「r2D4」インド洋を潜る
この講義シリーズの第1話は
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
インド洋で第3番目の熱水地帯をr2D4が発見!
「r2D4」インド洋を潜る(3)世紀の発見
浦環(東京大学名誉教授/株式会社ディープ・リッジ・テク代表取締役)
数々の困難の末に、r2D4はついに熱水地帯を発見した! 九州工業大学社会ロボット具現化センター長・浦環氏が語る「r2D4」インド洋潜航記、最終回。(全3話中第3話)
時間:7分13秒
収録日:2016年5月17日
追加日:2016年10月12日
≪全文≫

●悪条件の中、ついに熱水活動を発見!


 次にドードー溶岩大平原に行きました。ドードー溶岩大平原には、深さ2,700メートルから2,900メートルほどの長くて狭い溝があります。その中を調べて、ここに熱水活動があるのではないかと予測を立てます。しかしここは長いので、潜航地点から下りていって、溝を北上して、また南下して、一往復で1日が終わってしまうような航海です。これを2006年12月19日に実施しました。この時は天候がだんだん悪くなってきて、もう最後の潜航と言われ、船長にも「先生もうやめましょう」と言われている時なのですが、しかしながらこれをやり遂げました。

 こうした計画で、実際には図のように動いたわけですが、サイドスキャンで調べて、どのようなことが分かったかというと、海底がほとんど真っ平らでした。図はサイドスキャンのイメージですが、つるっとしたまるで滑走路のような状態です。もちろん、横のスケールが2キロメートルですから、細かいでこぼこまでは分かりませんが、こういう平らなところに何本も割れ目が走っていたりするのが分かりました。

 これが三次元の映像です。ロボットが取ってきたサイドスキャンのところです。こういうところは真っ平らな溶岩です。ずっと溶岩がたまっています。そこに割れている箇所があって、実はここに熱水地帯があることをわれわれは発見しました。その時はロボットはただ走り回ってプルームが出ているということを確認するだけなのですが、先ほども言いました通り、その後のしんかい6500の調査で、その熱水が吹いている現場をきちんと捉えているわけです。ですからわれわれはインド洋で3番目の熱水活動をここに発見したと言っていいだろうと結論付けています。


●とても詳しい海底地形図も手に入った


 ドードー溶岩大平原の広さはどの程度かというと、東京でいうと、図に示したような広さになります。羽田空港から練馬辺りまで、ずっと溶岩が広がっているような感じです。ボリュームでいうと、約16立方キロメートルあるのではないでしょうか。こういったことをわれわれは明らかにしました。

 拡大するとこのようになり、見て分かるように非常につるっとしています。また、壁のようなものがずっと続いて立っています。非常に複雑な面白い地形です。これはロボットが出掛けて行ったからこそ発見できているわけで...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
ブラックホールとは何か(1)私たちが住む銀河系
太陽系は銀河系の中で塵のように小さな存在でしかない
岡朋治
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
社会はAIでいかに読み解けるのか(1)経済学理論の役割
AIやディープラーニングによって社会分析の方法が変わる
柳川範之
科学的思考はなぜ大切か(1)「状態図」という概念
科学的思考とは「なぜ?」を追究していくこと
岡部徹
レアメタルの光と影(1)イントロ
イノベーションがレアメタルをコモンメタルにする
岡部徹
知性の進化と科学技術文明の未来(1)ヒトは本当に賢いか
なぜ人類は進化できたか?…5つの環境要因と脳の発達
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(35)鶴見太郎先生の公開収録を振り返る
【10min紹介】鶴見太郎先生の公開収録を振り返る・・・お寄せいただいた声
テンミニッツ・アカデミー編集部
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(4)認知症と共生社会の実現に向けた対策
その物忘れ、認知症かも…加齢による物忘れとの違いと一番大事なこと
小川純人
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
現代人に必要な「教養」とは?(1)そもそも教養とは何か
教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気
小宮山宏
「満洲」から考える日本とアジア(8)日貨排斥と満洲事変の原因
なぜ満洲事変が起きたか…激烈な日本排斥と朝鮮人迫害、さらに一方的な条約無効化に直面した日本人の決断と失敗
宮脇淳子
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ