数学と音楽の不思議な関係
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世界で最もクリエイティブな国は? STEAM教育が広がる理由
数学と音楽の不思議な関係(4)STEAM教育でつくる喜びを全ての人に
中島さち子(ジャズピアニスト、数学研究者、STEAM教育者、メディアアーティスト)
世界では「創造性がどれくらい大事か」という問題意識が今、急激に高まっている。創造性とは全ての人にあり、偏差値などでは絶対に計れない、まさに無限軸の創造性のこと。そうした創造性を育む学びが「STEAM教育」である。最終話では、“理科や数学を学ぶというより、科学者や数学者のように考え、アーティストやエンジニアのように創る”という考え方のもと、「つくる喜びを全ての人に」を合言葉に世界中で広がっていくこの動きについて解説する。(全4話中第4話)
時間:9分13秒
収録日:2025年4月16日
追加日:2025年9月18日
≪全文≫

●全ての境界を越える時代に重要な「STEAM教育」


 今回は「STEAM教育」──世界中で今広がっている創造的な学びについて話したいと思います。

 ちなみに私は、ここ(スライド)にもありますが、「つくる喜びを全ての人に」「創造性の民主化」と掲げていろいろな活動をしています。(人は)みんな多様な創造性を持っているので、それが発揮できるような社会・文化をつくっていきたいからです。また、実はそれがSTEAMの精神と非常に関わっていると思っています。

 STEAMの話をする前に、最近のトレンドとしていくつか話したいと思います。「つくること、つながること」が、21世紀ではやはり大事だとよくいわれています。

 ひと昔前には、アーティストが会社勤めをすると大変だということがあったかもしれませんが、今やその問題はかなり超えられています。仕事をするのは、自分なりに問いを立て、自分なりに何かを生み出すことです。創造性というのは、ピアノを弾いたり太鼓を叩いたりするだけではなく、誰しも全ての人にあって、しかも絶対に一軸では測れない、偏差値などでも計りづらい、まさに無限軸の創造性だといわれています。

 こちら(左表)は世界経済フォーラムが集めたデータですが、「創造性はどのぐらい人にとって大事か」という問題意識が今、急激に上がっているという結果が出ています。

 また、つながるという点では、最近の世界中の経営者が感じているトレンド(最近の傾向)としてはどんなことがあるかという調査があります。「いろいろな分野の境界線がなくなってきている」、だから「いろいろな業界が統合」したり、全く関係ないと思っていたところからイノベーションが生まれたりしていると。これは、学問や芸術などありとあらゆるところに当てはまると思います。

 例えば、従来は子どもと大人を分けていましたが、今は「0歳から120歳までの子ども」なのだと私たちは言ったりします。いろいろな立場が融合してきている。だから多様性が大事だし、それらを融合させてみんなで作り上げることが大事になっている。すなわち、ごちゃまぜになる時代だと思うわけです。

 その中で生まれてきたの...

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