男性医学とテストステロン
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怒りっぽくなったら…テストステロンが減るLOH症候群?
男性医学とテストステロン(4)男性ホルモン低下の影響
堀江重郎(順天堂大学大学院医学研究科 特任教授)
60歳を過ぎて怒りっぽくなった、意欲や集中力に欠ける、疲労感、頻尿、ほてり。ときに「男性更年期」とも呼ばれるこうした症状から、テストステロン低下の影響に、さまざまな角度からアプローチする。順天堂大学医学部大学院医学研究科教授・堀江重郎氏が語る。(2015年7月24日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「リーダーシップのアンチエイジング」より、全6話中第4話目)
時間:12分14秒
収録日:2015年7月24日
追加日:2015年11月19日
カテゴリー:
≪全文≫

●女性は更年期後、テストステロンが増加する


 では、テストステロンが減っているのはどんな人なのかというと、こういう人です。

 例えば、60歳を過ぎた頃から怒りっぽくなった。英語でいう“edgy(いらいらした、短気な)”です。あるいは、何かやろうとしても根気が続かず、妥協したりあきらめたりすることが多い。それから、ゴルフも興味がなくなった。逆にいうと、毎週のゴルフが楽しみな人は、問題ありません。また、筋肉痛が続き、疲労感がとれない。寝つきが悪い。最近おしっこが近くなったり、体がほてったり、急に汗をかくことがある。

 10年ほど前まで、こういう人はいろいろなクリニックに行かれても、「正常です」と言われて困っていました。しかし、最近になって、テストステロンを測ると、「あ、ずいぶん低いですね」ということで、男性更年期だと言われることがあります。

 ただ、われわれ専門医は、最近、「男性更年期」という言い方をあまりしないようにしています。というのは、大変つらいものだと思いますが、女性の更年期には、「月経が終了する前後5年」という定義があります。最長10年間、月経が終了する前後5年と決まっていて、その更年期が終わると、女性はかなり元気になっていきます。少し古い例ですが、ヨン様などスターやアイドルの追っかけをしたり、旅行に行ったりと、非常にアクティブになります。

 例えると、男子高校生のようになって、一緒につるんでいく。電車の車中で、男子高校生が4人ほどいると、お互いジャブを打ち合いながらおしゃべりしたりと楽しくやっていますが、更年期の終わった女性もちょうど近いものがある可能性があります。

 われわれが、京都大学と一緒に、南会津地方で、男女約3000人を対象に、ホルモンの値を測ったところ、40代・50代では明らかに男性の方が高いのですが、男性はだんだん減っていきます(中には高い人もいますが)。一方、女性は、驚いたことに、男性ホルモンがだんだん上がっていくのです。そして、80歳ぐらいになると、案外女性の方が男性より高い。ですから、おじいさん、おばあさんには、遠くから見ると、どっちがどっちか分からないケースがあります。あるいは、家族で出かけるときに、皆さんにも心当たりはないでしょうか。若い頃は先頭がお父さん、次にお子さん、最後にお母さんだったのが、70歳、80歳にな...

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