「激動と激変の世界」の読み方2022
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大統領候補不在の民主党、バイデン政権の苦悩は続く
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日本周辺が最も危険!?米国を中心とした中国包囲網の実態
「激動と激変の世界」の読み方2022(1)バイデン政権と揺らぐ外交関係
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
2020年アメリカ大統領選で、共和党のドナルド・トランプ氏との激戦を制し、第46代大統領となった民主党のジョー・バイデン氏。就任後には、「アメリカ救済計画」と呼ばれる大規模な経済社会政策を行い話題となっている一方で、アフガニスタンの米軍撤退では世界中から非難を浴び、支持率が急速に低下している。(全4話中第1話)
(2022年1月18日開催島田塾年頭講演「激動と激変の時代:日本の選択」より)
時間:13分58秒
収録日:2022年1月18日
追加日:2022年3月15日
カテゴリー:
≪全文≫

●バイデン政権の発足と大規模経済社会政策


 アメリカのことから入りたいと思います。アメリカでジョー・バイデン氏が大統領に就任する直前の2021年1月6日に、ドナルド・トランプ氏が国会議事堂の前でアジって、何千人という彼の信奉者がいた中で、「今、議会の中では、バイデンが選挙を盗んだので、それを排撃する運動を一所懸命やっているから、おまえらも行け」と言って、トランプ氏の信奉者たちが議事堂の中になだれ込みました。世界中がそれを見ていて、アメリカはもう民主主義ではないのではないかと言い出しました。

 そういうことがあったので、結局、バイデン氏の就任式の時には一般参加者なしで、武装部隊の厳戒態勢の中で行なわれました。バイデン氏も懸命に、「アメリカの国民は団結してください」と言っていて、アメリカ建国以来の異常な就任式でした。

 バイデン氏の最大の仕事はコロナ対策です。トランプ氏は専門家を全然相手にしませんでしたが、バイデン氏は就任前から専門家チームを集めて、しっかりやっていました。救済のための大規模な現金給付と、防疫医療体制強化、そしてワクチン大規模接種から始まりました。

 最初に「アメリカン・レスキュー・プラン」と言う大型経済対策法案として、1.9兆ドル、日本円で220兆円ぐらいを1年間でどっと出すと言いました。半分ぐらいが、新型コロナウイルスの被害を受けた恵まれない人たちへの現金給付です。3カ月かかっても10万円配れない日本政府と違って、2週間で配りました。

 そのあと、「米国雇用計画」と「米国家族計画」それぞれに約2兆ドル(日本円で約200兆円)出したので、全部合わせると6~7兆ドルになり、トランプ氏もその前に、数兆円出していたので、約10兆ドルの財政支出になります。これをバイデン氏は「グリーン・ニューディール」と言いました。ニューディールと言えばフランクリン・ルーズベルトです。バイデン氏は彼をすごく尊敬しているので、これを「グリーン・ニューディール」と言っています。


●対中国を意識した雇用計画と家族計画


 こんなことを一所懸命やっていたので、バイデン氏は施政方針演説を普通のタイミングでできませんでした。100日たってようやく国...

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