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DATE/ 2025.03.24

家計簿の見直しで新生活をスタート

 2025年、サラリーマンにとってはベースアップの期待があるとはいえ、年初の生活は物価上昇などが続く影響で、景気予想は「悪くなる」という懸念が拭えません。引退して年金生活となるシニア層はもとより、一定した給与収入が見込める現役層にとっても、変転する経済動向を見すえて、収入と支出のバランスをチェックすることが望まれます。

家計の見直しは家計簿から

 家計の収入と支出のバランスをチェックには、やはり家計簿をつけることがおすすめです。家計簿は、無駄な支出を減らし、貯蓄を増やすための重要なツールです。家計簿をつけるメリットは次のとおりです。

・収入や支出を把握できるため、どれくらいお金を使ったのかが分かる
・固定費と変動費の把握が容易になり、貯蓄のための計画が立てられるようになる
・毎月や一定期間の家計簿を比較することで、お金の使い方の傾向や節約すべき内容が判明する
・収支が視覚化されるので、貯金できるようになったり、節約を意識できるようになる

 家計の見直しは、変動費に目がいきがちですが、固定費から始めるのがおすすめです。家計の固定費とは、毎月一定額またはほぼ一定額で発生する支出です。

 固定費の例
・住居費(家賃、住宅ローン、管理費など)
・水道光熱費(電気、ガス、水道)
・通信費(インターネット、電話、携帯)
・生命保険(死亡保険、医療保険、積立保険)
・自動車関連費(駐車場、保険、税金)
・サブスクリプションサービスの料金
・教育費(給食費、電車定期代、習い事代など)

 変動費の例
・食費
・日用品費
・被服費
・医療費
・交通費
・交際費
・娯楽費
・冠婚葬祭費
・理美容費

家計簿も進化

 家計簿は、何度か試みても、なかなか習慣にすることができなかった人も少なくないのではないでしょうか。

 家計簿は、ノートや日記、表計算ソフト、家計簿アプリなどのツールを使用します。自分でメモしたり転記が必要な従来の家計簿と違って、昨今はQRコードや電子マネーなど、家計に必要な支払いはIT化されていることも多く、支払いと同時にデータ化され記録されているので、後々のとりまとめがかなり容易になっています。レシートもスマホで撮影することで、データ化することもできるので、d払いやPayPayといったスマホ決済と連携させると、スマホがあれば銀行口座管理から家計記録、収支バランスの分析アドバイスまで、一台で完結させることもできる環境になっています。

 もちろん、スマホの取り扱いは得意不得意もあるので、従来のノートタイプでも継続的に家計簿をつけ、家計の管理ができればまったく問題ありません。重要なのは、将来的にお金で困ることがないように、無駄遣いすることなく貯蓄ができるようにすることです。まずは、アナログでもデジタルでも構わないので、家計を改善するための方法として、家計簿を導入することをおすすめします。

<参考サイト>
家計の見直し方法とは?コツやどこから見直すのが最適かなどの節約ポイントをFPが解説!│ナビナビ保険
https://www.navinavi-hoken.com/articles/household-review

【2025年最新】家計簿の付け方を基本から徹底解説!│くふう。家計簿
https://money.kufu.jp/kakeibo/articles/1

家計の見直しはどうすればいい?見直す項目や手順を解説│ライフネット生命
https://www.lifenet-seimei.co.jp/media/money/home-budget-review/
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今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授