人生はアクシデンタルに決まる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「これからは化学が面白い」ー卒論実験で叔父の言葉を実感
人生はアクシデンタルに決まる(1)化学工学の道に進んだ偶然
小宮山宏(東京大学第28代総長/株式会社三菱総合研究所 理事長/テンミニッツ・アカデミー座長)
「人生はアクシデンタルに決まる」と言う小宮山宏氏。化学工学の研究者という仕事は、子どもの頃から決めていた道ではなかったという。そこにはいくつかの偶然が重なっていた。果たしてその偶然とは? 小宮山氏がアクシデンタルなその半生を語るインタビュー。(前編)
時間:17分32秒
収録日:2014年9月19日
追加日:2014年11月6日
カテゴリー:
≪全文≫

●若い頃から何になろうと決めるのではなく、どう生きるかを考え出すことが大事


―― 「人生はアクシデンタルに決まる」というところから、今の職業は将来、大体3分の2くらいがなくなってしまい、新しい職業になるというお話でしたね。そんな時代に、自分の息子や娘に「将来こうなってほしい」と言うのは、おかしいのではないかと。

小宮山 それはそうですよ。だって、将来は今、実際に見えないし、どうなるのか分かりませんから。ソニーが今、ベスト400のインデックスから外れましたよね。パナソニックは戻りました。それぐらい変化が激しいのです。ある未来学者の予測によれば、今生まれた人たちの3分の2は、今はない新しい職業に就くことになるだろうということです。

 そうすると、今ある職業の3分の2は、将来はなくなるということになります。そのような激しい変化の時に、自分の息子や娘に、何をやれとか、何になれとか、親が言えると思う人の方が僕には信じられないのです。僕にはとてもそんな自信はありません。

 自分が今まで生きてきたことを振り返ってみても、例えば小学生の時、僕らの頃は、男の子は皆、野球をやっているというような時代でしたから、ラジオで野球の実況中継を聞いて、長嶋茂雄選手に憧れていました。皆、長嶋になりたかったのです。それで、一生懸命に野球をやるけれども、僕の場合は小学校3、4年ですかね、同級生に水野くんという人がいて、彼の方が野球が上手なのが明らかに分かるのです。そう思ったら、やはり分かりますよね。自分が将来、野球選手になりたいと言ってもなれないということを感じました。

 ある会で小泉進次郎さんが同じようなことを言っていました。彼の場合はそれが分かるのが遅くて、高校まで甲子園に行こうと思って野球をやっていたそうで、強い高校だったようです。彼は僕よりもずっと才能があっただろうけれど、同じ神奈川県で、松坂大輔選手が違う高校にいたそうで、「松坂選手が軽く投げていても、僕よりもはるかに球が速いし、伸びがあった」と言っていました。その時に、野球では無理だと思ったそうです。

 ですから、高校で感じるか、中学で感じるか、野球なのか、歌手なのか、ピアニストなのか、それは分かりませんけれども、小学校の時に将来何になりたいと言っても、やはりなれないということがどこかで分かっていく。それで、だんだんと自...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
「心から幸せになるためのメカニズム」を学ぶ(1)心理学研究と日本の幸福度
実は今、「幸せにも気をつける」べき時代になっている
前野隆司
学びとは何か、教養とは何か
教養の基本は「世界史」と「古典」
本村凌二
ヒトはなぜ罪を犯すのか(1)「善と悪の生物学」として
ヒトが罪を犯す理由…脳の働きから考える「善と悪」
長谷川眞理子
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(1)史上最大の問題作
全米TOP10大学の必読書1位が『ポリテイア(国家)』
納富信留
折口信夫が語った日本文化の核心(1)「まれびと」と日本の「おもてなし」
「まれびと」とは何か?折口信夫が考えた日本文化の根源
上野誠
法隆寺は聖徳太子と共にあり(1)無条件の「和」の精神
聖徳太子が提唱した「和」と中国の「和」の大きな違いとは
大野玄妙

人気の講義ランキングTOP10
高市政権の進むべき道…可能性と課題(3)外交への懸念と経済復活への提言
「強い経済」へ――実現への壁は古い日本と同調圧力!?
島田晴雄
「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り(1)なぜ日本人は突入できたのか?
福島第一原発事故…日本の危機と闘った吉田昌郎と現場の人々
門田隆将
インフレの行方…歴史から将来を予測する(4)10年後の物価…5つのシナリオ
5つのシナリオ分析…10年後の日本の物価水準はどうなる?
養田功一郎
編集部ラジオ2026(3)高市政権の行方と「明治維新」
高市政権の今後は「明治維新」の歴史から見えてくる!?
テンミニッツ・アカデミー編集部
戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(1)総力戦時代の到来
日英同盟の廃棄、総力戦…世界秩序の激変に翻弄された日本
中西輝政
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
明治維新から学ぶもの~改革への道(1)五つの歴史観を踏まえて
明治維新…官軍史観、占領軍史観、司馬史観、過誤論の超克
島田晴雄
いま夏目漱石の前期三部作を読む(8)『門』の世界観と日本の近代化
伊藤博文暗殺…日本近代化で本当にいいことがあったのか
與那覇潤
内側から見たアメリカと日本(6)日本企業の敗因は二つのオウンゴール
日本企業が世界のビジネスに乗り遅れた要因はオウンゴール
島田晴雄