東洋の叡智に学ぶ経営の真髄
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
なぜ「欲」が大切なのか…「肉体」がないことがAIの弱点
東洋の叡智に学ぶ経営の真髄(6)欲望とAI
東洋思想において、仏教以外の思想は「欲望」を認めている。その理由を探究していくと、われわれ人間がもつ「強み」が何であるかが浮かび上がってくる。昨今急激に進化し人間を脅かす存在でもあるAIの弱点にも直結する、人間の強みの秘密とは。(全7話中第6話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:13分56秒
収録日:2024年9月19日
追加日:2024年12月26日
≪全文≫

●なぜ漢籍は「欲望」を認めているのか


田口 3つ目の話に移りたいと思います。結局、東洋思想の中で仏教は禁欲で「(欲は)厳禁」といっているわけです。厳禁といってくれたほうがよほど有難い。要するに、「欲は認める」といわれればいわれるほど、扱いが難しくなるわけです。

 ましてや、「禁欲」といっている仏教は、修行のプロセス、プログラム、それから懇切丁寧な指導がきちんとあるわけです。ところが「いや、認めるよ。欲もいいのだよ」といっている儒家も道家も含め漢籍は、全く修行のプロセスがない。欲望を認める、でも欲望に打ち勝つのはどうしたらいいのですかというと、ちょろちょろとヒントはくれるけれど、禅道場に入って毎日座禅をして……といったプログラムはない。ものすごく冷たいのです。

 そこにも何か深い意味があるのではないか、と私はずっと思ってきたわけです。なぜ漢籍は欲を認めるのか。欲を認めていればいるほど、懇切丁寧に「こうやって避けるのだよ」「こうやって扱うのだよ」などとあってもいいはずなのに、「そんなものは自分で考えろ」と言われる。これはいったい何なのだろう。このテーマも30年間ほど私を悩ませました。

 ほとんどの人は、やはり欲望に負けてしまう。今でも、かなり優秀な人が盗撮などをしてしまって(警察に)捕まったりするでしょう。そういったことを防止するために、人生を破綻させないためにあるのが、教えのはずです。ならば、もっと親切に教えてくれたらいいではないか。少なくとも私は、「欲望はこうやって収めていくのだよ」ということを語らなければいけない。それが私の仕事だと思っている。私がまず分からなければ意味がないから、まず「なぜ欲望を認めているのか」を考えなければいけない。


●人間に「欲」がないとどうなる?


田口 その前に、「欲望」とはいったい何かということを考えなければいけません。よく知っておいたほうがいい。これは、お分かりのように「眼・耳・鼻・舌・身(身体)」、それからこうした五意の対象である「色、声、香り、味、触覚」。こういったものが欲望を引き起こすということになっている。

 これはいったい何のことをいっているのか。感覚器官と、そこから生ずる欲望を引き起こす原因となっているものです。これは「肉体」ではないか。

 だから、「肉体」の制御をわれわれはどうしたらいいかを考えるとい...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
生き続ける松下幸之助の経営観(1)今も生きている幸之助
松下幸之助の考え方には今と昔を貫くものがある
江口克彦
これから必要な人材と人材教育とは?(1)人手の供給不足とマクロ経済への影響
ごく一部の人手不足が「致命的」になる…Oリング・セオリー
柳川範之
営業の勝敗、キリンの教訓(1)やる気のない社員になる理由
なぜ「やる気のある社員」が日本では6%しかいないのか?
田村潤
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
プロティアン~最先端の自律的キャリア形成(1)変幻自在のキャリア論
なぜ第二の人生のためにキャリアの棚卸しが必要か~組織から自律へ
田中研之輔

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(9)「トランプ大統領」の視点・論点
【テンミニッツで考える】「トランプ大統領」をどう見るか?
テンミニッツ・アカデミー編集部
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(7)若者の引きこもりと日本の教育問題
日本の引きこもりの深い根源…「核家族」構造の問題とは?
與那覇潤
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
なぜ働いていると本が読めなくなるのか問答(2)ノイズと半身社会の処方箋
ノイズを楽しむ――半身社会の「読書と教養のすすめ」
三宅香帆
「同盟の真髄」と日米関係の行方(7)トランプ氏の評価とその実像
こりごり?アイ・ラブ・トランプ?…トランプ陣営の実状は
杉山晋輔
『還暦からの底力』に学ぶ人生100年時代の生き方(1)定年制は要らない
仕事をするのに「年齢」は関係ない…不幸を招く定年型思考
出口治明
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(7)日本の倫理こそ未来の理想
他人の幸福実現に喜びを見出す日本の道徳こそ未来の理想だ
賴住光子
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(14)ポリスと魂の堕落過程〈下〉僭主の末路
僭主制は欲望の奴隷…過度の自由が過度の隷属に転換する
納富信留
新撰組と幕末日本の「真実」(6)新撰組結成と清河八郎、芹沢鴨
清河八郎と芹沢鴨…乱闘事件や大和屋焼討事件の真相とは?
堀口茉純