現代人に必要な「教養」とは?
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「リスクを取らず」では発展なし…日本社会の負の螺旋構造
現代人に必要な「教養」とは?(7)日本型タテ社会と語学教育の問題
日本型タテ社会で多様性が叫ばれインターネットが進展するに伴って、社会的なつながりが希薄になっているといわれる昨今。ではそうした状況の中、どう社会性を育めばいいのか。母国語と英語教育についてと合わせて、両先生が非常に興味深い回答を展開していく。質疑応答編第2弾。(全8話中第7話:2022年6月29日開催ウェビナー〈現代人に必要な「教養」とは?〉より)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:14分02秒
収録日:2022年6月29日
追加日:2022年11月11日
≪全文≫

●自らの中に「外圧」を取り入れて変化を起こす


―― それではまた、次の質問にまいります。

 「日本型組織のタテ社会の同調圧力が日本に歯止めをかけていると思います。全員が無関心で、リスクを取れない組織の中で、立場を守り、既得権を守りたい一部の勢力を突破でき、生き延びることができる教養を学び、子どもたちに伝えるためにはどうしたらよいか、日々悩んでいます(先ほどの同調圧力をどう変えるかというところですね)。地域のコミュニティである町内会や自治体、PTAも多様化やネット社会のため、昔と比べてつながりが希薄になっていると思います。1人で生きることは難しい。どう社会性を育めるか、日々悩んでいます。何か指針があればご教示ください」

小宮山 「こうしたらうまくいくのではないか」という答えから考えるのがだんだん癖になってきているのですが、若い人は海外に出てもらうことではないかと私は思っています。今のような世界情勢で、戦争のようなものが多いと、若い人がだんだん外に出なくなりますが、やはり日本と違う社会を見ないといけないと思います。

 東大にいる時、(総長の任期が)あと2年あったらやりたいと思っていたのは、海外の大学との連携です。(若い人は)アメリカが中心でいいと思いますが、ヨーロッパやアジアを見てくるのもいい。どこかへ行って、1単位は取ってくる。できれば1年はいること。今ではバーチャルなものでオープンキャンパスなどができますが、ともかく向こうに住んで、1単位でもいいから取ってくる。それを義務にすると、今おっしゃったような疑問がかなり変わってくるのではないかと思います。

―― 長谷川先生はどうですか。

長谷川 今の日本の社会のあり方というのが「リスクを取らず、安全」で、一度失敗したら駄目だから「絶対失敗しないように」ということが負の螺旋になっている。ものすごく居心地いいといえば居心地いいものの、発展性がなく、何も起こりそうにない。そういうツボにはまっているような気がします。

 こういうことは一人の人間が変わっても変わるものではないから、社会を構成している学校も、会社も、いろいろなところのみんながそういう雰囲気になるのがいい。どこか(一箇所)だけ変わっても駄目で、みんな元の木阿弥になってしまう。そういうものを変えるのに一番いいのは外圧です。どこかに行くというのは、自らの中に「...

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