男性医学とテストステロン
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男性医学とテストステロン(1)リーダーと男性ホルモン
堀江重郎(順天堂大学医学部・大学院医学研究科 教授)
あるホルモンの量が、リーダーとして優れているかどうかに関係しているという。そのホルモンとは一体何か。順天堂大学医学部大学院医学研究科教授・堀江重郎氏が語る。(2015年7月24日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「リーダーシップのアンチエイジング」より、全6話中第1話目)
時間:10分57秒
収録日:2015年7月24日
追加日:2015年10月8日
カテゴリー:
≪全文≫

●組織や目標をどうアンチエイジングするか


 皆さん、こんばんは。御茶ノ水にある順天堂大学泌尿器科の堀江と申します。どうぞよろしくお願いします。経営者の皆さんの前で話す機会はあまりありませんので、若干緊張しています。

 ここに「泌尿器外科学」と書いていますが、いわゆる「泌尿器科」ですが、実はこれは造語です。分泌の「泌」という字と、おしっこの「尿」をくっつけて、明治時代の人がそれまでなかった「泌尿」という言葉を作ったのです。「泌」は、実は「ホルモン」を意味しており、「尿」はおしっこをつくることです。ただ、泌尿器科は、英語でいうと“private parts”、つまり、膝の上からおへその下あたりのいわゆる下半身を扱っているため、「泌」を秘密の「秘」と思っている方も多いのではないかと思います。実は医者でも、紹介状に秘密の秘を書いて来る方がいますが、実際は分泌の泌と尿をくっつけたものです。

 私は外科医で、普段はもっぱら手術をしていますが、もう一つ、抗加齢、「アンチエイジング」についての研究もしており、アンチエイジング医学会の副理事長をさせていただいています。そこで今日は、少しテーマが大きすぎるかもしれないと思いましたが、「リーダーシップのアンチエイジング」のお話をさせていただきたいと思います。

 しかし、私はリーダーシップのことがよく分かりませんので、インターネットを見てみると、ピーター・ドラッカーさんの「リーダーシップ」の定義が書いてありました。実はドラッカーさんは、ビジネスのマネジメントだけでなく、病院、教会、ボーイスカウトといったNPO、NGOなどの非営利組織のマネジメントの本を多く書かれており、われわれ医療関係者も大変参考にしています。

 インターネットに書いてあるものをそのまま抜き出してみると、リーダーシップとは、組織の使命を考え抜き、それを目に見えるかたちで確立することである。リーダーとは、目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である。リーダーは、妥協を受け入れる前に、何が正しく望ましいかを考え抜く。おそらく、皆さまは毎日このようなことを考えていらっしゃるのだろうと思います。そこで私は、「組織」や「目標」、そして「正しく」をどのようにアンチエイジングするかというお話を、これから40分ほどさせていただきたいと思います。


●男...


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