戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
チャーリー・カーク暗殺事件とは?その真相と政権への影響
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(2)戦争省とチャーリー・カーク暗殺事件
東秀敏(米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)上級フェロー)
トランプ政権は、国防総省を戦争省に名称変更した。そのことは、国益を最優先として、指揮系統を軍隊的にすることを意味している。そして、その変更直後に起きたチャーリー・カーク暗殺事件。これも今後の政権の動向に大きな影響を与えそうだ。今回はこの事件を中心に、戦争省の台頭、そして「対テロ」という言葉を使うときの意味、その危うさについて解説する。(全3話中第2話)
時間:11分14秒
収録日:2025年9月24日
追加日:2025年11月5日
カテゴリー:
≪全文≫

●戦争省への変更が意味すること


 次に、重要な展開の一つとして、2025年9月5日に国防総省、つまりDoDが戦争省(DoW)に名前を変更しました。これはトランプ大統領が大統領令で一方的にやって、議会で承認を得てないので、DOWというその名前が正しいのかというのは議論の余地があるそうですが、重要なのは、まず1947年以前に存在した戦争省が80年ぶりに今年(2025年)復活したわけなのです。名前をなぜ変えたか。これはDefenseという意味とWarという意味の違いが決定的な違いがあります。

 まず、Defenseの場合は、防衛を日本では意味しますが、領土から国際秩序まで全てがこの防衛対象となってしまうのです。米軍の任務およびリソースの分散化をもたらしたわけなのです。結果、戦争が公共事業になりました。そして、あろうことか、国防総省(DoD)がホワイトハウスを指導して、戦争政策とかを全部乗っ取って、そして決めていったわけなのです。そしてこれが最後どう帰結するかというと、軍産複合体、(つまり)ボーイングとかレイセオンといった巨大な軍事企業、こういうところに利益を還元する悪循環が起こりました。

 結局、軍人の役割は何になったのか。軍人は官僚になりました。軍人の官僚化が加速してしまいました。これがDoD時代のアメリカの軍事力の現実だったわけなのです。

 対して戦争省になったときに、Warというのは、つまり、戦争論の著者である19世紀のプロイセンの思想家のクラウゼヴィッツが定義したように、戦争とは他の手段でもってする政治の継続に他ならないのです。つまり、Warと言った瞬間に、大統領がまず第一に政策目標を設定して、第二に戦争省長官が軍事目標を設定して、第三に統合軍司令官が軍事作戦を遂行します。

 つまりどういうことかというと、指揮系統が本当の、真っ当な軍隊の姿になるわけなのです。戦争は冷徹な国益追求行為になります。同時に、軍人に騎士道精神が復活します。そして、マッカーサー元帥やパットン将軍のような第二次世界大戦当時の英雄がいたわけなのですけれど、彼らは最後にアメリカの、(つまり)米軍における英雄主義というのはなくなってしまったのですが、今回、あえて戦争省ということによってマインドセットが変わって、マッカーサー、パットンのような英雄主義が復活する流れになります。

 ここで重...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
戦争と平和の国際政治(1)「合理性の罠」とインテリジェンス
国際政治の要諦は戦略とインテリジェンス
小原雅博
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗
「次世代地熱発電」の可能性~地熱革命が拓く未来
地熱革命が世界を変える――次世代地熱の可能性に迫る
片瀬裕文
戦争とディール~米露外交とロシア・ウクライナ戦争の行方
「武器商人」となったアメリカ…ディール至上主義は失敗!?
東秀敏
会計検査から見えてくる日本政治の実態(1)コロナ禍の会計検査
アベノマスク、ワクチン調達の決算は?驚きの会計検査結果
田中弥生

人気の講義ランキングTOP10
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(序)『ばけばけ』と『神国日本』
ラフカディオ・ハーンの遺著『神国日本』の深い意義とは?
賴住光子
新撰組と幕末日本の「真実」(5)主要隊士、そして羽織や旗の実像
沖田総司、山南敬助、永倉新八、斎藤一…彼らの実像とは?
堀口茉純
「発想力」の技法を学ぶ(2)発見と探究(後編)
セブンカフェ、無印良品…成功事例に学ぶ「デザイン思考」
三谷宏治
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要
増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴
青島未佳
編集部ラジオ2026(6)賴住光子先生ラフカディオ・ハーン論
ラフカディオ・ハーン『怪談』と『神国日本』の深い秘密
テンミニッツ・アカデミー編集部
会計検査から見えてくる日本政治の実態(1)コロナ禍の会計検査
アベノマスク、ワクチン調達の決算は?驚きの会計検査結果
田中弥生
「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り(1)なぜ日本人は突入できたのか?
福島第一原発事故…日本の危機と闘った吉田昌郎と現場の人々
門田隆将
墨子に学ぶ「防衛」の神髄(2)非攻の実践のために
墨子の国防論のポイントは純粋性と知的したたかさ
田口佳史
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博