クスリのいらない健康法
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
空腹はサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)を活発化させる
クスリのいらない健康法(8)長生きに必要な「空腹の時間」
石原結實(医学博士/イシハラクリニック院長)
がんの若年化が進み、今や親が子どもの葬式をする「逆さ仏」現象の時代が到来しつつある。医師・石原結實氏は、その原因が食べ過ぎと食の欧米化にあるという。食べ過ぎるよりも空腹である方が、脳の働きを活性化し、長生きにもつながる。現代人に今こそ必要なのは、「空腹の時間」だ。「クスリのいらない健康法」シリーズ第8回。
時間:5分38秒
収録日:2015年6月14日
追加日:2015年11月9日
カテゴリー:
≪全文≫

●病気の欧米化が「逆さ仏」現象を生んでいる


 がんと言うと、昔は胃がんと子宮頸がんばかりでした。脳卒中と脳出血の数はすごく減っていくのです。増えているのが、肺がん、大腸がん、乳がん、卵巣がん、子宮体がん、前立腺がん、すい臓がん、白血病、食道がんなどです。さらに心筋梗塞、脳梗塞が増えました。赤で書いたのは、病気が欧米化してきたということです。欧米化した原因は何かというと、食生活の欧米化です。図表3見てください。1950年からの食生活が出ていますね。まず乳製品を見てください。50年後に17.25倍になっています。肉類は50年後は9.82倍、玉子が6.23倍です。すごい増加量です。反対に、いも類は10分の1です。さらにここには書いていませんが、米類は半分です。

 若い人、といっても55歳以下は若い人と思ってください。というのは、平均寿命は男が80歳、女が87歳、平均で83.5歳、だいたい84歳とします。それより以下は、若い人だと思ってください。この若い人が、いま死んでいるのです。いま親が子どもの葬式をしないといけない「逆さ仏」現象というのが出てきています。ここにいる55歳以下の人は、注意してください。


●「空腹の時間」の欠落が若い世代の死を招く


 55歳以上の人は、手を挙げてみてください。私もです。この人たちは大丈夫です。現在55歳以上の人たちは、戦中戦後の「わが青春に“食い”なし」の、食べ物がない時代を生きてきました。ここまできたらしめたもので、いつまでも生きます。むしろ、皆さんの子どもさんやお孫さんを注意してあげてください。本当に危ないですから。

 皆さん、若いのです。本当に注意してください。今日からでもいいですから。がんの診断は突然ですが、そこまでになるのに20年かかっているのです。食生活を見てください、これだけ変わっているのです。私たちの子どもの時代は、ごはんに味噌汁、納豆、豆腐、めざしがあれば良い方で、それもないときにはごはんに醤油だけかけて食べたのですよ。

 当時は「わが青春に“食い”なし」と言いまして、食べ物がなかったのです。でもそれが良かったのです。今になって分かったのは、それなのです。今の若い人がどんどん死んでいくのは、空腹の時間・時代がないからなのです。それから欧米食でしょう。これでどんどん死んでいくのです。平均寿命というのは、今年...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「健康と医療」でまず見るべき講義シリーズ
認知症とは何か(1)疾患の種類と対応
多くの認知症の原因は「脳のゴミ」の蓄積
遠藤英俊
和食の深い秘密~なぜ身体に良いのか(1)和食の特徴と日本人
日本人は地球上最もベジタリアンだった?和食の7つの基本
小泉武夫
「男性更年期」とは何か
うつやほてり…男性ホルモン・テストステロン減少のせい?
堀江重郎
ウイルスの話~その本質と特性(1)生物なのか、そうではないのか
きわめて特異的な「ウイルスと宿主の関係」
長谷川眞理子
アンチエイジングのための「5:2ダイエット」
「5:2ダイエット」活性酸素を減らしてアンチエイジング
堀江重郎
最強の臓器「皮膚」のふしぎと最新医療(1)かゆみのサイエンス
「かゆみ」の正体を科学する!最新研究で迫る皮膚の仕組み
椛島健治

人気の講義ランキングTOP10
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(1)北斎の画狂人生と名作への進化
葛飾北斎と応為…画狂の親娘はいかに傑作へと進化したか
堀口茉純
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
川出良枝
プロジェクトマネジメントの基本(3)プロジェクトのすすめ方
PDCAサイクルを回すための5つのプロセスとそのすすめ方
大塚有希子
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(2)バイアスの正体と情報の抑制
『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割
今井むつみ
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――自分にあった「理想的睡眠」の見つけ方
西野精治
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(2)量子論と空海密教の本質
脳内の量子的効果――ペンローズ=ハメロフ仮説とは
鎌田東二
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
日本でも中国でもない…ラストベルトをつくった張本人は?
島田晴雄
編集部ラジオ2025(30)西野精治先生に学ぶ「熟睡の習慣」
熟睡できる習慣や環境は?西野精治先生に学ぶ眠りの本質
テンミニッツ・アカデミー編集部
中国共産党と人権問題(2)中国共産党は超法規的存在?
国家の上に存在する中国共産党はどのような組織なのか
橋爪大三郎
健診結果から考える健康管理・新5カ条(1)血管をより長く守ることが重要な時代
健康診断の結果が悪い人が絶対にやってはいけないこと
野口緑