中国の歴史認識・歴史の記憶と日中関係
この講義は登録不要で無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
好戦的態度や青島領有に断固反対した湛山に学ぶ
中国の歴史認識・歴史の記憶と日中関係(2)石橋湛山の思想
来年2015年が、日中関係にとって最も重要な年になる。そして、そのときに思い出すべき人物は石橋湛山だ、と石川好氏は言う。それはなぜか。そのとき、私たちはどうしたらよいのか。石川氏が日中戦争の歴史を辿る第2弾。(全4話中第2話目)
時間:11分50秒
収録日:2014年8月15日
追加日:2014年8月14日
カテゴリー:
≪全文≫

●今年と来年は、日中の戦争の記念日が目白押し


 前回、中国が使う「歴史認識」あるいは「歴史の記憶」という言葉について、概略をお話ししました。それで、一体どのようなことが起こり得るかですが、今年の7月で、第1次世界大戦が始まって100年になります。それから、日清戦争開戦から120年です。来年は、第2次世界大戦終戦70周年になります。さらに、これが日中関係にとって最大の出来事ですが、日本が「対支(対華)21カ条要求」を行って100年という節目の年になります。

 なぜか今年から来年にかけて、中国が歴史認識あるいは歴史の記憶を全国民に呼び戻すのに相応しい記念日が、目白押しなのです。例えば、今まさに迎えている日清戦争開戦後120年。われわれは、その日清戦争の真っ最中に尖閣諸島を閣議決定で日本の領土にしました。それを今、中国は国連などで、尖閣諸島は日本が日清戦争中に盗み取ったもので、勝手に領有権を主張しただけだから、領有権は無効だと訴えています。そのようなことが起こった年から数えて120年になるわけです。

 日清戦争の後、下関条約を締結したときに、中国は日本に対して屈辱的な賠償を行うことになりました。中国の税収の2年分ほどの賠償金を払い、台湾、澎湖諸島、大連の一部を譲渡したりしました。

 今までの歴史認識だと、このときの中国の指導者だった李鴻章は売国奴だと思われてきました。ところが2014年7月中旬から、李鴻章が生まれた安徽省の合肥というところでは、李鴻章をめぐる大きなシンポジウムが開かれています。

 なぜかといえば、おそらく「李鴻章も、徹底的に日本と戦った人だ」と見直されたのだろうと思います。以前は、李鴻章がだらしないから日本に負けたという見方でしたが、そうではなく、彼も日本に抵抗した一人だと再評価されているのです。今、中国ではそのような見直しが次々に行われています。

●日本は青島攻撃と対支21カ条要求を行った


 もっと大変なのは来年の2015年で、日中関係にとって最も重要な年になるでしょう。第1次世界大戦が始まった1914年、日本は、日英同盟を結んでいましたから、イギリスのために戦争に参加しようとしました。しかし、いくら何でも当時、ヨーロッパの戦争に日本から兵隊を送るわけにはいきませんでした。

 そこで、山東省青島にあるドイツの租借地の攻撃を決めま...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(1)「戦争の世紀」から再び戦争の時代へ
再び戦争の時代へ――私たちは何を考え、どう動くべきか
小原雅博
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(1)お金の機能とその要件
お金の「3大機能」とは何か? そしてお金のルーツとは?
養田功一郎
地政学入門 ヨーロッパ編(1)地図で読むヨーロッパ
ヨーロッパとは?地図で読み解く地政学と国際政治の関係
小原雅博
ロシアのハイブリッド戦争と旧ソ連諸国(1)ロシアの勢力圏構想とNATO拡大
「ハイブリッド戦争」の実像…ロシアが考えていることとは何か?
廣瀬陽子

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(37)長谷川眞理子先生の公開収録!
【アンケート&公開収録】長谷川眞理子先生:男と女でどう違う?能力の高め方
テンミニッツ・アカデミー編集部
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(2)タタールのくびきと「第三のローマ」
なぜロシアが「第三のローマ」なのか?…東ローマ帝国とモンゴル帝国の根深い影響を探る
上月豊久
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(1)国守・大伴家持と地方社会の日常
『万葉集』でわかる奈良時代の貴族と地方豪族の関係と日常…歌人・大伴家持の歌に秘められた国守時代の苦労話
上野誠
江戸とローマ~日本酒とワイン(2)ローマの酒文化とファストフード
ポンペイのファストフード店、遺跡が物語るローマの酒文化
本村凌二
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元
なぜ「てふてふ」が蝶々?日本語の変遷を追う…まずは万葉仮名から
釘貫亨