習近平中国の真実…米中関係・台湾問題
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
戦狼外交で国際秩序に挑戦…戦術的な微笑外交で見誤るな
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(3)戦狼外交の戦略と思惑
垂秀夫(元在中華人民共和国日本国特命全権大使)
中国の外交方針は、鄧小平時代の「韜光養晦」から「戦狼外交」へ180度転換されたが、時折入る戦術的微笑外交が目眩し(めくらまし)となっている。現下の国際秩序に対する彼らの認識は、公平でも公正でも合理的でもなく、再構築が必要だという過激なもので、それがグローバルサウスや一帯一路に反映されていた。そのような中国にとっての「主要矛盾」「敵対矛盾」は、やはりアメリカである。(全7話中第3話)
時間:9分06秒
収録日:2025年7月1日
追加日:2025年10月8日
≪全文≫

●「中国が国際秩序を作り直す」…グローバルサウス外交の思惑


 さて外交に入ります。

(中国の)外交はどうなっているのかというと、鄧小平時代は、ここに難しい漢字で書いてある「韜光養晦(とうこうようかい)」がモットーでした。一番重要なのが高い経済成長を求めることであり、高い経済成長を求めるために、比較的平和かつ安定した国際環境が必要だった。だから、アメリカや日本との関係も比較的安定していたというのが、当時の鄧小平時代の外交の大きな環境です。

 ところが、今は強い中国を求めている。強い中国を求めると、どういう状況になるかというと、やられたらやり返す。いや、むしろやられたらやり返すだけでなく、倍返し、10倍返しだということになるわけです。そうすると「戦狼外交」という形になります。ここにときどきは戦術的な微笑外交が入るので、多くの人が見間違うわけです。

 より重要なのはこの後で、ここからがより重要な話です。 今見たのはミクロ的な話ですが、マクロ的な話、国際秩序への対応をどういうふうに見ているかという話です。鄧小平中国の時代の中国は、むしろ国際秩序、特に経済秩序に自らが参画することによって利益を得ようとしていた。その代表がWTOの加盟だったのです。

 ところが、今は何と言っているか。特にトランプの登場までは何と言っていたかというと、次のようなことです。

 「現在の国際政治経済秩序は、フェアでも公平でも合理的でもない。だから、新たな秩序を再構築していく必要がある」

 これはすごいことを言っているのです。この言葉の意味するところは現在の国際秩序に対する戦略的なチャレンジということで、非常に大きなことなのです。

 彼らにとってみると、この再構築をするためにグローバルサウスというところがすごく大事になってくるわけです。また、当時は経済的な余力もあったので「一帯一路」を、その後はワクチン外交を行います。このあたりは、アメリカやヨーロッパができなかったことを、極めて上手にやってのけています。常に対立軸も明確にして、「自分たちは大家族だが、西側は小グループでしょう」という方向でやってきました。

 曲がり角というのは、今はだんだんそれも曲がり角になっているということですが、いずれにしろ、このグローバルサウス外交が大事になってくるわ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(1)ポピュリズムの台頭と社会の分断化
デモクラシーは大丈夫か…ポピュリズムの「反多元性」問題
齋藤純一
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(1)お金の機能とその要件
お金の「3大機能」とは何か? そしてお金のルーツとは?
養田功一郎
半導体から見る明日の世界(1)世界的な半導体不足と日本の可能性
なぜ世界の半導体不足は起きた?台湾TSMCと日本復活への鍵
島田晴雄
クライン『ショック・ドクトリン』の真実(1)ショック・ドクトリンとは何か
100分de名著!?『ショック・ドクトリン』驚愕の印象操作
柿埜真吾
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(1)二人の思想家
モンテスキューとルソー…二人の思想家の共通の敵とは?
川出良枝

人気の講義ランキングTOP10
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(1)桜田門外の変と井伊直弼の人物像
「桜田門外の変」の謎…井伊直弼の警護に問題はなかったのか
山内昌之
編集部ラジオ2026(28)自由喪失の危機に考えるハイエク-1
斎藤幸平氏に物申す…自由喪失の危機に読みたい自由主義の近現代史
テンミニッツ・アカデミー編集部
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(1)なぜ「中国史はつまらない」のか?
驚きの中国史~「中国史はつまらない」という通説の裏の波乱の真実
宮脇淳子
昭和の名将・根本博…台湾での恩義の戦い(5)1人の力で歴史を変えた男たち
大義にもとづく「個人の決断と行動」が歴史を動かす…名将の教訓
門田隆将
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦