平成という時代を考える
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「失われた20年」問題を政治家との関係から考える
平成という時代を考える(2)「失われた20年」と政治家
曽根泰教(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
平成はバブル崩壊後のいわゆる「失われた20年」と重なっている。なぜ日本はこれほどまでに不良債権問題、バブル崩壊からの回復に時間を有したのか。平成という時代を政治と経済の側面から振り返るシリーズレクチャー第2話の今回は、「失われた20年」問題を政治家との関係から分析する。(全2話中第2話)
時間:11分46秒
収録日:2019年4月2日
追加日:2019年4月30日
≪全文≫

●低成長、そしてディジタル化、人口減少へ


 平成を振り返るということで、今回は平成を経済的に見ることにします。そうすると、低成長、あるいは世界の成長に乗り遅れた日本という、どちらかというと後ろ向きの30年だったのではないかと思います。大きくバブル崩壊があって右肩上がりの経済が終わり、その修復に非常に時間がかかってしまいました。今日はそのお話をします。

 さらにいえば、アナログ時代からディジタル時代に転換するのが、この30年間です。しかし、日本にはGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)に相当するものがない。もちろん日本もインターネットを中心とするビジネスが盛んになったのですが、世界をリードし稼ぎ頭になるようなものがありません。

 そして、人口は減少していく。正しくは高齢化が非常に進んだ社会になったのであり、人口はそれほど伸びないという時代です。


●成長率、消費者物価指数、地価、そして株価の推移


 その中で、なにゆえ日本はバブルの処理に時間がかかったのか。「失われた10年」あるいは「失われた20年」といいますが、これについて特に政治家との関係でお話しします。

 この30年を振り返ると、まず経済成長をあまりしなかったということが挙げられます。
グラフを見ると、経済成長率はやはり1960年代、70年代とは大きく違うということが、よく分かると思います。

 2つ目は物価についてですが、消費者物価指数を見ると分かるように、オイルショックの頃に非常に物価が上がったその後、比較的安定しているのが日本の物価です。これを一体どう読むかということと、日本経済、マクロ経済の運営とは密接な結びつきがあるのですが、この消費者物価に注目するリフレ派を私は一貫して批判してきました。つまり、問題はそこではないでしょうということです。

 もう1つ、地価の推移を見ると分かるのですが、1990年頃に非常に地価が高騰しました。図で示されているのは200パーセント、300パーセントですが、現実には10倍、20倍になったところもあり、その地価が落ちて、つまり不良債権として20分の1にもなってしまったというようなところもあるわけです。ですから、この種のフローではなくストックが高騰し、それが不良債権となって、経済の足を...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(1)お金の機能とその要件
お金の「3大機能」とは何か? そしてお金のルーツとは?
養田功一郎
マルクス入門と資本主義の未来(1)マルクスとはどんな人物なのか
マルクスを理解するための4つの重要ポイント
橋爪大三郎
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄
躍進するインドIT産業の可能性と課題(1)下請けから世界の中心へ
インドが世界有数のIT産業の拠点へと発展した理由
島田晴雄
米国派経済学の礎…ハミルトンとクレイ(1)ハミルトンの経済プログラム
フェデラリスト・ハミルトンの経済プログラム「4つの柱」
東秀敏
本当によくわかる経済学史(1)経済学史の概観
経済学史の基礎知識…大きな流れをいかに理解すべきか
柿埜真吾

人気の講義ランキングTOP10
日本の財政の真実を検証する(3)金利上昇の深刻な影響
金利が上昇した未来を10年スパンで見てみると…何が起きるか?
宮本弘曉
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
老子の神髄(5)玄人と小国寡民
したたかで超越的な知恵…見えないものを見ようとする知的好奇心
田口佳史
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(2)三大要素は「皇帝」「都市」「漢字」
中国皇帝の実像は都市ネットワークを握る「最大の資本家」だった
宮脇淳子
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(6)東條内閣で行われた行政改革
悲惨な末路につながった東條英機内閣での兼職と省庁再編
片山杜秀
ウェルビーイングを高めるDE&I(6)エクイティ実現と特権性の理解:前編
改札、公衆トイレ、在宅勤務…構造的格差とエクイティの意味
青島未佳
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
メンタルヘルスの現在地とこれから(2)職場のコミュニケーション
昭和の常識は非常識…令和の世ではマイクロアグレッション
斎藤環