変化する日本株式市場とPEファンド
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
いまアクティビストの動きは?…進む「米国化」の現状
変化する日本株式市場とPEファンド(3)米国型への転換を迫られる日本企業
百瀬裕規(ベインキャピタル・ジャパン・LLC共同会長)
日本企業は現在、株式市場で世界の後塵を拝している。その現状を打破するためには、どうすればいいのか。今回はLBOローンを使ったモデルで、資本効率を数字上、改善する仕組みを解説。海外のアクティビストたちの狙いについても触れながら、PEファンドの投資機会が増加している裏側に迫る。(全3話中3話)
時間:12分34秒
収録日:2025年9月4日
追加日:2026年3月17日
≪全文≫

●ネットキャッシュの企業が多い日本


 では、なぜ日本型が株式市場で後塵を拝しているか。この仕組みを、LBOの事例を見ていただきながら考えると分かりやすいと思いますので、進めさせていただければと思います。

 この説明にあたって、用語説明をあらかじめさせていただきます。

 まず、(スライドの上から)2番目のLBOローンのところです。LBOローンとは、M&A対象会社のキャッシュフローを返済原資とするローンです。通常のコーポレートローンに対して負債比率は高いということがいえます。対象会社に余剰資金が生じた場合は、ローンの返済に充当することが求められる。「配当をするな、まずは借金を返せ」ということですね。その代わり、負債比率は高いというローンです。

 次にEBITDAです。これは企業の収益率を示す指標で、利払い前、税引き前、減価償却前の利益です。計算式としては「営業利益+減価償却費」。これがEBITDAです。

 次にEV(エンタープライズ・バリュー)です。これは、対象会社を実際に買収するためにいくら必要になるかを計算するものです。このEVは、「株式価値(上場している場合は時価総額)+ネット有利子負債」から「会社の持っている現金および現金同等物」を引いたもの。これがEVになります。

 それでは、その用語解説を踏まえて、ご説明したいと思います。

 ステップ1を見ていただきますと、創業者が20パーセントを持っている上場企業があったとします。この場合、下のステップ1の指標を見ていただきますと、EBITDAを10億円とさせていただきます。株式価値は、上場していて時価総額が80億円です。純有利子負債はマイナス20億円と書いていますが、有利子負債から持っている現金および現金同等物を引いたものがマイナス20億円ということですから、実質無借金でプラス20億円の資金余剰があるという状態です。

 実は、こういう会社は日本には大変多くあります。東証上場銘柄のネットキャッシュ・ネットデットの比率を書いています。ネットキャッシュとは、先ほどご説明したネット有利子負債がマイナスの会社ですね。いわゆる無借金で余剰現金がある会社です。上場銘柄の61.3パーセントがネットキャッシュです。ネットデットの会...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環
営業の勝敗、キリンの教訓(1)やる気のない社員になる理由
なぜ「やる気のある社員」が日本では6%しかいないのか?
田村潤
プロティアン~最先端の自律的キャリア形成(1)変幻自在のキャリア論
なぜ第二の人生のためにキャリアの棚卸しが必要か~組織から自律へ
田中研之輔
真理は平凡の中にある
感動した言葉は野球部監督の「あいさつは野球より難しい」
上甲晃
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
生き続ける松下幸之助の経営観(1)今も生きている幸之助
松下幸之助の考え方には今と昔を貫くものがある
江口克彦

人気の講義ランキングTOP10
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(4)ビットコインは通貨たりうるか
ビットコインは通貨たりうるか…法定通貨との併存も困難?
養田功一郎
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(3)稲作社会と頑張る日本人
ダメなのは「頑張りが足らない」から…うつを招く稲作的発想
與那覇潤
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀
これから必要な人材と人材教育とは?(2)AI時代に必要とされる能力
AI時代に必要なのは「問いを立てる能力」…いかに育成するか
柳川範之
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正
新撰組と幕末日本の「真実」(3)「日野と多摩」の風土と天然理心流
田舎のヤンキー像は大違い…日野の豊かさと文武両道の気風
堀口茉純
これからの社会・経済の構造変化(3)新しいファミリーガバナンスの時代
なぜいまファミリー企業への注目が世界的に高まっているか
柳川範之