野党再編
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
民主党は稀有な例! 今の選挙制度で野党の政権奪取は困難
野党再編(1)再編とは何か
曽根泰教(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
「野党再編」と聞いて出てくるのは、「ないものねだり」と「見果てぬ夢」と語る曽根泰教氏。果たして野党再編とはそれほど困難なものなのか、2回に分けて考えていきたい。第1回目は「再編とは何か」。野党再編に必要なもの、またその難しさについて曽根氏が語る。(前編)
時間:11分56秒
収録日:2014年7月14日
追加日:2014年8月28日
カテゴリー:
≪全文≫

●野党再編に必要なのは、「何のために、いつまでにやるのか」という目的


―― 政権に道徳的緊張感がなくなってから久しいわけですが、やはり健全な野党がいないと政治というのは機能しないですよね。その中で、今日はぜひ先生に野党再編についてお聞かせいただければと。

曽根 野党再編やリーダーシップ論ということを聞きますと、二つのことがいつも出てくるのです。一つは「ないものねだり」、もう一つは「見果てぬ夢」です。そこで、今回は、二つに分けてお話します。一つは、再編というものはどういうものか。それからもう一つは、対立軸の話で、そちらはあとでします。

 まず再編は必要なのか。これは簡単です。例えば今、自民党の一強多弱と言われています。そして、それに野党が対抗するためにはどうしたらいいのか。その文脈の中での野党再編だと思うのです。だから、政界再編や野党再編というのは、目的があるわけです。「何のために、しかも、それはいつぐらいまでにやるのですか」と。「次の選挙で勝つのですか、その次の選挙ですか」と。こういった時間的な目処などがないと、永遠にただただ野党として固まっていることになり、これは、55年体制時代の社会党のようなものです。政権をとれない野党、つまり、万年野党というわけです。

●野党再編の難しさは、存在感を示す野党と抜け駆けする野党の存在にある


曽根 そこで、政界再編、あるいは政権交代ですが、現実に今の選挙制度で野党が勝てるということは分かったわけです。むしろ過去3回の選挙では、1回ごとに揺れが大きいので、そちらのほうが問題になっています。

そうすると、選挙では勝てることは分かったけれども、実際に勝つにはどうしたらいいか、ここが一つ問題になってくるわけです。そこで、野党再編や政界再編を考えるときに、長期のシナリオを考える。考えた戦略の中で、今打つべき手を位置づける。それをやるためには、手持ちの材料はいったいどれだけの資源を持っているかが鍵になります。手持ちの材料というのは、政策のストック、それから候補者、組織、資金、その他です。

 ということで、まず野党再編を考えるときの難しさを最初に述べます。一つ目は、存在感を示す目的の野党がいるということです。存在感を示す野党がいるという前提がある限りは、統一候補は出せません。ですから、「共産党は各選挙区に立候補者を出...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
戦争とディール~米露外交とロシア・ウクライナ戦争の行方
「武器商人」となったアメリカ…ディール至上主義は失敗!?
東秀敏
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(1)内戦と組織動乱の構造
カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転
東秀敏
本当によくわかる経済学史(1)経済学史の概観
経済学史の基礎知識…大きな流れをいかに理解すべきか
柿埜真吾
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗

人気の講義ランキングTOP10
プロジェクトマネジメントの基本(6)ビジネスアナリシスの仕事
スコープ・クリープはリスクが大きい…どうすればいい?
大塚有希子
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(9)秀吉が作った公武統一政権と歴史のif
公武統一政権を作った秀吉の狙いとその歴史的意味
黒田基樹
衰退途上国ニッポン~その急所と勝機(1)安いニッポンと急性インフレ
世界で一人負け…「安い国」日本と急性インフレの現実
宮本弘曉
AI時代と人間の再定義(4)自分と出会うチャンス
人生はエネルゲイア――AIにない「自分と出会うチャンス」
中島隆博
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
これからの社会・経済の構造変化(1)民主主義と意思決定スピード
フラット化…日本のヒエラルキーや無謬性の原則は遅すぎる
柳川範之
「進化」への誤解…本当は何か?(9)AI時代の人間と科学の関係
科学は嫌われる!? なぜ「物語」のほうが重要視されるのか
長谷川眞理子
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――自分にあった「理想的睡眠」の見つけ方
西野精治
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文