自立し自律する若者を育てるために-言葉の力と心の力を養う
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
言葉を指針に凝縮された価値ある人生を目指す
自立し自律する若者を育てるために-言葉の力と心の力を養う
大竹美喜(アフラック(アメリカンファミリー生命保険会社)日本支社創立者)
次代を担う若者に求められるのは、言葉の力と心の力である。そして「価値ある人生」にするために生きざま、中身を重視する。
時間:12分33秒
収録日:2013年12月3日
追加日:2014年7月3日
カテゴリー:
≪全文≫

●重要な「言葉の力」


大竹 米国の大統領も「スピーチは命である」と言っています。そのためには膨大な資料を集めて、しかもものすごく時間をかけて、10分なら10分のスピーチに仕上げます。こういうことを日本の政治家も財界人も、もう少し本気になって取り組むといいのです。国連の総会であっても、海外でお話になる場合でも、たった一人の人物の言葉の力で相手を説得できたら、すごいことだと思います。

―― そこがあまりにもなさすぎたから、今このようなことになっているのですね。

大竹 そうだと思います。昔の人、歴史上の偉大なる人物というのは、その辺りのことは十分にやり遂げていると私は思っています。

●「自立と自律」が一番の基本


大竹 賀川豊彦は、ノーベル平和賞にまでノミネートされているのですが、日本人はほとんど知らないのです。ノーベル賞をもらっていても全然不思議ではない活動をした人物で、まさにマザー・テレサのような本当の「聖人」なのです。

今、賀川豊彦と言っても、誰も聞いたことがないというような状況で、もったいないのです。信仰を貫き、強い精神力で他者への愛に生きる道を実践し、自己の信念と使命感に忠実に生き抜くという教えはもっと現代人に伝える義務が私たちにはあると思うのです。今こそ、賀川豊彦のような人物が求められていると私は思っています。

なぜなら民が民を助くる時代に入ったからです。国家に過度に依存するといった時代ではありません。自立と自律、自分で立つことと律することと、これが一番今基本なのだと思います。これを若者に持たせる。そうすると、国際人として大活躍できるのではないでしょうか。どこの国でもそういう教育をやってきましたし、家庭内でもしっかりやってきています。過度に甘やかす、ということはないわけです。ですから、国全体が甘やかされて育ってきた戦後68年、69年の間に不甲斐ない国民になってしまっている。今、それを変えるとてもいいチャンスの時を迎えていると思います。

●教養教育を徹底して行う市川学園


―― ウィンストン・チャーチルの事例もそうですが、やはりリーダーシップ教育をしてこなかったことが原因ですね。

大竹 千葉県に市川学園という高等学校(中高一貫制)があります。東芝の副社長をなさった古賀(正一)さんが理事長なのですが、お父様がお作りになった学校を引き継がれてもの...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
組織心理学~若者とのコミュニケーション(1)「Z世代」の特徴と接し方
Z世代は傷つきやすい!?…昔の世代との相違点、共通点とは
山浦一保
バブル世代の現実とこれからの生き方
バブル世代は「バブル崩壊世代」、苦労の先に見えるものがある
江上剛
人生100年時代の「ライフシフト概論」(1)人生100年時代のインパクト
80歳まで現役でいるために大切なこと…人生100年時代の発想法
徳岡晃一郎
野獣の経営、家畜の経営(1)経営センスが育つ土壌
ファーストリテイリングで経営者が育つ理由
楠木建
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
生き続ける松下幸之助の経営観(1)今も生きている幸之助
松下幸之助の考え方には今と昔を貫くものがある
江口克彦

人気の講義ランキングTOP10
「アメリカの教会」でわかる米国の本質(1)アメリカはそもそも分断社会
「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない
橋爪大三郎
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(2)秀吉の実像と「太閤神話」
秀吉・秀長の出自は本当は…実像は従来のイメージと大違い
黒田基樹
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境にどう対峙するか…西洋哲学×東洋哲学で問う知的ライブ
津崎良典
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――自分にあった「理想的睡眠」の見つけ方
西野精治
戦争とディール~米露外交とロシア・ウクライナ戦争の行方
「武器商人」となったアメリカ…ディール至上主義は失敗!?
東秀敏
平和の追求~哲学者たちの構想(6)EU批判とアメリカの現状
理想を具現化した国連やEUへの批判がなぜ高まっているのか
川出良枝
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
編集部ラジオ2025(32)哲学者たちが考えた平和追求
反EU、反国連の時代に再考!「哲学者たちの平和追求」
テンミニッツ・アカデミー編集部
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論
なぜ組織に「心理学」が必要か?多様化と個の時代の処方箋
山浦一保