東洋の叡智に学ぶ経営の真髄
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東洋の叡智に学ぶ経営の真髄(7)朱子学と陽明学
儒家の思想の中でも特に注目すべきは朱子学、そして陽明学である。明治維新の基礎を築いた日本の思想家たちもこぞって陽明学を学んでいる。これらの思想はどのようにして生まれたのか。また、どのような点が優れていたのだろうか。(全7話中第7話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:13分38秒
収録日:2024年9月19日
追加日:2025年1月2日
≪全文≫

●中国で儒教は一度衰退し、再び盛り上がる


田口 だから、やはり儒家はすごいものだなと思ったのは、(孔子も孟子もすごいのだけれど)朱子ですね。横井(小楠)も佐久間(象山)も、朱子学で自分をつくった。朱子学を勉強しろと言っていた意味が分かるわけですよ。朱子の感性は素晴らしい。真理をグッとついているわけです。

―― 焚書坑儒から始まって一度、仏教が入って道教に潰される。そこから韓愈が出てきて、(儒教が)復活する。そのときに、まさに朱子が出てくる。南宋に移ってから生まれた人ですよね。

田口 今、あなたが言ってくれたように、基本的に後漢から、要するに三国志の時代に入ってから、一気に儒家が衰退していってしまうわけです。なぜ衰退をしたのかというと、その頃、つまりキリスト教世紀に入ってすぐに入ってきた魅力的な思想があった。それが仏教です。仏教が入ってきたときに、自分たちが持っているもので一番有効だと思ったのが、老荘思想だったのです。

 当時は老荘ではなくて孔老思想といったのだけれど、「仏・孔・老」が一世を風靡した。これは、今あげてくれた韓愈が言うように、仏教も老荘思想も、「政治から遠のけ、遠のけ」といっている思想です。「政治から遠のけ」といっている思想が一世を風靡している時代の政治などは追って知るべしでしょう。

―― そうですね、中国がもう滅茶苦茶になりますよね。

田口 そこから800年ほど滅茶苦茶だったのを、韓退之(韓愈)が『原道』――「道の根本」ということ。この「道」とは、先ほどいった秩序のことです。それから「道統」(道の伝統)とは「堯‐舜‐禹‐湯‐文王・武王・周公‐孔子」を言い、名政治家が並んでいたこの時代の政治に戻らなければいけないということを、韓愈は『原道』で徹底的に唐末(期)に言ってくれた。それがグーっと種実になる。


●朱子学、そして陽明学の登場


田口 それから五代十国時代に趙匡胤(ちょうきょういん)という人が宋を建国するときに「今までのような国はやめよう」と言い、士大夫の時代になる。士大夫とは、やる気のある青年たちです。彼らが次々と出てくるわけです。

 この人物たちを満足させるためには、やはり思想がなければいけない。需要と供給の関係からいえば需要が高まっている。「何をやっているのだ」というところに出てきたのが、南宋の人たちでした。周濂渓(しゅうれんけい...

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