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病気を予防するためにするべきこと

クスリのいらない健康法(13)病は「冷え」から

石原結實
医学博士/イシハラクリニック院長
概要・テキスト
現代社会で病気が増えているのは、運動不足と水分の取り過ぎで、体が冷えたからだ。医師・石原結實氏は、この「冷え」こそが、代謝と免疫機能を低下させ、様々な病気を引き起こすことを強調する。病気になったときの諸症状は、体内の余分な水分を出し、体を温めるための生理反応なのだ。
時間:09:37
収録日:2015/06/14
追加日:2015/12/14
≪全文≫

●病気を予防する① 動物性脂肪の取り過ぎを控える


皆さん、病気の予防はどうしたらいいでしょうか。まず今の欧米型のあらゆる病気の予防です。動物性脂肪の取り過ぎを控えることです。動物性脂肪は、常温で固体ですから、体に入ると固まろうとします。だから血栓をつくりやすい。動物性脂肪、コレステロールから女性ホルモンと男性ホルモンができます。女性ホルモン過剰で、乳がん、卵巣がん、子宮体がん、男性ホルモン過剰で前立腺がんになるのです。

 図表9を見てください。100グラム中、ベーコンは69グラム、右下を見て、その他ラード99.8グラム、バター82グラム、マヨネーズ70グラムです。こういった物を食べるのは少しにしてください。肉の中で一番脂肪が少ないのは羊で、8グラムです。肉の中では、羊が一番良いです。

 次に、魚、魚介類、植物油です。魚というのは冷たいでしょう。あの冷たい体の中で溶けていた油が、私たちの温かい体に入るともっと溶けます。だから魚の油、EPA、DHAは血栓を溶かし、血圧を下げます。魚介類、例えばえび、かに、いか、たこ、貝、牡蠣(かき)です。これらはコレステロールが多いといわれていましたが、大うそです。約40年前の1977年に、大阪大学の内科の教授である山村雄一先生が、比色法から酵素法で魚介類のコレステロールを計ったら、ほとんど入っていないということでした。実は、構造試験で取るシトステロールやベーターブラシカステロールという物質をコレステロールとして誤って計っていたのですね。

 また魚介類には、コレステロールがほとんどない上に、タウリンというアミノ酸が入っています。これが、コレステロールを下げる、中性脂肪を下げる、血圧を下げる、胆石を溶かす、肝臓を強くする、不整脈をとる、心臓の働きを良くする、がんの転移を防ぐ、視力を強くする、糖尿病を予防するなど、まさに結構毛だらけ猫灰だらけ、そういう食べ物です。皆さん、魚介類をしっかり食べてください。

 植物油も良いです。特に地中海地方の100歳以上のおじいちゃん、おばあちゃん、例えばシチリアといった地域のおじいちゃん、おばあちゃんたちが長生きする一番の原因は、植物油、オリーブ油だそうです。


●病気を予防する② 食物繊維の多い食べ物を食べる


 次に、食物繊維の多い食べ物です。食物繊維は、人間の腸の中で分解も消化もさ...
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