儒家思想におけるリーダーシップ
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
儒家思想には人間に対する大きな期待と信頼がある
儒家思想におけるリーダーシップ(1)その理念と四層構造
田口佳史(東洋思想研究家)
老荘思想研究者・田口佳史氏が、儒家思想のリーダーシップ論を講ずる。幕末から明治維新の「志士」たちは、幼い頃から親しんだ四書五経を通じて、リーダーとは何たるかを身に付けた。現代人も、彼らが学んだ東洋思想や哲学の伝統に立ち返り、グローバル社会におけるリーダー像を再確認しなければならない。(第1話目)
時間:11分44秒
収録日:2015年2月27日
追加日:2015年8月24日
カテゴリー:
≪全文≫

●リーダーシップには構造がある


 今日は、儒家の思想が語るリーダーシップについてお話ししたいと思います。儒家の思想の理念とは、人間の救済は人間のみ可能であることです。すなわち、人間を救えるのは人間だけだという哲理にずっと基づいて発展をしてきました。

 したがって、人間に対する大きな期待と信頼があり、そこから優れたリーダーを論じる部分が出てきます。彼らが人間を救うことを物語っているわけです。そういう点で、儒家の思想自体が既にリーダーシップ論を含んでいると言っていいのです。

 そうやって考えてみれば、日本の幕末、あるいは明治維新の内憂外患の時に、わが国を救ってくれた幾多の志士も、幼い頃から四書五経をしっかりと体得してきた人が多いのです。四書五経を勉強することで、リーダーシップの何たるかを身に付けてきたと言っていいと思います。

 私は、その四書五経を47年間にわたってひたすら読んできました。その過程で最近非常に強く思うのは、どうやらリーダーシップには、構造といえるようなものがあるのではないかということです。


●リーダーシップの土台は「土壌風土」


 何といっても、基礎となるのが「土壌風土」です。土壌風土については、日本人であれば日本、そしてアジア、東洋といった要素が重要になってきます。われわれ日本人が学ぶべきは、東洋、あるいは日本の土壌風土で培った伝統であり、これをもう一回しっかりと確認することが大切なのです。これらはもう目の前にあるわけですから、あくまでも確認するということになりますが、そのことが非常に重要ではないかと思っています。

 その「土壌風土」の上に、「普遍的」なリーダーシップがきて、さらにその上に「時代性」がきて、そして「個性」がきます。やはりリーダーは、色濃い個性を発揮して、自分の言葉、自分なりの表現で多くの大衆にメッセージを届けるものです。心の通った言葉、血の通った言葉を吐けないと、リーダーとはいえません。それが個性というものだろうと思います。

 リーダーシップといった場合、この4層から成り立っており、これが時と場合によってお互いに相互作用を繰り返して発揮されるのではないかと思います。したがって、われわれ日本人は、人間としての土台をもう一回問題化する必要があります。これを幼年教育のときからしっかり植え付けることが、世界に冠たる日本...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
本番に向けた「心と身体の整え方」(1)ディテールにこだわる
集中のスイッチを入れる方法は意識からと身体からの2通り
為末大
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
「心から幸せになるためのメカニズム」を学ぶ(1)心理学研究と日本の幸福度
実は今、「幸せにも気をつける」べき時代になっている
前野隆司
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
川出良枝
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博

人気の講義ランキングTOP10
戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(1)総力戦時代の到来
日英同盟の廃棄、総力戦…世界秩序の激変に翻弄された日本
中西輝政
高市政権の進むべき道…可能性と課題(2)財政戦略3つの問題点
高市政権の財政政策の課題は…ポピュリズム政策をどうする?
島田晴雄
「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り(2)吉田昌郎所長の機転と決断
なぜ部下たちは「吉田昌郎所長となら死ねる」と語ったのか
門田隆将
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
こどもと学ぶ戦争と平和(3)「小さな外交官」と少年兵の問題
外国が攻めてきたらどうすればいい?戦争と少年兵の問題
小原雅博
『三国志』から見た卑弥呼(1)『魏志倭人伝』の邪馬台国
異民族の記述としては異例な『魏志倭人伝』と邪馬台国
渡邉義浩
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(6)曼荼羅の世界と未来のネットワーク
命は光なのだ…曼荼羅を読み解いて見えてくる空海のすごさ
鎌田東二
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹