「陰陽論」は仕事の役に立つ!
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「陰陽論」の真の意味…大切なのは二者択一ではなく両立
「陰陽論」は仕事の役に立つ!
田口佳史(東洋思想研究家)
東洋思想の可能性と21世紀のビジネスを考える上で、「陰陽論」は大切な軸になると田口佳史氏は言う。陰と陽を対立する存在とみる近代西洋思想から、相補う存在とする東洋思想へ、世界の見方が急激に変化しているからだ。陰と陽がそれぞれ意味するものを確かに理解すれば、不況やスランプは怖くなくなる。
時間:13分47秒
収録日:2014年11月12日
追加日:2015年7月23日
≪全文≫

●「陰陽」とは、そもそもどういうものか


 さあ、もう一つ。3番目のお話では、陰陽思想についてお話し申し上げたいと思います。

 最近、西洋から来る方々の多くが、こぞって「インヤン・メソッド(陰陽論)」に触れるようになってきました。そこでまず、陰陽とはそもそもどういうものかについて、お話をしたいと思います。

 ここに易経の陰陽図があります。これを見ていただければ分かるように、最初は「太極」という大本があり、そこが陰と陽の二つに分けてあります。つまり、この世に存在しているものは全部、陰と陽から成り立っているというのが陰陽論の解釈です。

 もっと細かく言えば、陰陽の陰にも、陰の強い陰と、陽も入っている陰があります。陽も同じで、陰の入った陽もあれば、陽の強いものもあります。その考え方が、次の「象」というものになります。それをもっと細かくして、陰陽の加減をずっと示しているのが、実は「当たるも八卦」の「八卦」なのです。

 これが易経の図ですが、この世のものは全部八卦すなわち陰陽で述べることができるとするのが易経の考え方です。


●「陰と陽」のそれぞれの意味と存在の仕方について


 次に陰陽の意味を知りましょう。「『陰』とは何か」をあえて問えば、これは「充実・革新」のことです。物事をもう一度充実させる必要がある。あるいは、がらっと革新させる必要がある。これが「陰」です。逆に「『陽』は何か」と言うと、「拡大・発展」です。つまり、「陰」は中へ入ってくる力、「陽」は外へ出ていく力ということになります。

 それでは、陰陽はどう取り扱えばよいのでしょう。例えば私はどう見ても男すなわち「陽」ですが、私の中にも「陰」はあります。女性的なものがあるからこそ、男性性が発揮されているのです。何によらず一つではなくて、その裏に相対性がちゃんとあることが表されているわけです。

 言ってみれば、陰陽というものは、こういう真っ二つに分かれた形で存在しているのではないことを表しているのです。どうなっているのかというと、太極図のようになっています。

 つまり、双方が相補い合って成り立っているものなのです。これが西洋社会の方にいくと、“Complement”あるいは“Complementarity”と言われ、非常に経営の世界で注目を集めつつある概念になります。


●二者択一の問題か、西田幾多郎の「絶対矛盾の自己同一...


スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
「怒り」の仕組みと感情のコントロール(1)「キレる高齢者」の正体
「キレやすい」の正体とは?…ヒトの「怒り」の本質に迫る
川合伸幸
『タテ社会の人間関係』と文明論(1)誤解を招いた「タテ社会」の定義
誤解された『タテ社会の人間関係』…日本社会の本質に迫る
與那覇潤
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
日本人が知らない自由主義の歴史~前編(1)そもそも「自由主義」とは何か
消極的自由と積極的自由?…なぜ自由主義がわかりづらいか
柿埜真吾
楽観は強い意志であり、悲観は人間の本性である
これからの時代をつくるのは、間違いなく「楽観主義」な人
小宮山宏
プラトン『ソクラテスの弁明』を読む(1)真実の創作
プラトンの『ソクラテスの弁明』は謎多き作品
納富信留

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(31)鶴見太郎先生の「公開収録」のご案内
【公開収録のご案内】鶴見太郎先生:ユダヤ人と世界史…その歴史の教訓とは
テンミニッツ・アカデミー編集部
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(5)「3つ」で組まれた構造分析
驚くほど似ているギリシアの『オデュッセイア』とインドの『マハーバーラタ』…その謎に迫る
松村一男
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
ギリシア神話の基本を知る(1)「ゼウス以前」の神々の戦い
ギリシア神話…ゼウスの「父親殺し」とオリュンポス十二神
鎌田東二
「ホメロス叙事詩」を読むために(1)ホメロスを読む
2700年前のホメロスの叙事詩が感動を与え続ける理由
納富信留
人生100年時代の「ライフシフト概論」(1)人生100年時代のインパクト
80歳まで現役でいるために大切なこと…人生100年時代の発想法
徳岡晃一郎
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(1)ポピュリズムの台頭と社会の分断化
デモクラシーは大丈夫か…ポピュリズムの「反多元性」問題
齋藤純一
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
日本の財政の真実を検証する(3)金利上昇の深刻な影響
金利が上昇した未来を10年スパンで見てみると…何が起きるか?
宮本弘曉