●現代人の生活に朝食は不要だ
断食を意味する“fast”をやめるのが、“breakfast”、すなわち朝食です。夜に寝ているときには食べないので、朝食はそれをやめる食事です。夜、寝ているときは断食しています。だから、朝に吐く息は臭いし、目ヤニも出ているし、お小水も濃くなります。つまり朝というのは、身体の老廃物の浄化時間帯なのです。でもそのときに食べると、排泄が止まりますから、血が汚れたままになって病気をするのですね。
だから昔のように、日の出とともに起きて、朝飯前の一肉体労働をして、そこで食べるごはんと味噌汁には、このくらい(の食事には)意味があったと思うのです。ところが今の僕らは、遅くまで仕事をして、お酒を飲んで、夕食を食べて、それから2次会でラーメンなどを食べて、12時前後に寝て、朝5~6時に起きて。でもまだ胃袋に食べ物が残っているのです。そんなときに朝から食べろなんて、それは無理です。よく健康番組などで偉い先生が出てきて、朝食は必ず必要だとか言いますが、とんでもないです。食べ過ぎだから、高脂血症、高血糖、高体重になるのですから。
だから、今の生活では朝食は必要ないです。ただ、3食しっかり食べて、よく噛んで、腹八分にして、運動もして、健康診断で一つも異常がない人には、私は何も言いません。3食どうぞ。でも、今の日本人の健康診断で異常なしの人は7パーセントしかいないのですよ。93パーセントが、高脂血症、高血糖、高体重、高血圧で異常ありです。ですからそういう人は、まず食べないことです。
私ども人間も動物も、命とともに備わっている、病気を治す力というのは「食べない」か「熱が出る」かのどちらかです。猫や犬が病気をすると、じーっとして食べないでしょう。3~4日じーっとしていたと思うと、5日目ぐらいにぽんと起きだして元気になります。この二つしかないのです。今の皆さんは、高脂血症、高血糖、高体重など、どこかの調子が悪いでしょうから、まず朝食を食べないことです。
●「石原式基本食」とはどんなものか
ただ60兆個の細胞のエネルギー源は全部糖分ですから、食べないと糖分がなくなって、力が出ません。その場合は、血糖を補ってあげればいいのですね。ごはんも糖分ですが、あれを食べて胃腸が動いて消化をし始めると排泄が悪くなります。だから胃腸を動かさないで、そーっと糖...