会計検査から見えてくる日本政治の実態
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「見せかけの相関」か否か…コロナ禍の補助金と病院の関係
会計検査から見えてくる日本政治の実態(2)病床確保と補助金の現実
田中弥生(東京大学客員教授/元・会計検査院長)
コロナ禍において一つの大きな課題となっていたのが、感染者のための病床確保だ。そのための補助金がコロナ患者の受け入れ病院に支給されていたが、はたしてその額や運用は適正だったのか。事後的な分析で明らかになるその実態を解説する。(全4話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:9分24秒
収録日:2025年4月14日
追加日:2025年7月18日
≪全文≫

●「病床」にどのような補助金が出されていたのか


―― 新型コロナでいいますと、病床確保についての検査もやっておられたということなのですね。

田中 そうなのです。令和3年度の決算検査報告の1つとして報告させていただいているのです。令和3年度の決算ですから、まだコロナ患者さんの対応をしている途中での検査でしたから、少し検査対象は絞りました。

 そもそも患者さんを受け入れている病院の数というのは4300以上あるのですけれど、その中で検査をしたのは469病院ぐらいなのです。これは、しかも大きいところです。独立行政法人の病院とか、あるいは国立大学付属の病院、こういうところを中心に検査をさせていただきました。

 少しだけ仕組みを話しますと、よく「幽霊病床」みたいなことをいわれましたけれど、そもそも「患者さんを受け入れるために確保をすると、補助金が出る」というものなのです。

 それには大きく2種類ありまして、1つは患者さんを受け入れる専用のベッドです。ただ同じ病室の中にコロナ患者さんがいたら他の患者さんは入れなくなってしまうわけです。感染してしまいますから。そうすると、その他のベッドも空けなければいけなくなる。「休止した病床」というのですけれど、ここに対しても補助金が出るということです。

 ですから、患者さん用の控えのベッドと、それから休止するベッドの2種類に補助金が出ました。その補助金の額が、1ベッドあたり43万6000円になりまして、この休止(したベッド)も、それから患者さん用のベッドも、同じ金額の補助金が1日あたり出るというものです。

 さらに患者さんを受け入れるほうには、看護師さん等の人件費ということもありまして、1回に限りますけれど、ここに1500万円が投じられたということになります。


●補助金で「病院が儲かったかどうか」を検査する


―― その額だけ聞くとずいぶん多いように感じるのですけれど、このあたりのご分析はどうなのですか。

田中 これについてはいろいろな議論があったのです。まず、「病院が儲かっているのではないか」という話がありましたでしょう。いろいろなところで議論はされているのですけれど、データが必要だと思ったのです。

 それで、会計検査院の場合には法律で検査対象からデータをいただくことができるということが保証されてい...

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