どうすれば「知識の構造化」ができるか…本質を捉える方法
現代人に必要な「教養」とは?(8)本質を捉えるための「知識の構造化」
「知識の構造化」のためにどんな方法があるのだろうか。検索社会といわれる現在、断片的知識はあふれるほどインプットされるが、いくつかの軸を立てて全体の構造を立体的に捉えることで、それらが生きた知識として役立つものに...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/11/18
「リスクを取らず」では発展なし…日本社会の負の螺旋構造
現代人に必要な「教養」とは?(7)日本型タテ社会と語学教育の問題
日本型タテ社会で多様性が叫ばれインターネットが進展するに伴って、社会的なつながりが希薄になっているといわれる昨今。ではそうした状況の中、どう社会性を育めばいいのか。母国語と英語教育についてと合わせて、両先生が非...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/11/11
人間の本質とは?混沌とした現代社会に対する大事な問い
現代人に必要な「教養」とは?(6)議論と雑談、人間の本質について問う
「本質を捉える知」は教養にとって大事だが、では「人間の本質」とは何か。また、多様性の時代、「議論」とともにビジネス世界で見直されている「雑談」についてなど、ウェビナー参加者からの質疑応答編第1弾。(全8話中第6話:...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/11/04
なぜわれわれは生涯をかけて学ぶ必要があるのか
現代人に必要な「教養」とは?(5)生涯をかけて学ぶことの意味
世界に比べても変化のスピードが圧倒的に遅いと言われて久しい日本。スタートはアメリカだとしても、そこから出た新しい技術やモノを導入するスピードが遅すぎるのだ。ではどうすればいいか。それは、われわれが「生涯をかけて...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/10/28
決断に必要な「パッション」の欠如と「大きすぎる」問題
現代人に必要な「教養」とは?(4)社会を変えるためには
社会を本気で変えるためにはどうすればいいか。江戸時代は停滞した発展性のない社会だったと思われがちだが、鎖国の中でモノを考える素地が育まれた。そのため幕末に危機感を持ち、西洋の科学技術を取り入れる藩が相次いだ。物...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/10/21
同調圧力で何も言わない若者、議論を阻むタテ社会の壁
現代人に必要な「教養」とは?(3)ダイバーシティの場とタテ社会の問題
知識が圧倒的に不足していた時代には、いわゆる「知識人」とよばれる人が尊敬された。しかし、情報があふれ、それに誰でもたやすくアクセスできる現代では、知識の多寡は教養の有無にとって決定的な条件ではない。むしろ違う分...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/10/14
学問は関係ない。教養がある人の「素敵な振る舞い」とは
現代人に必要な「教養」とは?(2)教養がある人とない人の差
明治以来、日本の教養人は行動を起こさず、高等遊民的に物事を傍観するというイメージがあった。しかし、アメリカではリベラルアーツが民主主義社会の一員として必要な要素と見なされている。実際に「教養がある」と思われる人...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/10/07
教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気
現代人に必要な「教養」とは?(1)そもそも教養とは何か
「現代において教養が重要だ」とよくいわれるが、そもそも教養とは何なのか。小宮山宏氏は東京大学で学生たちにずっと言い続けてきたことが3つあるという。それは何か。長谷川眞理子氏との対談ウェビナーの中で飛び出した、痛快...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/09/30
なぜ、かつて人類は伝染病に敢然と立ち向かえたのか
伝染病と死生観(1)逃げ惑う現代人
執行草舟が新型コロナウイルスの流行を背景に、死生観について語るシリーズ講義。これまで人類はペストという国民の3分の2が死ぬような伝染病にも立ち向かい、乗り越えてきた。だが今や人類は、まるで腰抜けのように伝染病に右...
収録日:2020/04/24
追加日:2020/05/15
縄文人と現代人を比較すると、どれほどの違いがあるか?
概説・縄文時代~その最新常識(4)縄文人の身体的・遺伝的特徴
縄文人とはどのような人々だったのだろうか。身体的特徴から見ると、現代人よりもたくましいが、日本列島内部での差異はほとんど見られない。しかし、DNAの分析手法の発展により、遺伝子解析を行えるようになった結果、南北で顕...
収録日:2019/06/04
追加日:2019/10/15
人間的に生きるためには「不幸になる」のがいい
崇高と松下幸之助(8)現代人と執行草舟
現代人の脳は、既にAIよりも劣っているかもしれないと執行先生は指摘する。また、そのような現代人に必要なものは、武士道精神であり、「不幸になる」ことが大切だと語る。その本当の意味と、武士道精神を貫いている執行先生の...
収録日:2019/02/06
追加日:2019/04/26
現代人が学ぶべき老荘思想の基本「水の精神」
老荘思想に学ぶ(2)水の精神
老荘思想研究者・田口佳史氏が、老荘思想をひも解き、現代を生きる私たちが学ぶべきことについて語る。今回、取り上げたのは老荘思想の基本となる「水の精神」。大変に身近で、あって当たり前の水。そこにはどんな老子の教えが...
収録日:2016/12/05
追加日:2017/05/22
現代人に朝食は不要!石原式基本食で「食い」改めよう
クスリのいらない健康法(5)現代人は「食い」改めよ
医師・石原結實氏が、自身の食生活を紹介しながら「断食」の効用を語る。夜遅くまで仕事をし、そこからお酒を飲み、胃に食べ物が残ったままで眠る。そんな状態が続く現代人は、朝食など食べる必要はない。朝は紅茶やジュースの...
収録日:2015/06/14
追加日:2015/10/19
病気の一番の原因は「現代人は食べすぎ」
クスリのいらない健康法(3)食が血となり血が肉となる
ゲーテは言った。「人は彼が食べた物そのものだ」。古代文明でも、同じことが言われてきた。しかし現代の医学は食べ物のことが分かっていない。膨大な医療費と多くの人材を投入しているのに病気が一向に減らないのは、食べ物に...
収録日:2015/06/14
追加日:2015/10/05
現代人の歴史解釈の基本は「ふりかえれば未来」
「ふりかえれば未来」を歴史解釈の基本に
「歴史家の仕事は、出来事や人びとの在り方をできるだけ客観的に見て、公平・平等に評価することにある」。そう山内昌之氏は指摘する。現代の世界にも、歴史解釈をめぐって自由な議論ができる国と、政治の圧力で決める国とがあ...
収録日:2015/02/25
追加日:2015/04/19
死ぬ気で物事に体当たりしてこそ、生き筋が見える
武士道の神髄(2)「死ぬ事と見附けたり」の本義
信じるもののために命懸けで生き、殺されても文句を言わないのが武士道。その意味では西部劇の主人公たちは、悪人であっても武士と言える。失敗しても自己責任と考えるのが『葉隠』で、大事なのは成功するかしないかではなく、...
収録日:2019/11/26
追加日:2020/01/24
安住安楽こそ悪の根源‥平和と向き合うため若者と旅した処
野鴨の哲学~安楽から離れ自分自身を生きる(3)日本に今「野生の鴨」が必要な理由
「野鴨の哲学」第三弾は、いよいよ実践編。現代日本に「野生の鴨」が必要な理由を行徳哲男氏が解説していく。世界から見た日本はどんな国か、今私たちが取り戻さなければならないものと、そのための方法を、行徳氏が豊富な実体...
収録日:2014/02/26
追加日:2015/01/08
人類をつくった哲学や宗教が崩壊してしまった現代
崇高と松下幸之助(1)崩壊した哲学、宗教、国家
世界で一番頭が良いと言われているマルクス・ガブリエルの考え方は、間違っているのか。また、我々の宗教への理解は間違っているのか。人間と哲学、宗教、国家との歴史的な関わりを紐解きながら「崩壊した哲学、宗教、国家」の...
収録日:2019/02/06
追加日:2019/04/05
ピタゴラスが発見した音楽理論…宇宙の調和と天空の音楽
バッハで学ぶクラシックの本質(3)宇宙の調和と音楽
なぜ音楽はリベラルアーツの一部として重要視されてきたのか。実は、「音楽」という言葉には、現代的な意味よりもはるかに大きい世界の調和を示す意味があった。その中で現在の意味での音楽は、ピタゴラスの発見などによって、...
収録日:2019/09/19
追加日:2019/11/01
人にできたことで、自分ができないことは何もない
私の「葉隠十戒」(4)同じ人間が、誰に劣り申すべきや
第九戒「必死の観念、一日仕切りなるべし」は、毎日「やりきる」ことの重要さを述べたものである。明日を思い煩わず、日々自分の生命と対面する。その日に全力を投入せよという意味である。第十戒「同じ人間が、誰に劣り申すべ...
収録日:2021/04/08
追加日:2021/10/22
「剣を磨す火花」そして「沈黙」…生命の本質を表わす言葉
『ベラスケスのキリスト』を読み解く(11)キーワードを読み解く〈中〉
「剣を磨(ま)す火花」という言葉は、われわれの生命を表わす根源的な言葉である。また生命の本質は「沈黙」で、これは宇宙の本質が沈黙だからである。現実のわれわれは火花なしで生きているし、言葉もしゃべる。だがわれわれ...
収録日:2022/08/02
追加日:2022/11/18
人間に関心を持って詳しく知っていた、かつての偉人たち
人生のロゴス(10)無関心と人間の劣化
最も非情なのは無関心な人間である。関心を持ったら、家族構成から先祖まで含めて知るように努めるということが、かつてはあった。だが、今はすっかりなくなってしまって、浅い知識で他人をけなしたり、人の言葉尻をとらえるよ...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/07/28
言葉を指針に凝縮された価値ある人生を目指す
自立し自律する若者を育てるために-言葉の力と心の力を養う
次代を担う若者に求められるのは、言葉の力と心の力である。そして「価値ある人生」にするために生きざま、中身を重視する。
収録日:2013/12/03
追加日:2014/07/03
仕事を成功させるには冷静な現実感覚が必須
読書とは何か(2)実社会における読書の意味
プラトン、キケロの国家論およびその思想を語る言葉を豊富に例示しながら、書物を通して知識を得ることの意味、得た知識をどのような感覚をもって仕事に活かすべきなのかを考える。(全6話中第2話目)
収録日:2014/04/09
追加日:2014/07/10
和漢洋の知を複合的に捉えるための読書
読書とは何か(5)和漢洋の知を複合化し現代に活かす
江戸伝来の知の伝統を再び見直し始めたようにみえる現代日本。和漢洋の教養を身につけ、複合的な知のあり方を示してくれる先人を例にとり、読書とは何か、何を私たちにもたらしてくれるのかを読書の喜びとともに山内昌之氏が語...
収録日:2014/05/22
追加日:2014/08/07
中大兄皇子、織田信長、吉田松陰――いつも変革は若者から
驀直去~まっしぐらに突き抜けろ(2)若者たちに対する檄文
蒙古襲来時、「驀直去(まくじきこ)」の教えを悟り、国難に立ち向かったのは17歳の北条時宗。しかし今、敢然と国難に立ち向かう指導者が少なすぎると憂慮する行徳哲男氏。驀直去に込められた想いを檄文にぶつけ、若者たちに...
収録日:2014/02/26
追加日:2015/07/09
司馬遷が李陵を弁護して受けた宮刑の屈辱
『歴史とは何か』を語る(12)李広と李陵と司馬遷の悲劇
司馬遷が宮刑を受け、男性機能を奪われたのはなぜか、ご存じだろうか。李広と李陵、そして司馬遷の悲劇から、歴史学者・山内昌之氏が歴史的世界を眺める。『歴史とは何か』を語るシリーズ・第12回。
収録日:2014/12/03
追加日:2015/08/17
古代ローマ人は祖国意識から「専守防衛」の考え方をもった
世界史の中のローマ史~ローマ史講座Ⅰ(3)“祖国”を発見したローマ人
「“祖国”というものを発見したのはローマ人ではなかったか」と、早稲田大学国際教養学部特任教授・本村凌二氏は言う。それまで、祖国という観念はなかったというのだ。それはいったいどういうことか。ローマ人は私たちに何を残...
収録日:2016/07/21
追加日:2016/12/07
日本人のルーツについて考えるための本
私のおすすめの本~日本の成り立ちについて考えるために~
私たちはどこからきたのかという疑問がある。そんな、ヤポネシア人、日本列島人の成り立ちについて考えるためには、どのような本を読めばいいのだろうか。長年研究を続けてきた斎藤成也氏が、4冊の本を薦めてくれた。
収録日:2018/09/26
追加日:2019/04/01
縄文人と弥生人の混血は古墳時代から始まった
核DNAからさぐる日本のルーツ(7)縄文人と弥生人の混血
ヤポネシア人には、縄文人の血を残すアイヌ人とオキナワ人、弥生人の血を引くヤマト人の二重の構造があると、これまで論じられてきた。彼らは、どこで出会ったのだろうか。今回は、古墳時代の東北を取り上げる。(全11話中第7話)
収録日:2018/09/26
追加日:2019/04/07
縄文人のゲノムDNAを決定…比較分析で見えてきたこと
核DNAからさぐる日本のルーツ(8)縄文人のゲノムを得る
核ゲノムの分析を行うことで、膨大なデータが得られるようになった。斎藤成也氏は、縄文人のゲノムデータを得ることで、東ユーラシア人とヤポネシア人の各集団がどれほど似ているかを分析することに成功した。(全11話中第8話)
収録日:2018/09/26
追加日:2019/04/10
縄文人から現代日本人にDNAが伝わっている割合は12%
核DNAからさぐる日本のルーツ(9)縄文人の起源
旧石器時代と縄文時代は、人間のDNAとしては連続しているということが、最新の研究で分かってきた。研究は現在も進行中だが、どういうことなのか。今回は、系統樹を用いて、ヤポネシア人の集団の関係と、縄文人の起源を検討する...
収録日:2018/09/26
追加日:2019/04/12
どうすれば「行間」が読めるようになるか
読書と人生(1)「命懸けの読書」とは何か
執行草舟は小学生のころ、1行もわからないのに、岩波文庫のカントによる『純粋理性批判』を読み通したという。当時は、結局カントはわからなかったものの、他の本が易しく思えてしかたがないということを経験した。しかも、時が...
収録日:2019/05/14
追加日:2019/08/16
縄文時代の大きな特徴は定住生活…その生活スタイルとは?
概説・縄文時代~その最新常識(5)定住生活のはじまり
縄文時代の大きな特色は、定住生活を開始したことである。気候の変化や土器の発明によって、1カ所で継続的に食糧を調達できるようになり、縄文人は徐々に定住生活を選択するようになった。ただ自然のものをそのまま利用するだけ...
収録日:2019/06/04
追加日:2019/10/22
武士道の最も大きな思想は「Amor Fati(運命への愛)」
武士道の神髄(3)いかに自分の命を使うかが武士道
武士道とは他人のために命を捧げること。戦国時代に宣教師によってもたらされたキリスト教もそうで、だから武士の間でいっきに広がった。命を懸けられる対象は、崇高なものだけである。命懸けをやってみればわかるけれども、自...
収録日:2019/11/26
追加日:2020/01/31
今の人が苦しいのは「おまえは何か」を問われているから
伝染病と死生観(6)「わきまえ」があることの大切さ
昔の人はみんな死生観を持っていた。「家族に囲まれて、畳の上で死にたい」「夫婦そろって同じ墓に入る」というのも一つの立派な死生観で、この死生観が、人生の最後で振り返ったときに「まあ、良かったんじゃないか」と思える...
収録日:2020/04/24
追加日:2020/06/19
愛情をかけられなければ成長できない動物は、人間だけ
脱人間論(2)「水平社会」の間違い
「働かざる者食うべからず」は人類の鉄則なのに、今はヒューマニズムによって、それが通じなくなっている。「肉体が大事」というなら、動物と変わらない。人間が動物と違うのは、愛のために肉体を犠牲にできるところ。親孝行も...
収録日:2021/03/18
追加日:2021/04/30
法然の専修念仏を批判…明恵の「あるべきようは」とは?
【入門】日本仏教の名僧・名著~明恵編(1)批判精神と『夢記』
明恵は華厳宗の高僧で、法然を厳しく批判した『摧邪輪』で名高い。一方で、生涯書き続けた『夢記』は、世界にも珍しい著作として注目される。『夢記』からの例とともに『明恵上人遺訓』を参照しつつ、現代人にもヒントになる夢...
収録日:2020/09/30
追加日:2021/10/22
自分に与えられた試練は、絶対に乗り越えられる試練である
勇気について(7)自転車にナナハンのエンジンを積むな
村井満氏は、昔から「迷ったら緊張するほうを選ぶ」と決めているという。自分が絶対に無理と思っていることは、いわれても緊張しない。簡単すぎることも緊張しない。むしろ、自分が「できるかできないかギリギリだ」と思ってい...
収録日:2021/09/02
追加日:2021/12/10
真に優れた芸術は「汚い色」が「綺麗な色」になる
憂国の芸術(6)泥水を描いて「蓮の花」になる
洋画家 戸嶋靖昌は「優れた芸術は、汚い色が綺麗な色になる」と言った。同じことはコシノジュンコ氏の絵にも言える。まさに泥水を描いているように見えて「蓮の花」が現われてくるのが、真の芸術家なのである。ところで、芸術作...
収録日:2021/12/02
追加日:2022/02/18
「宗教の時代」が終わってしまったからこそ重要な長篇詩
『ベラスケスのキリスト』を読み解く(1)霊性文明の時代に
執行草舟は、スペインの哲学者ウナムーノが著した『ベラスケスのキリスト』の本邦初訳を監訳した。本シリーズでは、この『ベラスケスのキリスト』について、その要点を解説していく。本書は20世紀初頭の哲学者であるウナムーノ...
収録日:2022/08/02
追加日:2022/09/09
苦悩しつつキリストと対話したウナムーノを「追体験」する
『ベラスケスのキリスト』を読み解く(9)自分の命と永遠の命
『ベラスケスのキリスト』を座右の書として読み込んでいくと、ウナムーノがキリストと同一化していく行程を追体験できる。すると「生の革命」が起こり、「自分の命」が「永遠の命」につながっていくようになる。「義の心」を引...
収録日:2022/08/02
追加日:2022/11/04
現行人類の限界を考えれば電脳社会への見る目も変わる
電脳社会の未来(1)人類唯一の希望
執行草舟が「AIの発展は人類唯一の希望」だというのは、われわれが人類は自分たちを「よいもの」と考えている、その前提がそもそも間違っているという考えから電脳社会の未来を語るシリーズの第一回。人間にはよいところもあれ...
収録日:2023/08/02
追加日:2023/09/15
盲目の老人アッピウスの気概…必要な老いへの備えと想像力
キケロ『老年について』を読む(4)老いは徐々にやってくる
アッピア街道などを作ったアッピウス・クラウディウスは、老いて盲目になっても元老院でしっかりと演説して、亡くなるまで周りの連中に対して気概ある態度を見せた。これは希有な例だが、大事なのは日頃からの努力で、自分が60...
収録日:2023/06/12
追加日:2024/01/27
「反生命論」とは「生命=人間ではない」という思想である
反生命論(1)「反生命論」とは何か
反生命論とは「真の人間とは何か」「真の人間の未来とは何か」を問うものである。まず根本的な思想として大事なのは「生命=人間ではない」ということだ。生命よりも、もっと上位の概念にあるのが人間だからだ。たとえば人間は...
収録日:2024/05/16
追加日:2024/07/26
読書は社会人としての間口を広げることにもつながる
読書とは何か(6)座右の書から得る人生の喜び
今、われわれが当たり前のように使っている数々の言葉には、明治以降、日本の知識人が大変な苦労をして欧米語から翻訳したものが少なくない。私たちが、多大なる知の財産を書物を通して継承していることを再認識し、座右の書を...
収録日:2014/05/22
追加日:2014/08/14
無学祖元禅師が北条時宗に授けた教え「驀直去」とは
驀直去~まっしぐらに突き抜けろ(1)北条時宗と無学祖元
「驀直去(まくじきこ)」は、蒙古襲来時、無学祖元禅師が北条時宗に授けた教えである。その教えによって時宗は行動を起こし国難を救うわけだが、果たして驀直去とはいったいどんな教えなのか。禅の公案、良寛の言葉とも繋がる...
収録日:2014/02/26
追加日:2015/07/06
豪放磊落で破天荒な高杉晋作の交渉力とリーダーシップ
幕末長州~松下村塾と革命の志士たち(13)高杉晋作という人物
攘夷の報復として、英仏蘭米4カ国による連合艦隊の攻撃を受け、惨敗する長州藩。この時、休戦交渉に当たったのが高杉晋作である。高杉は持ち前の外交センスで、交渉相手の英国を翻弄、難局を乗り切る。果たして高杉とはどのよ...
収録日:2015/01/14
追加日:2015/03/29
逸話が教えるムハンマドの寛大さ、おおらかさ
ムハンマドを知る(3)人間の卑小さを見抜いた偉大さ
ムハンマドの性質は、宗教者性と政治家性を兼ね備えたものだったと、歴史学者・山内昌之氏は解釈する。今回は、「ハディース」の伝承により、些細な罪や卑小な人物への遇し方から浮かぶムハンマドの実像に迫る。(全6話中第3...
収録日:2015/05/28
追加日:2015/06/25
帰らざる橋、キリングフィールド―戦いを忘れた日本人
平和ボケ日本人への警句―「常在戦場」
日本BE研究所所長・行徳哲男氏は、子息を強い子に育てたいという思いで約30年前に韓国の38度線を訪れたという。そこで偶然、目にした言葉から「常在戦場」への思いを強くした行徳氏。その忘れがたい言葉を自ら書にしたた...
収録日:2014/12/26
追加日:2015/07/16
美しさや気高さは過ちを犯した人でなければ出てこない
リーダーのための感性哲学「煩悩を生きる」
われわれは「なぜ?」を問い過ぎる、と日本BE研究所所長・行徳哲男氏は言う。「なぜは要らない。ただ目の前の煩悩を食らうべし」と喝破する行徳氏の真意は「感性=紛れもない私」を取り戻すことにある。氏の目を通した弥勒菩...
収録日:2014/12/26
追加日:2015/07/30
『小学』とは…朱子が子ども向けに編纂した人生教育の書
『小学』の説くところ
寺子屋のテキストに『小学』という書物がある。『小学』は、朱子が四書の編纂を進めながら、子どもに読んでもらうため、四書を中心に重要な部分を輯編したものである。しかし、そこには人生の教育があると老荘思想研究者・田口...
収録日:2015/01/13
追加日:2015/08/13
徳川秀忠によるライバルの排除が家光の地位を安泰にした
将軍家光のリーダーシップ(3)ライバルの排除
3代将軍家光によって、徳川幕府は盤石の存在となり、その後250年続く統治システムを整備する。しかし、その前に家光は彼の前に立ちはだかるライバルを排除する必要があった。ここでは家光のライバルたちの運命と、その後の...
収録日:2015/06/30
追加日:2015/07/30
ギリシャ債務問題で思い出すヘロドトスの言葉
新しい東方問題~EUの課題(1)ギリシャのうそと借金の代償
ペルシア戦争をはじめ、古代史においてイランとともに史劇の主役を演じたギリシャ。古代ギリシャの歴史家ヘロドトスによると、古代イラン人は「最も恥ずべき行為の第一はうそをつくことで、第二は借金をすることだ」と考えてい...
収録日:2015/07/29
追加日:2015/08/24
ローマ人の宗教的な敬虔さはどこの民にも負けないーキケロ
世界史の中のローマ史~ローマ史講座Ⅰ(2)ローマ人は何が優れていたのか
「ローマ人自身が、われわれはなぜ地中海の覇権を握ることができ、なぜこれほどの大帝国を築けたのかと疑問に思っていた」と、早稲田大学国際教養学部特任教授・本村凌二氏は語る。では、ローマ人はいったい何が優れていたのか...
収録日:2016/07/21
追加日:2016/11/30
言葉より現場へ行くのが勉強になるという老子の言葉
老荘思想に学ぶ(4)「生命論」をビジネスシーンに活かす
老荘思想が若者の間で流行しているという。しかし、「足るを知る」を単なる消極性礼賛や様子見の言い訳としているようでは嘆かわしく、根が浅い。本来の「老子」には、ビジネスシーンで戦うための方法がさまざまに示唆されて...
収録日:2016/12/05
追加日:2017/06/19
日本美術の魅力は矛盾が共存する柔軟性と構成意識の高さ
日本美術論~境界の不在、枠の存在(6)矛盾の共存
東京大学大学院人文社会系研究科教授の佐藤康宏氏が、現代の漫画にまで通じる、画面の枠への意識を解説し、境界の不在と枠の存在という2つの日本美術の特徴について総括するシリーズ最終回。西欧と中国という偉大な教師の生徒で...
収録日:2017/08/02
追加日:2018/02/13
自由と人権を両立するテロ対策のあり方とは?
テロ対策の理論と実際(2)テロ対策の実際
現行法制では、テロの未然防止のための通信傍受が認められていない。緊急事態時の無令状拘束・捜査、GPSを活用した捜査、ネットによるテロ対策など、さらに検討するべき対策は多い。防衛省防衛研究所防衛政策研究室主任研究官の...
収録日:2017/12/08
追加日:2018/03/08
中世に終止符を打った徳川家康の政策
家康が築いたTOKYO(1)日本の近代化とリーダーシップ
歴史学者・山内昌之氏が、現代の今も影響を与えている徳川家康の都市構想、政治力学的発想による政策や外交戦略について解説するシリーズレクチャー。江戸は家康の入府から1世紀ほどで世界屈指の行政都市、消費都市に成長した。...
収録日:2018/04/03
追加日:2018/05/15
王者の学問はどうあるべきかを示した徳川家康
家康が築いたTOKYO(3)現代に通じる家康の教訓
徳川家康の残した言葉は、「堪忍」や「辛抱」ばかりではない。多くの武家が書き残した彼の言動は教養に富み、特に警句や機知に富む寸言ではナポレオンにも引けを取らないと、歴史学者・山内昌之氏は保証する。現代にも通じる、...
収録日:2018/04/03
追加日:2018/05/17
『茶の本』の背景にあった激動と争いの時代
岡倉天心『茶の本』と日本文化(2)Teaismに見る日本文化
東京女子大学名誉教授の大久保喬樹氏が明治の美術運動家・岡倉天心と著書『茶の本』について解説。第2話では『茶の本』第1章を取り上げる。茶は中国から日本に渡り15世紀に茶道という形に高められた。その世界観を表すために天...
収録日:2018/05/22
追加日:2018/07/01
明智光秀の家系図から読み解く人間関係
織田信長と足利義昭~検証・本能寺の変(4)信長の西国御出馬その2
系図は一族代々の系統を書き表すもので、封建社会では特に重んじられていた。では明智光秀の系図はどのようなものなのか。本能寺の変の真実に迫るべく、二つの図を参照しながら、光秀をめぐる人間関係、そして当時の織田家にお...
収録日:2018/10/29
追加日:2019/02/22
遺伝子からみる出雲と東北の知られざる類似性
核DNAからさぐる日本のルーツ(10)内なる二重構造
日本の遺伝的な類似性について検討すると、やはり近くの地域は似てくる、と考えたくなる。だが、斎藤成也氏によれば、必ずしもそうではないという。例えば、東北は沖縄に似ており、出雲は東北に似ている。一体これは何を意味す...
収録日:2018/09/26
追加日:2019/04/14
中国が人類的な経済破錠の引き金になる
崇高と松下幸之助(6)経済破綻とこれからの日本
ほとんど褒められたことがなかった執行先生では褒められることが多くなってきている。それは、時代が追いつきつつあると同時に世界が破綻へと向かっていることの証でもある。また、日本は緩やかに鎖国をしていくべきだと執行先...
収録日:2019/02/06
追加日:2019/04/20
江戸時代の最高のプレゼントは「刀剣」だった
将軍のプレゼント
江戸時代、「あるもの」が、金銀や絹よりも価値ある贈り物として武士に尊ばれた。武家社会ならではともいえる、「あるもの」をめぐる贈答文化。その「あるもの」とは? 贈答様式に垣間見える江戸時代の日常とは?
収録日:2019/04/22
追加日:2019/06/27
菅原道真や在原業平の和歌にみる見立ての役割
和歌のレトリック~技法と鑑賞(3)見立て:その2
見立ては表現を膨らませるテクニックでしかないのか。渡部泰明氏は、単なる技術としての見立てという見方から離れて、ある二つの役割を強調する。それはどのような役割なのか。菅原道真や在原業平の和歌を取り上げながら解説す...
収録日:2019/03/11
追加日:2019/06/29
「負い目」と「克己心」こそが「良きもの」をつくる
人間的魅力とは何か(8)すべてを「自分のせい」にせよ
マイケル・ヤングの『メリトクラシー』という本を読んで、なぜビクトリア朝が素晴らしかったのかがわかった。あの時代は、皆が「負い目」を持っていたというのだ。たしかに、「負い目」を持って、なおかつすべてを「自分のせい...
収録日:2019/04/05
追加日:2019/07/12
「神々のささやく世界」では神々の声が行動を決める
教養としての世界史とローマ史~ローマ史講座・講演編(2)神々のささやく世界
世界史を調理する1つ目の切り口は、「多神教と一神教」という問題である。また、多神教を理解する際に重要なことは、3,000年以上前の世界が、「神々のささやく世界」であったということである。「神々のささやく世界」では、人...
収録日:2018/11/28
追加日:2019/07/20
東洋思想の「徳」や「道」をわかりやすくいうと?
人生に活かす東洋思想(1)人生の成功とは何か
古文や漢文が高校の必修科目でなくなり、漢文の素養を持たない世代が増えている。漢文を読めなければ、日本文化の源泉であるさまざまな思想にふれる機会は激減する。儒教・仏教・道教・禅・神道が目指すものやその意義に迫って...
収録日:2019/06/14
追加日:2019/08/31
ゆとりがなく、同調圧力が強い社会が、家畜をつくる
海外M&A成功の条件(5)なぜ戦略性が育たないのか
無駄な仕事で疲れ果て、多忙で、まったく余裕がないなかで働いている日本人。だからこそ、野獣が育まれないし、戦略性も育たない。しかも、同調圧力が高いため、人と違うことをすることを恐れ、皆が「家畜」になっていく。これ...
収録日:2019/07/02
追加日:2019/09/17
最初の日本列島人はいつ、どうやって日本に渡ってきたのか
最初の日本列島人~3万年前の航海(1)日本への移住 3つのルート
人類はアフリカにいたホモサピエンスが世界に拡散し、その一部が日本に渡ってきたとされている。では、いつ頃どんなルートをたどってきたのか。この大いなる謎解きに挑んだのが海部陽介氏だ。海部氏は、日本にホモサピエンスが...
収録日:2019/08/29
追加日:2019/10/01
「3万年前の航海」に挑んだ徹底再現プロジェクトとは
最初の日本列島人~3万年前の航海(2)3万年前の航海を徹底再現
3万年前、ホモサピエンスは日本にどのようにして渡ったのか。それを解明するため、海部陽介氏は台湾から沖縄に向かうルートを使って実験航海を行うプロジェクトを敢行。当時と同じ材料と道具、技術で舟を作り、航海に臨んだのだ...
収録日:2019/08/29
追加日:2019/10/01
縄文時代早期の「定住革命」は現代まで影響を与える画期
概説・縄文時代~その最新常識(6)定住革命
定住生活が始まると、さまざまな方面で定住生活文化が成熟していく。貝塚や作業場の設置、水路などのインフラ整備といったハード面の発展から、呪術や儀式、社会的な取り決めといった社会的・精神的なソフト面の発展まで、その...
収録日:2019/06/04
追加日:2019/10/29
神に助けを求め、感謝を捧げながら作曲した天才・バッハ
バッハで学ぶクラシックの本質(4)バッハの作曲への姿勢
西洋クラシック音楽の源流は、宇宙までを巻き込んだ壮大な調和の世界の中に存在した。バッハはそうした流れを汲み、天才的な作曲家であったにもかかわらず、常に作曲に際して神に助力を乞い、そして作曲後は神に感謝していた。...
収録日:2019/09/19
追加日:2019/11/07
800年間の涙が沈み込んだ絵
魂の芸術(1)戸嶋靖昌との運命的出会い
執行草舟は、画家・戸嶋靖昌の「街・三つの塔-グラナダ遠望-」という絵を見て、この画家にぞっこん惚れ込み、肖像画の制作を依頼した。なぜ惹かれたか。それはその一枚の絵に、800年間の悲しみが沈み込んでいると感じ、空気中...
収録日:2019/09/11
追加日:2019/11/08
縄文時代の「結婚、家族」を探る…現代との大きな違いとは
概説・縄文時代~その最新常識(9)縄文時代の家族像
縄文時代、「家族」はどのようなものであったのだろうか。当時の社会状況を考えると、結婚相手は生まれた時点であらかじめ決められていた可能性が高く、現代のいわゆる自由恋愛は基本的になかったと考えるのが自然だという。ま...
収録日:2019/06/04
追加日:2019/11/12
縄文人の「第二の道具」と呼ばれる土偶、石棒の意味と目的
概説・縄文時代~その最新常識(10)縄文時代の精神文化
縄文時代の精神文化に影響を与えたのは、定住性の強弱と人口の多寡。人口が多く、定住性も非常に強いと考えられる東日本では土偶や石棒が急激に発達したが、これらは二種類に分けることができる縄文人の道具の中で「第二の道具...
収録日:2019/06/04
追加日:2019/11/19
再生・循環と系譜…現代に受け継がれている縄文人の死生観
概説・縄文時代~その最新常識(13)二つの死生観
縄文時代にはまず再生・循環の死生観があり、その後、系譜的な死生観が発展してきた。しかし、系譜的な死生観は再生・循環の死生観の一部を切り出したものにすぎず、状況に強いられて発展してきたものであった。現代でも、系譜...
収録日:2019/06/04
追加日:2019/11/26
「正しい」を信じるな、「間違い」のほうが役に立つ
魂の芸術(4)オリジナルとは「間違い」である
松下幸之助は、サミュエル・ウルマンの「青春」という詩を好んだが、自分で好きなところだけを、自己流にピックアップして飾っていた。「自分はこれが好きだ」ということが大切なのであって、それが正しいとか正しくないという...
収録日:2019/09/11
追加日:2019/11/29
戦国時代の兵の動員とは?…無視できない農民の事情
戦国合戦の真実(1)兵の動員はこうして行なわれた
戦国時代といえば、名だたる武将たちの勇敢な戦い振りに目が行きがちだが、実際の合戦は田植え、稲刈りの時期は避ける、無闇に殺傷しないなど、田を耕す農民たちに配慮した方法が採用されていたという。1回目の今回は、上杉謙...
収録日:2019/11/06
追加日:2019/12/29
わが身と場が運命的に重なるものとして使うのが掛詞
和歌のレトリック~技法と鑑賞(4)掛詞:その2
今回、百人一首の中から紹介する和歌は、いずれも大変技巧的に凝ったものだ。私たちは「技巧的」というと表面的で心がこもらないと思いがちだが、和歌のレトリックは気持ちをきれいに包装して相手にわたすような技法だと渡部泰...
収録日:2019/06/17
追加日:2020/01/22
自らの「運命」は、総じて「嫌いなもの」の中にある
武士道の神髄(4)どんな仕事でも全力でやる
武士道的に生きるなら、目の前にある仕事には命懸けで体当たりするしかない。何事にも命懸けでぶつかる人間は、魅力的だ。人間の生き方を美学として磨き上げるのが「武士道」なのである。また「自分が好きなもの」は、「自分の...
収録日:2019/11/26
追加日:2020/02/07
武士の「切腹」は「復活」するためのものだった
武士道の神髄(8)切腹とは「死ぬこと」ではない
かつて武士は、失敗をしたときには「切腹」をして責任を取った。だが、それは、かつての武士の社会では、切腹は名誉な行為であり、切腹をすることで家の存続が許され、子供が跡を継げるからであった。つまり、切腹とは「死ぬこ...
収録日:2019/11/26
追加日:2020/03/06
武士道では、卑怯で臆病な人間は「やり直し」がきかない
武士道の神髄(9)大事なのは名を残すこと
突進して死んだのなら、戦場で犬死にしても恥ではなかったが、逆に臆病な死に方をしたら、家が取り潰しになるのが武士であった。生きるか死ぬかの場面では、死ぬほうを選べというのが『葉隠』の思想だが、これは、そのような厳...
収録日:2019/11/26
追加日:2020/03/13
第二の人生にとって大事にすべき「積小為大」と「好奇心」
伊能忠敬に学ぶ「第二の人生」の生き方(4)積小為大と好奇心
童門冬二氏が50歳を過ぎてから作家に転身した自身の歩みと伊能忠敬の人生を重ねながら、第二の人生を開花させるためのヒントを語る。鍵となるのは「積小為大」と「好奇心」である。それらの言葉にどんな思いが込められているの...
収録日:2020/01/09
追加日:2020/03/22
西郷隆盛は過去をすべて背負ったからこそ、偉大になった
真のやる気とは何か(9)問題を切り捨てず、受け入れよ
企業も人も「良い部分」だけ残して、「悪い部分」を切り捨てるのでは大成しない。あの西郷隆盛もまた、親の借金から逃げずに、生涯をかけて返済しようとしたそうだ。組織が窮地に陥ったとき、逃げずに宿命を背負う覚悟のある人...
収録日:2020/04/10
追加日:2020/08/28
本を買って書棚に並べれば、読まなくても知性は高まる
渡部昇一に学ぶ教養と明朗(9)本は自分で所有する
渡部昇一先生の書籍に対する根本的態度は、「本は自分で所有する」ということだった。電子書籍よりも、紙の本がいい。自分が必要だと思ったら、自分の本なのだから、赤線を引いたり、書き込んだりすることをためらわない。そう...
収録日:2020/09/09
追加日:2020/12/04
自分が死んで次の生命を生む自己犠牲的な「星」のシステム
毒を食らえ(2)なぜ宇宙の本質が「愛」なのか
キリスト教にも仏教にも「すべてを捨てよ」と説く厳しさがあった。なぜなら、本当の愛とは、どんな危険にあっても、自らを顧みず、危険を冒して自分のなかの犠牲的精神を発揮することにあるからである。すべての星も、自らの...
収録日:2020/10/13
追加日:2020/12/25
父親の役割は「毒物」かつ「軽蔑できない存在」であること
毒を食らえ(6)親の「本当の愛」とは何か
ひと昔前の家庭には、強くて怖い親父と慈愛深い大甘の母親がいた。子供、とくに息子は、父を壁とし、母を盾とすることで自らの自我を確立し、成長の糧としていった。また、両親だけでなく、祖母や祖父にも、善悪のけじめを子供...
収録日:2020/10/13
追加日:2021/01/22
日本企業が一番変えるべきは「縦に深く掘る」発想
日本企業の弱点と人材不足の克服へ(2)「横に切る」発想の欠如
インテルの成功は、ニーズを抽象化して、よりスケールがあり、マーケットが広い製品をつくったことにある。ウィンドウズも、一つ一つのパソコン向けではなく、さまざまなパソコンで使えるOSをつくった。これは、さまざまなニー...
収録日:2020/10/28
追加日:2021/01/03
神や天皇など崇高な存在がなければ偉大な社会はできない
「壁」ありてこそ(3)崇高なるものの重要性
19世紀までのヨーロッパ人には神への信仰があった。日本は神の代わりに天皇への尊崇心があった。「日本人の心のふるさと」は田園風景や里山などではなく「天皇」だったのだ。それを失ったから日本人はダメになった。崇高な存在...
収録日:2021/01/14
追加日:2021/03/05
「などてすめろぎは人間となりたまいし」という叫びの真実
「壁」ありてこそ(5)天皇の人間宣言と三島由紀夫
三島由紀夫は、戦後、マッカーサーの命令で出された昭和天皇の「人間宣言」を嘆いた。そして自らの作品『英霊の聲』で「などてすめろぎは人間(ひと)となりたまいし」という叫びを奔出させた。しかし、「なぜ、人間なんかにな...
収録日:2021/01/14
追加日:2021/03/19
「本物の芸術作品」には、作者のすべてが入っている
「壁」ありてこそ(6)作品の中に生きつづける魂
価値のあるものを残しておけば、何百年経とうが、才能のある人がその魂を受け取ってくれる。そう思って魂の芸術を集めている。優れた芸術には、作者自身の人となりがすべて入っている。だから『万葉集』を読めば当時の人と会話...
収録日:2021/01/14
追加日:2021/03/26
ニーチェの「神は死んだ」という言葉は、400年間の総決算
脱人間論(4)人類は「戻る」ためのホックさえ失った
宇宙には神の摂理があるが、それを捨てた始まりがルネサンスの人間中心主義で、その行き着く先が20世紀の物質文明である。信仰心を失いながらも「信仰心は大事だ」と思い、葛藤(かっとう)していたのがヴィクトリア朝のイギリ...
収録日:2021/03/18
追加日:2021/05/14
「いいね」の数を誇る風潮こそ、物質文明的な虚無思想
「葉隠武士道」を生きる(8)すべて「数」で判断する愚
昔は、真っ正面から真剣に文学論を闘わせるような気風もあったが、最近では、「争いがいけない」「嫌われたくない」ということばかり優先するようになり、友達の数やSNSの「いいね」の数を誇るようになってしまった。しかし、そ...
収録日:2021/04/08
追加日:2021/08/27
水はナノの世界から理解していかなければいけない命題
教養としてのナノテクノロジー(2)科学における教養とは何か<中編>
無限の可能性を秘めたナノテクノロジーは、学問体系をも再構成するほどの力を持っている。なぜなら、そこでは特定の分野を超えて物事を考えていくことが求められるからだ。その好例になるのが、「水」である。われわれにとって...
収録日:2021/03/29
追加日:2021/07/29
伊藤博文は大日本帝国憲法の致命的な問題点に気づいていた
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(2)明治憲法体制の弱点
第2次近衛内閣時代に無任所大臣を活用するという体制を試みたが、そもそも、この発想に至ったのは、当時の大日本帝国憲法(明治憲法)体制では行政がうまくいかないことが明らかになってきたからだった。そのことに憲法をつくっ...
収録日:2021/05/31
追加日:2021/08/11
岩倉具視の明治維新は第2の徳川幕府を作り出さないこと
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(3)天皇を中心とした近代国家へ
明治政府、特に岩倉具視が目指したのは、天皇中心の近代的な中央集権国家だった。そして、二度と天皇以外に実権を握られないように、権力が集中しないシステムをつくり上げたのだが、それが結果的に国を動かす際には矛盾をかか...
収録日:2021/05/31
追加日:2021/08/18
「死は何か」に毎日対面していないと、いい人生は送れない
私の「葉隠十戒」(1)武士道といふは死ぬ事と見附けたり
小学校4年生くらいのとき、映画の『十戒』を見て感動し、『葉隠』の中から一番武士道的に響いた10の言葉を選んだ。それが「葉隠十戒」であり、それは70歳を越えた今でも、まったく動いていない。すべてここに収斂していくと言っ...
収録日:2021/04/08
追加日:2021/10/01
「忍ぶ恋」のありなしで信念を貫徹できるかどうかが決まる
私の「葉隠十戒」(3)気違ひになりて死に狂ひするまで
第五戒「恋の至極(しごく)は、忍ぶ恋と見立て申し候」の恋は、「憧れ」を意味する。憧れは、絶対に手の届かないものでなければならない。手に届かないものだからこそ、自分の生命に崇高なものをもたらすのである。第六戒「一...
収録日:2021/04/08
追加日:2021/10/15