Q.社会保障と税の一体改革のために民主党を敵に回した なぜそれができたのか
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
万人が納得して物事を進めることはできない
Q.社会保障と税の一体改革のために民主党を敵に回した なぜそれができたのか
野田佳彦(衆議院議員/第95代内閣総理大臣)
民主党内を敵に回しても取り組んできた「税と社会保障の一体改革」。野田佳彦が当時の想いをふりかえる。
時間:4分09秒
収録日:2013年11月6日
追加日:2014年2月24日
カテゴリー:
 これも巡り合わせなのですが、もっと平時だったら自分の掲げる政策はいろいろあったと思うのです。少なくとも私の立場では、タイミング的にやらなければいけない状況が押し迫っているテーマがあったのです。その中で特に社会保障と税の一体改革については、あえて政治生命を賭けるということも言いました。政治家が政治生命を賭けるということは、相当にできなかったときには何をするのだ、どうするのだと問われる厳しい状況なのですが、あえて退路を断ち切ったというのは、もうそういう状況だったのです。

 なぜならば、日本が国家財政において、いろいろな資料を明治の時代からずっと記録してきていますけれど、税収よりも借金に依存する国家経営というのは、昭和21年の敗戦直後1回経験しただけなのです。大恐慌のときも日露戦争のときも財政は厳しかったですけれど、税収よりも借金に大きく依存する、というのは過去に1回だけだったのです。

 でも、リーマンショックの直後にその状況が生まれました。平成21年ですけれど、そのときに私は財務副大臣でした。そのあと平成22年、平成23年の予算を財務大臣、総理大臣として担う際に、この異常事態の中で、まず財政規律はきちっと守るというメッセージを出さないとならなかったとき、欧州の債務危機とかある中で、日本の財政の問題点にサーチライトを当てられたら、これは持たないと思いました。

 ということもあって、消費税は引き上げるけれど、きちっと社会保障に当てるのだ、赤字国債ではないのだという路線を、やはり自分のときに選択をして実行しなければいけないと思ったことが大きく変わったことです。

 ただこれは、2009年に鳩山さんを総理にして政権交代をしたときには、掲げていないテーマなのです。掲げていないテーマをあえて政治生命を賭けてやるということは、当然のことながらいろいろなハレーションが生まれると思いました。それで、財政を心配する人は、超党派でもいますし、メディアにもいます。学者にもいます。国民の中でも、心ある人は「このままで大丈夫なのか」と思った人はいっぱいいると思います。その人たちは味方に付けるけれども、多分一番反対が出るのは、民主党内ではないかという予感は持っていたのです。

 そして、いずれの日にかは総選挙があるし、それも近づいてきているという中で、あえて国民に負担を求めるということを大上段に構えた...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(1)「戦争の世紀」から再び戦争の時代へ
再び戦争の時代へ――私たちは何を考え、どう動くべきか
小原雅博
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
資産運用の思考法…経済や市場の動きをどう読むか
市場予測のポイント…短期・中期・長期の視点と歴史的洞察
養田功一郎
政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(1)二人の思想家
モンテスキューとルソー…二人の思想家の共通の敵とは?
川出良枝
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗
イラン戦争とトランプ大統領の戦争指導(1)米軍式戦略リーダーシップによる評価
イラン戦争…トランプ大統領の戦争指導のどこが問題なのか?
東秀敏

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(37)長谷川眞理子先生の公開収録!
【アンケート&公開収録】長谷川眞理子先生:男と女でどう違う?能力の高め方
テンミニッツ・アカデミー編集部
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(2)タタールのくびきと「第三のローマ」
なぜロシアが「第三のローマ」なのか?…東ローマ帝国とモンゴル帝国の根深い影響を探る
上月豊久
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(1)国守・大伴家持と地方社会の日常
『万葉集』でわかる奈良時代の貴族と地方豪族の関係と日常…歌人・大伴家持の歌に秘められた国守時代の苦労話
上野誠
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人
万葉集の秘密~日本文化と中国文化(1)万葉集の歌と中国の影響
『万葉集』はいかなる歌集か…日本のルーツと中国の影響
上野誠
江戸とローマ~日本酒とワイン(2)ローマの酒文化とファストフード
ポンペイのファストフード店、遺跡が物語るローマの酒文化
本村凌二
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(6)東條内閣で行われた行政改革
悲惨な末路につながった東條英機内閣での兼職と省庁再編
片山杜秀