テンミニッツ・アカデミー|有識者による1話10分のオンライン講義
会員登録 テンミニッツ・アカデミーとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2018.01.28

二日酔いにはカレー?すぐできる二日酔い対策とは

 飲み会の多い時期の悩みの種となるのが二日酔い。これ以上飲んだらマズいかもと思いながら、ついつい飲み過ぎて次の日には二日酔い…何度失敗しても懲りずに同じことを繰り返してしまう人も多いのでは。

 二日酔いの症状は、吐き気、下痢、頭痛、胃のムカムカ、胸焼けなどが挙げられますが、人によって症状もさまざま。ひどい場合は、とにかくだるくて会社に行くのがせいいっぱい。治るまで仕事も手につかないほどやっかいなので、できれば避けたいものですよね。

二日酔い対策には何が効く?

 二日酔いの原因はアルコールを摂取したときに、体内で分解される過程で発生するアセトアルデヒド。二日酔いにならないためには、アセトアルデヒドをすばやく分解することが必要になります。

 二日酔い対策として、手っ取り早いのはやはり飲酒前の予防。その代表格は、やはりウコンでしょう。ウコンにはクルクミンというポリフェノールの一種の成分が含まれており、これにはアルコールの代謝作用や抗酸化作用、肝機能改善効果があるとされています。

 CMでおなじみの「ウコンの力」は、コンビニやドラッグストアで買える一回飲みきりのドリンクタイプ。飲み会のある駅に立ち降りたら、お店に向かう前にグビッと一息、お手軽さではNo.1です。ウコンは他にも家に常備できる瓶入りの錠剤タイプや袋入りタイプなど、品揃えが豊富なので、二日酔い対策としてはもっとも身近な存在ではないでしょうか。アルコールの分解のためには、飲酒後に飲むほうが効果的という説もありますが、ご自身の体質にあわせてタイミングを選ぶとよいのでは。

 もうひとつは「ヘパリーゼ」などの肝臓や胃腸などに働きかける医薬品。ヘパリーゼは滋養強壮効果を発揮する肝臓水解物と、新陳代謝機能を活発にするビタミンや生薬を配合した医薬品なので、肝臓だけでなく胃腸も保護してくれるというのがウコンとの違う点でしょう。

二日酔いを予防には、とにかく水分補給

 二日酔いは、その日の体調や人の体質によってさまざまです。エビデンスがあるわけではないけれど(ウコンが効かないという説もありますし)、自身の経験からオリジナルな対策法を取っている人も多いようです。

 飲み方でいうと、必ず水を一緒に飲む、空腹で飲まない、などはよく知られています。アルコールを分解する際には体内の水分をたくさん使うため、脱水症状に注意しないといけません。その点からも水をいっぱい飲むことは大事です。とにかく水分補給。利尿効果でアルコールの体外への排出スピードも早めてくれます。飲んだ後にはいっぱい水を飲むように心がけましょう。

気をつけていても二日酔いになってしまったら

 気をつけていても、つい飲み過ぎてしまうもの。二日酔いになってしまったら、どうしたらいいのでしょう。迎え酒なんていうのはもってのほかです。酔いで二日酔いの症状が抑えられているように錯覚するだけなので、絶対にやめましょう。
 
 二日酔いに効く食物がいくつかありあります。たとえば、しじみにはオルニチンという肝臓の保護効果のあるアミノ酸のほか、アルコールの代謝を促すアラニン・グルタミンという成分も含まれています。しじみのお味噌汁やしじみのスープなどは、市販のものでも多く販売されているので、朝起きたときや、出勤後のランチ時に飲むといいでしょう。

 また、いくらか二日酔いに効く成分の入ったジュースを飲むのもいいでしょう。トマトのリコピンは二日酔いの原因になるアセトアルデヒドを抑制する効果があるので、トマトジュースも◎。グレープフルーツなどのフルーツに含まれる果糖もアルコール分解効果があるといわれています。

カレー好きは二日酔い対策にカレーはどう!?

 また、カレーにはターメリックという黄色のスパイスが使われていますが、これは秋ウコンのこと。二日酔いの日のランチにはアルコールの分解を促すという意味でもカレーがおすすめです。カレーうどんやカレーそばなら、水分も多分にとれますし、水分を欲している体にはぴったりのメニューです。

 飲み会の日は夜に備えて昼にカレーを食べるというのも効果があるそうです。二日酔い対策には飲み会前にカレー、次の日もアルコールの分解を早めるためにまたカレー、と飲み会をカレーでサンドすると一番効果的かもしれませんね。とはいえ、これははっきりとしたエビデンスがあるわけではありません。なので、やはり二日酔いの一番の対策は、飲みすぎないこと、コレに限ります。くれぐれも飲み過ぎにはご注意を。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,500本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

各々の地でそれぞれ勝手に…森林率が高い島国・日本の特徴

各々の地でそれぞれ勝手に…森林率が高い島国・日本の特徴

「集権と分権」から考える日本の核心(5)島国という地理的条件と高い森林率

日本の政治史を見る上で地理的条件は外せない。「島国」という、外圧から離れて安心をもたらす環境と、「山がち」という大きな権力が生まれにくく拡張しにくい風土である。特に日本の国土は韓国やバルカン半島よりも高い割合の...
収録日:2025/06/14
追加日:2025/09/15
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授 音楽評論家
2

地球上の火山活動の8割を占める「中央海嶺」とは何か

地球上の火山活動の8割を占める「中央海嶺」とは何か

海底の仕組みと地球のメカニズム(1)海底の生まれるところ

海底はどうやってできるのか。なぜ火山ができるのか。プレートが動くのは地球だけなのか。またそれはどうしてか。ではプレートは海底の動きの全てを説明できるのか。地球史規模の海底の動きについて、海底調査の実態から最新の...
収録日:2020/10/22
追加日:2021/05/02
沖野郷子
東京大学大気海洋研究所教授 理学博士
3

「国際月探査」とは?アルテミス合意と月探査の意味

「国際月探査」とは?アルテミス合意と月探査の意味

未来を知るための宇宙開発の歴史(9)宇宙開発を継続するための国際月探査

現在の宇宙開発は「国際月探査」を合言葉に掲げている。だが月は人類の移住先にも適さず、探査にさほどメリットがない。にもかかわらずなぜ「月探査」が目標として掲げられているのか。それは冷戦後、宇宙開発の目標を失った各...
収録日:2024/11/14
追加日:2025/09/16
川口淳一郎
宇宙工学者 工学博士
4

成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ

成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ

経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本

組織のまとめ役として、どのように接すれば部下やメンバーの成長をサポートできるか。多くの人が直面するその課題に対して、「経験学習」に着目したアプローチが有効だと松尾氏はいう。では経験学習とは何か。個人、そして集団...
収録日:2025/06/27
追加日:2025/09/10
松尾睦
青山学院大学 経営学部経営学科 教授
5

狩猟採集生活の知恵を生かせ!共同保育実現に向けた動き

狩猟採集生活の知恵を生かせ!共同保育実現に向けた動き

ヒトは共同保育~生物学から考える子育て(3)共同保育を現代社会に取り戻す

ヒトは、そもそもの生き方であった狩猟採集生活でも子育てを分担してきた。それは農業社会においても大きくは変わらなかったが、しかし産業革命以降、都市化が進み、貨幣経済と核家族化と個人主義が浸透した。ヒトが従来行って...
収録日:2025/03/17
追加日:2025/09/14
長谷川眞理子
日本芸術文化振興会理事長 元総合研究大学院大学長