中国古典思想に学ぶ~そのエッセンスとは
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
『孫子』に戦略論、『貞観政要』に長期政権のヒントを学ぶ
中国古典思想に学ぶ~そのエッセンスとは(1)時代が求めた思想
田口佳史(東洋思想研究家)
老荘思想研究者である田口佳史氏は47年間中国古典思想の名著を読み続けてきた。その研鑽の日々から学んだこと、今に生かせることの数々を語る「中国古典思想」講話の第1話。その時々で時代が求めてきた中国古典思想について、また、現在最も注目される思想書や、究極の古典の読み方に至るまでを伝授する。(全3話中第1話目)
時間:17分38秒
収録日:2014年10月29日
追加日:2015年5月28日
カテゴリー:
≪全文≫

●中国古典思想の中の性善説と性悪説、そこから出てきた思想


 田口佳史でございます。私は、この47年間ひたすら中国古典思想を読んできました。

 中国古典思想にはどのようなものがあるかといえば、皆さんよくご存知の『論語』、あるいは、『大学』、『孟子』、『中庸』といった「四書」、それから、『易経』、『書経』などの「五経」があります。

 「四書五経」を儒家の思想と言いますが、これに対して、道家の思想、老荘思想の『老子』、『荘子』があります。それを読み進めると、今度は法家の思想です。先に申し上げたのは性善説でありますが、中国古典思想の中の性悪説としては、管仲の 『管子』、それから『韓非子』といった法家の思想があります。

 性悪説というと、皆「人間とは最初から悪いやつで、どうやっても取り締まることはできない」と言ってしまうのですが、儒家の思想の中での性善説、性悪説については、少々誤解があります。正しく言うと、「自分で自分が制御できる」というのが性善説であるのに対し、「それは無理ではないか。したがって、法によって治めていく以外にない」というのが性悪説で、そこから法家の思想が出てくるのです。


●春秋戦国時代という戦乱の世を背景に生まれた中国思想


 皆さんよくご存知の春秋戦国時代は、紀元前770年から紀元前221年です。紀元前221年は、秦の始皇帝が建国した年ですが、この約550年間は治乱興亡で、ずっと戦乱の巷でした。どのぐらいの期間かを実感していただくために、私はいつも「1600年に起こった関ヶ原の戦いがその後550年間続いているようなものだ」と申し上げているのですが、そうすると現在も戦乱の真っ只中ということになります。

 このような時代に、成年男子は何のために生まれてくるのかと言えば、それこそ兵役のために生まれてくるようなもので、これでは、人生が意味を持たないという状況になってしまいます。そういう中で、何とかこれを押しとどめて、皆が健全な社会と愉快な人生を歩んでいくために出てきたのが、性善説の儒家と性悪説の法家の思想、あるいは、もっと包括的に論じている道家の老荘思想なのです。

 その他にも、「武経七書」の兵家の思想があります。これには、『孫子』、『呉子』、『六韜』(りくとう)『三略』(さんりゃく)などがあり、これらも春秋戦国時代に生まれました。


●江...


スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
原因と結果の迷宮~因果関係と哲学(1)因果関係とは何なのか
原因と結果の迷宮―因果関係と哲学
一ノ瀬正樹
キケロ『老年について』を読む(1)キケロの評価と「老年の心構え」
老年が惨めと思われる4つの理由とは…キケロの論駁に学べ
本村凌二
小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(1)「断絶」を乗り越えるという主題
小林秀雄と吉本隆明の営為とプラグマティズムの格率
浜崎洋介
プラトンの哲学を読む(1)対話篇という形式の哲学
ヨーロッパ哲学の伝統はプラトン哲学の脚注だ
納富信留
「教養」と「リベラルアーツ」の違いとテンミニッツ・アカデミー
教養とリベラルアーツの違い…一般教養からWhy、Howへ
曽根泰教
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(16)宮本弘曉先生:AI大格差
【10min解説】宮本弘曉先生「AI大格差」仕事と給料の未来
テンミニッツ・アカデミー編集部
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
昭和の名将・樋口季一郎…キスカ・占守島編(4)「国のかたち」を守った男たち
全責任をかぶることを恐れず本義を貫く…樋口季一郎の決断と行動
門田隆将
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
百人一首の和歌(1)謎の多い『百人一首』
『百人一首』の歌が選ばれた理由とは?今も残る3つの謎
渡部泰明
ウェルビーイングを高めるDE&I(4)人的資本経営の核となるDE&I:後編
日本は不寛容な国か?完璧主義の弊害とDE&Iを進める必要性
青島未佳
経験学習を促すリーダーシップ(4)成功を振り返り、強みを伸ばす
なぜ強みが大事なのか?ドラッカー、西田幾多郎の答えは
松尾睦
なぜ働いていると本が読めなくなるのか問答(2)ノイズと半身社会の処方箋
ノイズを楽しむ――半身社会の「読書と教養のすすめ」
三宅香帆
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
織田家中一の武略者…『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の知られざる実像
黒田基樹
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将