トランプ政権の現状
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
ロシアゲート疑惑はトランプ大統領の弾劾まで至るのか?
トランプ政権の現状(2)ロシアゲート・政治任用の難航
吉田正紀(元海上自衛隊佐世保地方総監/一般社団法人日本戦略研究フォーラム政策提言委員)
元海上自衛隊佐世保地方総監で、一般社団法人日本戦略研究フォーラム政策提言委員である吉田正紀氏が、トランプ政権の問題について解説する。ロシアゲート疑惑は、特別検察官の任命によって、反トランプ派を勢いづかせてしまった。また、トランプ大統領の反エスタブリッシュメントの姿勢によって、政治任用が遅れを見せている。(全2話中第2話)
時間:12分47秒
収録日:2017年6月9日
追加日:2017年8月30日
カテゴリー:
≪全文≫

●トランプ陣営からロシア側への働き掛けがあったのか


 現政権が抱える重大な懸念事項が、もう一つあります。俗に言われる、ロシアゲート疑惑です。国家安全保障担当大統領補佐官であったマイケル・フリン氏は、プーチン政権要人と親交があり、ロシアで高額の講演料を得ていました。政権発足前に、ロシアのセルゲイ・キスリャク駐米大使と制裁問題で密約を結んでいたことが発覚し、フリン氏は2月13日に辞任します。また、ジェフ・セッションズ司法長官も、選挙中に同大使と2度接触し、議会公聴会でそれを否定する発言をしていたことから、窮地に追い込まれました。

 ロシアゲート疑惑で最大の焦点は、ドナルド・トランプ陣営が選挙期間中にロシア側と接触し、ヒラリー・クリントン陣営へのサイバー攻撃を依頼していたのではないか、という疑惑です。大統領選挙にロシアが仕掛けた情報戦については、米情報機関が1月に報告しています。詳細は、テンミニッツTVで東秀敏氏(American Security Project エネルギー安全保障プログラム・ジュニアフェロー)が説明しました。

 一方、トランプ陣営も、ソーシャルメディアを最大限に活用したデジタル戦略を採用し、選挙戦を優位に展開しました。ロシアが仕掛けた情報戦も、トランプ陣営の仕掛けたソーシャルメディア戦も、主たる戦場はサイバー空間です。クリントン陣営は、サイバー空間でトランプ陣営に敗北したわけです。しかし今回の疑惑は、先程述べた事実がロシアの情報戦とトランプ陣営のデジタル戦略の意図せぬ相乗効果、偶然であったのか、それとも、トランプ陣営からロシア側への働き掛け、もしくは共謀、故意であったのかが焦点です。


●コミー長官の解任劇の結果、モラー特別検察官が誕生した


 こうした疑惑に対して、トランプ政権はいわゆるオバマゲートを創り出して、ロシアゲートの封印を図るという動きに出ました。3月4日、トランプ大統領は、バラク・オバマ前大統領がトランプタワーを盗聴したとツイートすると、翌日には、ショーン・スパイサー報道官を通じて、2016年に大統領の国内監視権限が乱用されたか、議会情報委員会に速やかな調査を依頼することを発表しました。

 ところが、これが裏目に出てしまいます。3月20日、当時FBI長官であったジェームズ・コミー氏は、下院の情報特別委員会で行われた、ロシアの大統領選挙干渉問題に関する公聴会に出席し...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
戦争と平和の国際政治(1)「合理性の罠」とインテリジェンス
国際政治の要諦は戦略とインテリジェンス
小原雅博
緊急提言・社会保障改革(1)国民負担の軽減は実現するか
国民医療費の膨張と現役世代の巨額の「負担」
猪瀬直樹
高市政権の進むべき道…可能性と課題(1)高市首相の特長と政治リスク
歴史的圧勝で仕事人・高市首相にのしかかるリスク要因
島田晴雄
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文

人気の講義ランキングTOP10
こどもと学ぶ戦争と平和(6)平和な社会を守るために
チャーチルの名著『第二次世界大戦』に学ぶ真の平和への道
小原雅博
変化する日本株式市場とPEファンド(1)近年急増するPE投資
プライベート・エクイティ・ファンドとは何か…その手法は?
百瀬裕規
編集部ラジオ2026(5)中島隆博先生「AIと人間」を紹介
【10分解説】中島隆博先生《AI時代と人間の再定義》
テンミニッツ・アカデミー編集部
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
新撰組と幕末日本の「真実」(1)近藤勇…教養人の素顔と日野宿本陣
近藤勇と日野宿本陣…多摩の豪農たちの財力と教養力の凄さ
堀口茉純
印象派の解体と最後の印象派展(3)観察と探究のドガ
ドガ《エトワール》…新技法を追求した印象派の代表作品
安井裕雄
ドンロー・ドクトリンの台頭(1)トランプ系論と2025年度版NSS
ドンロー・ドクトリンとは?トランプ系論と西半球の重要性
東秀敏
「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り(1)なぜ日本人は突入できたのか?
福島第一原発事故…日本の危機と闘った吉田昌郎と現場の人々
門田隆将
印象派の誕生~8人の主要な芸術家
マネ、モネ、ルノワール…芸術家8人の関係と印象派の誕生
安井裕雄
大谷翔平の育て方・育ち方(7)不可能を可能にする力
「てっぺん」を目指したい――不可能を可能にする秘密とは
桑原晃弥