●病気を予防する① 動物性脂肪の取り過ぎを控える
皆さん、病気の予防はどうしたらいいでしょうか。まず今の欧米型のあらゆる病気の予防です。動物性脂肪の取り過ぎを控えることです。動物性脂肪は、常温で固体ですから、体に入ると固まろうとします。だから血栓をつくりやすい。動物性脂肪、コレステロールから女性ホルモンと男性ホルモンができます。女性ホルモン過剰で、乳がん、卵巣がん、子宮体がん、男性ホルモン過剰で前立腺がんになるのです。
図表9を見てください。100グラム中、ベーコンは69グラム、右下を見て、その他ラード99.8グラム、バター82グラム、マヨネーズ70グラムです。こういった物を食べるのは少しにしてください。肉の中で一番脂肪が少ないのは羊で、8グラムです。肉の中では、羊が一番良いです。
次に、魚、魚介類、植物油です。魚というのは冷たいでしょう。あの冷たい体の中で溶けていた油が、私たちの温かい体に入るともっと溶けます。だから魚の油、EPA、DHAは血栓を溶かし、血圧を下げます。魚介類、例えばえび、かに、いか、たこ、貝、牡蠣(かき)です。これらはコレステロールが多いといわれていましたが、大うそです。約40年前の1977年に、大阪大学の内科の教授である山村雄一先生が、比色法から酵素法で魚介類のコレステロールを計ったら、ほとんど入っていないということでした。実は、構造試験で取るシトステロールやベーターブラシカステロールという物質をコレステロールとして誤って計っていたのですね。
また魚介類には、コレステロールがほとんどない上に、タウリンというアミノ酸が入っています。これが、コレステロールを下げる、中性脂肪を下げる、血圧を下げる、胆石を溶かす、肝臓を強くする、不整脈をとる、心臓の働きを良くする、がんの転移を防ぐ、視力を強くする、糖尿病を予防するなど、まさに結構毛だらけ猫灰だらけ、そういう食べ物です。皆さん、魚介類をしっかり食べてください。
植物油も良いです。特に地中海地方の100歳以上のおじいちゃん、おばあちゃん、例えばシチリアといった地域のおじいちゃん、おばあちゃんたちが長生きする一番の原因は、植物油、オリーブ油だそうです。
●病気を予防する② 食物繊維の多い食べ物を食べる
次に、食物繊維の多い食べ物です。食物繊維は、人間の腸の中で分解も消化もさ...