●自分が感動しないものは誰も感動させない
ハウステンボスについて、私は最初は断ったり、もう大変なことだと思ったりしていましたが、今ははっきり言って楽しくて仕方がないです。
やはり文化・芸術といった人が感動するものをつくっていくと、自分が感動するものにお客さまも感動し、自分が感動しないものには感動されないことが分かってきます。今では、自分が楽しいこと、感動するものをやろうと考えています。
ここでは、最先端の技術もテストできる。ベンチャー企業はウェルカム、どんどんここで実験してください、ということです。その中で良い結果とは協力して世界的に発信したり、技術協力もしていく。そういうことを今やり始めています。
●「企業は人なり」の真意が伝わったスタッフ映像
今のハウステンボスは、さらに良くなっています。花火の時期には「九州一花火」を2時間にわたってやりますが、本当に感動的な花火だと思います。恐らく日本でも有数の、音楽とマッチした花火です。今はさらに多彩な催しをやっています。
やはり一番大切なのは人だと思います。昔から「企業は人なり」と言われていますが、私ではなく、スタッフ自身がやって今は利益が出ていますので、やはり企業というのは人ですね。
ただ、そう言うだけなら簡単そうですが、実際にはいろいろな人がいます。怒ったらめげるスタッフもいれば、「なにくそ!」と頑張る人もいる。人にやりがいを起こさせることも、一概に何が良いとは言えません。
いかにスタッフにやりがいを起こさせ、やる気を持っていただくか。そして最終的に、ハウステンボスの運営自体はやはりスタッフが担っていることです。私はこうしてたまには東京に帰ってきたりして、半分ぐらいはいない。その間もスタッフは努力し続けている。「企業は人なり」ということは、私自身がやってみて、よく分かってきたことだと思っています。
●運を大切に、人間性の良い人と付き合おう
それから、もう一つ大切なのは「運」だと私は思います。ハウステンボス再建が私にめぐってきたのは、多分私にそういう運があったからでしょう。
私はよく言うのですが、皆さん一人ひとりが強運の持ち主です。なぜなら、100万年前からの遺伝子のリレーが、戦争にあっても地震にあっても途切れずに、皆さんのお父さん・お母さんに至るまでつながってきたからです。今、ここに皆さんがおられて、私たちがお会いしているのは、一つの奇跡です。そして、運だと思います。だから「運を大切にしよう」ということを、いつも言っているのです。
もちろんわれわれは人間ですから、運にもいい・悪いの波が必ずあると思います。だから運を大切にするためには、やはり人間性の良い人と付き合うことです。やはり素晴らしい方と付き合うのが、運を良くするには大切だと私は思います。
それから、企業でも良い企業と付き合うことです。伸びている企業と付き合えば仕事はどんどん増えますし、不渡りが回ってきたりもしません。変な企業と付き合ってしまうと、相手がつぶれたり不渡りを出したり、それに巻き込まれて損をしたりしてしまいます。
ということで、「運を大切にする七つのコツ」はもっと続くのですが、時間が来ましたので、次回ハウステンボスに来ていただいたときに、「運と健康のコツ」の話をしたいと思います。本日はこれで終わらせていただきます。今日は本当にありがとうございました。