テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2023.09.04

自動ドアが反応しない理由とは

 自動ドアのはずが手前に立っても開いてくれない、そんな経験をしたことはありませんか。また。逆に、人がいないのに突然開くなど、自動ドアについてのエピソードを耳にすることは少なくありません。今回は、影が薄くて存在感がないと開かない、など都市伝説化している自動ドアの不思議についてせまってみましょう。

自動ドアの仕組み

 多くの自動ドアは、センサーによって起動します。自動ドアが認識しない原因は、センサー感度による誤動作ということができそうです。だいたい、ドアの上部にセンサーが取り付けられていて、下を通過する人に反応して扉が自動的に開く仕組みです。

 センサーの種類もいくつかあり、温度で反応する熱線式や、光の反射によって反応する光線式などがよく使われているようです。

 熱センサー式の自動ドアは、人の体温と周囲の温度を比較して反応して作動する仕組みです。環境による温度変化に左右されやすく、体温の判別に差し障り、反応が鈍くなることもあるようです。

 現在主流となっているのが光線式センサーです。光の反射を検知して作動します。判別する要因が光の反射なので、気温や天候に左右されにくく、様々な場所での設置が可能です。難点としては、着衣の色や素材で光を反射しにくいものの場合、反応が鈍くなるケースもあるようです。

 かつて、体重が軽い人や子どもによっては、自動ドアが開かない、踏み込みや体重で判別する仕組みのセンサーもありました。自動ドアの前にマットがあり、そのマットの下にセンサースイッチ組み込まれているタイプですね。このタイプは、物理的な故障も多く、誤作動やセンサー反応の問題から、今では光線式が主流になっています。

光線式 自動ドアに認識してもらうコツ

 ドアの前に立っても開かないということがないよう、センサーのタイプ毎、誤動作を避けて認識してもらうコツがありますが、主流である光線式センサーでの誤動作をさけるにはどうしたらよいでしょう?

 光線式センサーの認識判定は光の反射の多さを計測します。着衣によって光を反射させるもの、また光をカットするものもあります。黒色の服や光を吸収するような素材の服だと、センサーに認識されにくくなります。光が反射しやすいものを身に着けることで認識しやすくできるのですが、黒色の服や光を吸収するような素材の服の場合は、センサーの位置を確認して、光の反射を意識して動いてみるとよいでしょう。

自動ドアのトラブルを避けるために

 自動で開くはずのドアが開かないとぶつかってケガをすることがあります。そんなトラブルを避けるためには、センサー感知の問題を意識した動きが求められます。

・センサーが検知しやすいよう、斜めに入らず、真ん中から入る
・ながらスマホで自動ドアを通行しない
・駆け込みを避け、ドアが開くのを確認する

 センサー認識と行動タイプによって起こりやすい自動ドアの事故を防ぐためスイッチ式の自動ドアに置き換えることもあるようですが、開くことを自明とせず、確認して通過することを心がけましょう。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

江戸時代の新宿…水辺の景勝地としての名残、熊野神社

江戸時代の新宿…水辺の景勝地としての名残、熊野神社

『江戸名所図会』で歩く東京~上水と十二社(2)水辺の観光地としての新宿

世界でも有数の上水道が整備されていた江戸の街。とくに新宿エリアには、玉川上水のみならず、神田上水も流れていたが、そこは牧歌的な観光地としても人気を集めていた。『江戸名所図会』をひもときながら実際に新宿十二社 熊野...
収録日:2024/02/19
追加日:2024/05/12
堀口茉純
歴史作家
2

日本の総人口は2080年まで減少が続く

日本の総人口は2080年まで減少が続く

人口減少と日本の未来(1)日本人口の歴史的推移と予測

「日本の歴史上、初めて急速に人口が減少する」――津田塾大学総合政策学部教授の森田朗氏によれば、日本はかつてないほどに人口が減少していくと予想される。いったいどういうことなのか。それに対してどのような対策が立てられ...
収録日:2018/03/29
追加日:2018/07/24
森田朗
一般社団法人 次世代基盤政策研究所(NFI)所長・代表理事
3

ノーベル賞受賞「オートファジー」とは?その仕組みに迫る

ノーベル賞受賞「オートファジー」とは?その仕組みに迫る

オートファジー入門~細胞内のリサイクル~(1)細胞と細胞内の入れ替え

2016年ノーベル医学・生理学賞の受賞テーマである「オートファジー」とは何か。私たちの体は無数の細胞でできているが、それが日々、どのようなプロセスで新鮮な状態を保っているかを知る機会は少ない。今シリーズでは、細胞が...
収録日:2023/12/15
追加日:2024/03/17
水島昇
東京大学 大学院医学系研究科・医学部 教授
4

時空間を自由に移動!分散化で期待される電力消費の冗長性

時空間を自由に移動!分散化で期待される電力消費の冗長性

日本のエネルギー&デジタル戦略の未来像(5)デジタルインフラと電力のこれから

人体における神経と血管の相互補完関係のような、デジタルインフラと電力供給網の密接な関係はいかに構築できるのか。既存の電力設備を活用する最もシンプルな方法や、消費者の近くに点在するデータセンターを活用した、分散型...
収録日:2024/02/07
追加日:2024/05/11
岡本浩
東京電力パワーグリッド株式会社取締役副社長執行役員最高技術責任者
5

全ては運か!?良い運を引っ張ってくるために心がけること

全ては運か!?良い運を引っ張ってくるために心がけること

運と歴史~人は運で決まるか(4)「全ては運で決まる」という疑問

「全ては運で決まる」という考え方がある。しかし、この見方に疑義を唱える山内氏。歴史を振り返ってみれば、「運をつかんだ」といえるケースでは、確実に運をつかむ、あるいは味方につけるための方法が見えてくるからだ。では...
収録日:2024/03/06
追加日:2024/05/09
山内昌之
東京大学名誉教授