海のジパング計画~海底鉱物を探れ
この講義シリーズの第1話は
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
調査を調査で終わらせたら意味無し。ミッションは「出口」
海のジパング計画~海底鉱物を探れ(2)使命は「出口に結びつく調査」
浦環(東京大学名誉教授/株式会社ディープ・リッジ・テク代表取締役)
自律型海中ロボットの権威である九州工業大学ロボット具現化センター長・浦環氏が携わる「海のジパング計画」は、調査を主体とした活動だ。しかし、調査で知見を得ることを最終とはせず、あくまでも出口に結びつくことを目標としたシビアなもの。この目標を達成するために浦氏が最重要視している要素とは?(全3話中第2話)
時間:14分18秒
収録日:2016年1月12日
追加日:2016年8月2日
≪全文≫

●調査技術の開発をする「海のジパング計画」


 今まで「海のジパング計画」の全体、国としての位置づけのようなお話をしましたが、今回は海のジパング計画の具体的な内容について申し上げたいと思います。

 ターゲットとしているのは、「海底鉱物資源」です。しかし、ここで気をつけなくてはいけないのは、これを「海底鉱物資源の開発」とは言っていないところです。ここは若干難しい問題が府省の間で発生したのです。本来は開発するのは経済産業省ですから、経産省がわれわれと合体して、そこも含めた形でやりたいと思い、そうするような計画を練っていたのですが、経産省が降りてしまいました。それで、具体的には文部科学省、国土交通省が中心になってやることになったのですが、開発は経産省だから、文科省、国交省がやるのはその手前の資源調査技術をメインにしなさい、ということになりました。これは非常に残念なことなのですが、実際の資源開発を加えるともっと大きなものになってしまうかもしれません。しかしながら、海のジパング計画はこの調査技術を開発する、あるいは、開発するために必要な調査技術を開発する、と言ってもいいかもしれません。


●重要な資源保障という考え方


 実際、日本の周りの海はこのようになっていて、今まで申し上げましたように、山のようにコバルトリッチクラストが存在する可能性があるところもあり、それから、熱水地帯も広がっています。また、レアアース泥もあるというわけです。こういう広い地域は、実は、これまで言ってきませんでしたが、日本の排他的な経済水域(EEZ:Exclusive Economic Zone)と言われています。そのEEZと言われている日本周辺の広大な海、国土面積の12倍を超える日本の大陸棚、非常に広い面積を日本が経済的にコントロールできるということなのです。そこに資源があるから、資源としての国家安全保障となるのです。

 要するに、安全保障とはいろいろあって、資源保障は非常に重要なところです。例えば、日本も第二次世界大戦が始まった時に、アメリカが原油を日本に売らないと言ったことが非常に大きなキーになっていると言われていますが、それは資源の安全保障です。銅や鉄などを経済産業省がやっているのですが、それが海にあるということですね。そういう論点に立ってやっています。

 これが日本のEEZな...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
知能と進化(1)知性と身体性
AI、ディープラーニングとは…知能と身体性は不可分か?
長谷川眞理子
社会はAIでいかに読み解けるのか(1)経済学理論の役割
AIやディープラーニングによって社会分析の方法が変わる
柳川範之
現在の宇宙の姿(1)星はなぜ自ら輝くのか
星はなぜ自ら輝くのか…宇宙と銀河の「現在の姿」を概観する
岡村定矩
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子
知性の進化と科学技術文明の未来(1)ヒトは本当に賢いか
なぜ人類は進化できたか?…5つの環境要因と脳の発達
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(1)会ってみたプーチン…その実像
ロシア人の見る「ロシアの歴史」を知るとロシアがよくわかる・・・実際に会ってみたプーチンの印象とは?
上月豊久
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(4)郡家の発掘と新田山を詠んだ東歌
「東歌」に刻印された奈良時代の真実とは?…地方に気をつかい地方のパワーを取り込んで中央政権はできていた
上野誠
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(14)ポリスと魂の堕落過程〈下〉僭主の末路
僭主制は欲望の奴隷…過度の自由が過度の隷属に転換する
納富信留
数学と音楽の不思議な関係(2)リズムと数の不思議と変拍子
童歌「あんたがたどこさ」は何拍子?変拍子の不思議な魅力
中島さち子
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人
オリエント 東西の戦略史と現代経営論に学ぶ(1)ビジネスのヒントは歴史にあり
『失敗の本質』、中国古典…ビジネスのヒントを歴史に学ぶ
三谷宏治
文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元
なぜ「てふてふ」が蝶々?日本語の変遷を追う…まずは万葉仮名から
釘貫亨