日本の財政の真実を検証する
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「1秒間に41万円?」…この数字はいったい何を意味するか?
日本の財政の真実を検証する(4)日本の台所事情と財政の本義
宮本弘曉(一橋大学経済研究所教授)

5.どうすれば経済成長できるのか…財政政策の可能性と限界とは?
2026年7月22日配信予定
6.現代日本で「経済成長3つの源泉」の具体的プランを考えると?
2026年7月29日配信予定
7.AI時代にこそ「熟達者の経験」が生きる&現状の日本経済の実情は
2026年8月5日配信予定
講義一覧を見る▼
そもそも「財政」とは何か。「水道管」に例え、税金という形でお金を集めて必要な場所に回す仕組みだと説明する宮本氏。2025年度の予算案をもとに歳入と歳出の構造をひも解くと、歳入の約4分の1を借金(国債)に頼り、歳出でも約4分の1がその返済(国債費)に消えている歪な実態が浮き彫りになる。さらに、「41万円」という数字が何を意味するかというクイズの衝撃の答えに、会場は驚きの色を隠せなかった。第4話では、歳入と歳出のデータをもとに日本の台所事情を把握しながら日本の財政について考えていく。(2026年4月24日開催:早稲田大学Life Redesign College〈LRC〉講座より、全7話中第4話)
※司会:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:11分21秒
収録日:2026年4月25日
追加日:2026年7月15日
≪全文≫

●財政とは社会の導管


宮本 今さらですけれど、財政とはいったい何なのかを見ていき、日本の状況を考えていきたいと思います。

 「財政、財政」とよく聞くと思いますが、いったい何かというと、国や地方公共団体――県とか、区とか、市とか――がお金を集めて、それを必要なところに流す仕組みです。それを全部まとめて「財政」といいます。

 財政の理解の仕方は、社会の導管だと思っていただくのがよいと思います。「水道管」のようなものです。

 どういうことかというと、まず税金という形でお金を集めてくる。それを必要なところに回す。それは防衛かもしれない。教育かもしれない。インフラ整備かもしれない。そうしたいろいろなところにお金を回していく。この導管が、「財政」です。

 しかも財政は、ただお金を回すのだけではありません。どこにどれだけお金を配るのかを決めるのも財政です。防衛にいくら使いましょう。教育にいくら使いましょう。インフラ整備にいくら使いましょう。AI投資にいくら使いましょう。そうした配分を決めていくのも、財政の大きな役割です。

 これを踏まえた上で、日本政府の台所事情を見ていきたいと思います。


●歳入と歳出からみた日本の台所事情


宮本 今回は2026年度の予算ではなく、去年、2025年度の予算を持ってきています。

 2つ円グラフが出ています。左側は国の「歳出」、つまりどれだけお金を使ったのかという部分です。右側は「歳入」、つまりどこからお金を持ってきたのかという部分です。

 まず歳入から見ていただきたいのですが、所得税が約23兆円入ってきています。その次に法人税、その後に消費税があります。これらが日本の三大税、あるいは「基幹税」と呼ばれるものです。

 それ以外にも、アルコールの税金、タバコの税金、切手の収入など、いろいろな収入があります。そういうものを全部合わせると、歳入全体が約115兆円ある中で、税収などは85兆円程度です。残りは借金です。国債を発行して借金をしているのです。その比率は約25パーセント。つまり、日本の歳入の約4分の1は借金で賄っているということです。

 では何に使っているのか。左側のグラフをみると、まず大きいのが社会保障...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
躍進するインドIT産業の可能性と課題(1)下請けから世界の中心へ
インドが世界有数のIT産業の拠点へと発展した理由
島田晴雄
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文
会計検査から見えてくる日本政治の実態(1)コロナ禍の会計検査
アベノマスク、ワクチン調達の決算は?驚きの会計検査結果
田中弥生

人気の講義ランキングTOP10
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀
中国春秋戦国時代と始皇帝(2)諸子百家と春秋五覇
諸子百家を生んだ東方大平原の「小都市国家群」のダイナミズム
鶴間和幸
日本の財政の真実を検証する(3)金利上昇の深刻な影響
金利が上昇した未来を10年スパンで見てみると…何が起きるか?
宮本弘曉
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(3)全皇帝の4分の3は「非漢族」
6000万人の漢人が、三国志の戦乱後に400万人台に…衝撃の人口変動
宮脇淳子
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(2)60%雇用が影響を受ける
雇用の60%にAIの影響が…「わかってから動く」では遅すぎる
宮本弘曉
老子の神髄(1)「絶対自由の境地」を求めて
『老子』が求める「絶対自由の境地」とは?…そして創造長寿へ
田口佳史
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
編集部ラジオ2026(22)「中国古代史」特集紹介!
【10min解説】「中国古代史という知の宝庫」特集の各話紹介
テンミニッツ・アカデミー編集部