでしょう。
現時点では交付は任意となっていますが、今後はマイナンバーカードでないとできない手続きも出てくる可能性もゼロではありません。マイナンバーを作るかどうかは今後の動向を見ながら、それぞれできちんと判断していく必要がありそうです。
<参考サイト>
・総務省|マイナンバー制度とマイナンバーカード
https://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/index.html
・マイナンバーカードを絶対作らない理由とは?デメリットは何?徹底解説 | セゾンのくらし大研究
https://life.saisoncard.co.jp/health/second-life/post/c515/
・マイナンバーと銀行口座を紐付け、メリット&デメリットは? | ZEIMO
https://zeimo.jp/article/31969
・総務省|マイナンバー制度とマイナンバーカード
https://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/index.html
・マイナンバーカードを絶対作らない理由とは?デメリットは何?徹底解説 | セゾンのくらし大研究
https://life.saisoncard.co.jp/health/second-life/post/c515/
・マイナンバーと銀行口座を紐付け、メリット&デメリットは? | ZEIMO
https://zeimo.jp/article/31969
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
雑学から一段上の「大人の教養」はいかがですか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,300本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
実物大のガンダムを動かせ!困難を乗り越えて夢の実現へ
「動くガンダム」に学ぶロボット工学と未来(2)「動くガンダム」で新たな夢の実現へ
人々が夢見てきた技術は現在、その多くが実現されてしまった。そんな技術開発に夢を持ちづらい時代だからこそ、「動くガンダム」の実現によって次の夢の叩き台をつくることが必要なのである。大事なのは夢をいかに高く掲げるか...
収録日:2024/02/18
追加日:2024/12/04
超深刻化する労働力不足、解消する方策はあるのか
教養としての「人口減少問題と社会保障」(6)労働力の絶対的不足という問題
人口減少によって深刻となる問題の2つ目が「労働力不足」である。今盛んにいわれている女性活用、高齢者活用、外国人労働者受け入れは、労働力の絶対的不足を解消する有効な方法となり得るのか。これからの労働力不足の問題と方...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/12/03
横井小楠、佐久間象山、西郷隆盛…なぜ幕末に人材が育ったか
今求められるリーダー像とは(1)幕末転換期から学ぶ
日本の経済的地位は1990年以降低下し続け、2023年の一人当たり名目GDPは34位に転落している。企業のリーダーや政治家にとって重要なのは、今がどういう時代なのかを知ることであり、そのために幕末の転換期が参考になる。内外の...
収録日:2024/09/26
追加日:2024/11/06
おみくじは「吉凶」だけでなく「和歌や漢詩」を読むのが本当
おみくじと和歌の歴史(1)おみくじは詩歌を読む
日本人にとって身近な「おみくじ」。しかし、その歴史を知る機会はあまり多くない。つい吉凶にばかり目が行きがちなおみくじだが、本当に受け取るべきメッセージはそこではないという。どういうことなのか。まず、おみくじの成...
収録日:2023/11/10
追加日:2023/12/20
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
組織のリーダーにとって、メンバーのメンタルヘルスは今や最重要課題になっている。組織として目標達成が大事であることは間違いないが、同時に一人ひとりの個性を見極め、適材適所で割り振っていく「合理的配慮」も求められて...
収録日:2024/04/17
追加日:2024/06/15