海のジパング計画~海底鉱物を探れ
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
海中ロボットでしかできない仕事の一部始終!
海のジパング計画~海底鉱物を探れ(3)ロボットが実現するジパングへの道
浦環(東京大学名誉教授/株式会社ディープ・リッジ・テク代表取締役)
自律型海中ロボットの権威である九州工業大学ロボット具現化センター長・浦環氏が、実際に海中で活躍するロボットならではの、ロボットにしかできない仕事の実例を豊富に紹介。この実例から見えてくるのは、日本が今、着実に「海のジパング」に向かって進みつつあるということだ。(全3話中最終話)
時間:16分44秒
収録日:2016年1月12日
追加日:2016年8月8日
≪全文≫

●知見を増やすための海中ロボットの活躍


 前回、伊平屋北フィールドで、JAMSTEC(海洋研究開発機構)が地球深部探査船「ちきゅう」で掘って、いろいろ新しいことを発見したと申し上げました。これはとても重要です。実際に「海のジパング計画」で、2014年7月、計画が始まったときに、新たに掘りました。つまり、伊平屋北フィールドというのは、ようやく分かってきたのです。

 何を申し上げたいかというと、海底熱水鉱床に関するわれわれの知識はあまりにも少ないのです。前々からずっと、この講義の始めから言っていることです。なので、とにかく熱水鉱床の成因などの科学的知見を速やかに増やさなくてはいけない。「当たるも八卦、当たらぬも八卦」などと、あっちこっち適当に掘っていればいい、といったことをやっていてはいけない。「ちゃんと必ず当たる!」というような調子の知識をわれわれは持たなければいけない。そのためには、一生懸命調査、あるいは研究をしなくてはいけませんね、というわけです。

 調査するための仕立ては、この3段階です。まず、海底地形を測量船が測ります。これはマルチビームソナーという道具で測るのですが、そうすると海底の地形が分かります。この地形は、どういう具合で分かっているかというと、おおよそ深さの2パーセントの水平分解能で分かります。それは、マルチビームソナーの能力です。つまり、1000メートルの上から測ると、20メートルに1個点があるように示されることで分かります。つまり、20メートルよりも小さいものは、ベタッとなってしまってよく分からないのです。ですから、20メートルより大きなスケールのものは、マルチビームソナーで分かる。

 しかし、それでは熱水チムニーがどこにあるとか、細かいことが分からないじゃないか、ということになります。そうすると、どうすればいいかというと、このソナーの精度を上げることは、もう技術的にはほとんどできないので、距離を10分の1にします。つまり、1000メートル上から測っていたのを、ロボットが出かけていって、100メートルの高度でいけばいい。そうすると、10分の1になるから、今度は2メートルのスケールでもでこぼこが分かるということになります。これが、航行型の自律型海中ロボットを使うところです。

 そうすると、もっと近づきたくなる。もっと近づくと地形が...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(1)生成AIとは何か
10年で劇的な進歩を遂げた生成AIと日本の開発事情
岡野原大輔
性はなぜあるのか~進化生物学から見たLGBT(1)有性生殖と無性生殖
なぜ雄と雌の2つの性別があるのか…「性」の謎とLGBT
長谷川眞理子
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(1)量子コンピュータとは何か
「量子コンピュータ」はどういうもので、何に使えるのか
武田俊太郎
ブラックホールとは何か(1)私たちが住む銀河系
太陽系は銀河系の中で塵のように小さな存在でしかない
岡朋治

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(9)「トランプ大統領」の視点・論点
【テンミニッツで考える】「トランプ大統領」をどう見るか?
テンミニッツ・アカデミー編集部
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(7)若者の引きこもりと日本の教育問題
日本の引きこもりの深い根源…「核家族」構造の問題とは?
與那覇潤
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
これから必要な人材と人材教育とは?(1)人手の供給不足とマクロ経済への影響
ごく一部の人手不足が「致命的」になる…Oリング・セオリー
柳川範之
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(7)日本の倫理こそ未来の理想
他人の幸福実現に喜びを見出す日本の道徳こそ未来の理想だ
賴住光子
新撰組と幕末日本の「真実」(1)近藤勇…教養人の素顔と日野宿本陣
近藤勇と日野宿本陣…多摩の豪農たちの財力と教養力の凄さ
堀口茉純
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照