間違いだらけのM&Aと後継者問題
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
一見上得意!?悪質買主がM&Aの世界で跋扈する理由
間違いだらけのM&Aと後継者問題
近年、M&A仲介会社が増加傾向にあるが、玉石混交で、よく見極めて選ばないといけないと河合氏はいう。後継者問題は、今の日本では喫緊の課題だが、どう考えていけばいいのか。欧米の事例も参考に議論する。
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:13分01秒
収録日:2025年3月24日
追加日:2025年6月18日
≪全文≫

●九段下のビルはなぜ安すぎる価格で売られたのか


―― 非常に参考になる話をありがとうございます。特に、オーナー企業の社長や創業者にとってはとても身につまされる話でした。そもそも九段下の100坪の土地の上に建った立派なビルをもっている会社を、どうしてわずか4.5億円ほどで売却してしまったのか。ここが結構、腑に落ちない点です。

河合 名前は言えませんが、仲介会社がとにかく契約を成立させることを急いだのでしょうね。T社にとっては本当においしい話で、売主にとっては大変損な話なのですが、損か得か、売主である遺族の人たちには分からなかった。要するに、無知だったと思います。

―― なるほど。無知だったということですね。

河合 その無知がこういう不祥事を生んだのだと思います。10数億円の不動産を持っている会社を4.5億円で売るというのは、ちょっと信じがたい。

―― 信じがたいですね。

河合 4.5億円で売るというのも信じがたいし、買うというのも信じがたい。不動産の価値というものも分からなかったのかもしれません。


●自助努力でM&A仲介会社を選び、依頼する


―― なるほど。そうすると、M&Aの世界で誰に仲介を頼んだらいいのかが大切だということ。同じスペシャリストでも、いい人と悪い人、優秀な人と優秀でない人では雲泥の差がありますよね。そのあたりの個人的なネットワークや人脈、知識のバックグラウンドが全然なかったということですね。

河合 全くそうだと思います。一般的にいって、ここ数年、M&A仲介会社が雨後の筍のように発生しているわけですが、会社を売るときも買うときも、M&A仲介会社をよく選ばないと駄目だと思います。それにはやはり、その会社の社歴や評判についてはよく聞いてから依頼をすべきです。

 M&A仲介業というのは、一発当たるとすぐに数千万円儲かるわけです。だから、あまり大した知識がなくても、知ったふりをして仲介業に進出してくる業者が多い。

 そういうところに引っ掛からないようにしなければいけないと思います。その点、中小企業庁でも気がついて、登録制にしようということになりました。

―― なるほど。

河合 登録制にしても、厳しく審査するのは難しくて、事件を起こしたところは取り消していくにしても、日常的に検査するのはなかなか難しいでしょうから、やはりM&Aの当事者、売主・買主が自分で防衛して自衛...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
人生100年時代の「ライフシフト概論」(1)人生100年時代のインパクト
80歳まで現役でいるために大切なこと…人生100年時代の発想法
徳岡晃一郎
オリエント 東西の戦略史と現代経営論に学ぶ(1)ビジネスのヒントは歴史にあり
『失敗の本質』、中国古典…ビジネスのヒントを歴史に学ぶ
三谷宏治
組織心理学~若者とのコミュニケーション(1)「Z世代」の特徴と接し方
Z世代は傷つきやすい!?…昔の世代との相違点、共通点とは
山浦一保
運と歴史~人は運で決まるか(1)ソクラテスが見舞われた「運」
歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える
山内昌之
バブル世代の現実とこれからの生き方
バブル世代は「バブル崩壊世代」、苦労の先に見えるものがある
江上剛
プロティアン~最先端の自律的キャリア形成(1)変幻自在のキャリア論
なぜ第二の人生のためにキャリアの棚卸しが必要か~組織から自律へ
田中研之輔

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(2)「時代の大転換期の選挙」特集を解説!
「大転換期の選挙」の前に見ておきたい名講義を一挙紹介
テンミニッツ・アカデミー編集部
これからの社会・経済の構造変化(1)民主主義と意思決定スピード
フラット化…日本のヒエラルキーや無謬性の原則は遅すぎる
柳川範之
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
衰退途上国ニッポン~その急所と勝機(1)安いニッポンと急性インフレ
世界で一人負け…「安い国」日本と急性インフレの現実
宮本弘曉
プロジェクトマネジメントの基本(8)要求の分類と価値の提供
新規顧客を増やす作戦と顧客リレーションを高める方法
大塚有希子
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(1)ポピュリズムの台頭と社会の分断化
デモクラシーは大丈夫か…ポピュリズムの「反多元性」問題
齋藤純一
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄
会計検査から見えてくる日本政治の実態(3)戦後初となる補正予算の検査
繰越金が4割も…戦後初「補正予算の会計検査」の実態
田中弥生